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インターネット上で

2006-08-28 | わたし

はびこる浅はかなナショナリズム

この国の未来を支える若者の論理は・・・
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飾り 田中 孝太郎(2006-08-28 09:00)

 昨年、インターネットの申し子とも言うべきひとつの書籍が発行された。

 ご存知の方も多いとは思うが「嫌韓流」である。

 この本は、第二巻まであわせて、数十万部という売れ行きを記録し、若者を中心とする購入者の考え方に大きな影響を及ぼした。

 筆者もインターネットはよく利用するが、この本の発行は信じられないものであった。

 実際に買って読んでみたが、的確なソースが見当たらない。

 たしかに信憑性のありそうな事象を取り扱ってはいるものの、明らかに韓国のみを一方的に批判する内容であった。

 日本が戦時中行なってきた蛮行や残虐な行為がその原因であることに触れずに、だ。

 最近インターネット上で一部支持されつつある主張のひとつに、太平洋戦争において日本に罪はない、という主張がある。

 これは、日本はアメリカなどの圧力により開戦を余儀なくされたという、日本の侵略責任をすべて放り投げるようななんとも横暴な論理である。

 この一見筋の通ってないような無茶苦茶な論理が、インターネットを利用する若者の間では当たり前の説となっているようだ。

 主にこの主張と思われるのが、悪名高い「2ちゃんねる」である。

 一昨年の電車男や、昨年ののまネコ問題などで、一般人に浸透しかけてはきているものの、未だにその匿名性や不透明性からによるアングラ的要素は存在している。

 この「2ちゃんねる」の、韓国を扱うハングル板(掲示板の単位)や、東アジアに関するニュースを扱う東アジアニュース+板というところでは、香山リカ氏のプチナショナリズムに収まりきらないような、過激なナショナリズムが展開されており、筆者も覗いてみたところ目を覆うような内容の発言ばかりであった。

 こういう板で、韓国や中国を擁護したり、今の日本を批判したりするような書き込みは「ホロン部」と呼ばれ、徹底的な集団的言論攻撃を受けている。
このような集団による一方的な攻撃の存在により、これらの掲示板にはある片方の考え方しか存在しなくなっているのである。

 彼らは日本の再軍備や、アジア諸国との断交なども声高に叫ぶ。

 しかし、果たしてこういった主張をする意味があるのだろうか?

 日本は古くよりアジアの影響を受けてきた歴史があるし、アジアとのつながりなくしては生きていけない国である。

 どう考えても不可能かつ日本を陥れるような発言を次々と繰り返しているのだ。

 これらの掲示板を閲覧したり、書き込んだりしている人は大体10代後半から20代だといわれている。
筆者は、同年代に生きる同じ日本人として、彼らの言論、そしてこの国の未来が心配である。

(8月1日投稿)

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