goo blog サービス終了のお知らせ 

扇町レディースクリニック・ブログページ

食のチカラ#14 大根



大根は、古事記や日本書紀にもその名が記され、日本人が古くから親しんできた野菜です。春の七草の一つ「すずしろ」は大根のことで、白い根の部分は淡色野菜、緑の葉は緑黄色野菜に分類され、すぐれた栄養、薬効をもちます。

消化を助け、胃腸にやさしい
根は炭水化物の消化を助けるジアスターゼというデンプン分解酵素を多く含み、胃もたれや胸焼け胃酸過多を防いでくれる胃腸薬のような働きがあります。胃の弱い人は、食事に大根おろしを添えて食べると消化を助けてくれます。
ジアスターゼは熱に弱いため効率よく摂取するには大根おろしなどの生食が一番です。
また辛みの強いしっぽの部分や皮に含量が多く、消化酵素を期待して食べる場合は皮つきの辛み大根が最適でしょう。

大腸がんや吹き出物予防にも
大根に含まれるオキシダーゼ酵素には解毒作用があり、発がん性のある焼き魚の焦げを抑制する働きがあります。焼き魚を大根おろしと一緒に食べるのは非常に良い取り合わせです。また、食物繊維が腸をととのえ、腸内の老廃物を一掃してくれるので、大腸がんの予防や吹き出物などに効果があります。葉に含まれるβカロチンにもがん予防の効果があります。

大根葉はビタミン、ミネラルの王様
大根葉は栄養成分が非常に豊富で、ビタミン、ミネラルの含有量は野菜の中でも抜群です。
根の5倍ほどのビタミンCを含み、ビタミンA(βカロチン)も豊富で抗酸化の働きをしてくれます。さらに、ビタミンB1、B2、カルシウム、ナトリウム、リン、鉄などの成分も含みます。日本では大根の葉はすでに切られていたり、捨てられることも多いのですが、韓国では葉を干したものが根よりも高価に売られているそうです。
葉を洗い風通しの良い場所に吊るして、からからに干すと大根干葉になります。保存が効き、必要に応じて水で戻してお料理に使えます。水で戻したものをごま油でさっと炒め、ごまや油揚げなどを加えて醤油で味つけし、炊き上がったご飯に混ぜると「大根干葉ごはん」ができあがります。味噌汁やスープの具にしても良いでしょう。
栄養満点、体をあたため、便通改善など健康増進に大いに役立ち、妊娠を望む女性や妊婦さんにおすすめです。
また大根干葉は、食べるだけでなく煮出してお風呂に入れると冷え性、膀胱炎、婦人科疾患などのケアにも大変よく働いてくれます。

根は切り干し大根など乾物で利用され、干すことで栄養価がアップし食物繊維やミネラル供給におすすめである、ということは以前に紹介しましたのでこちらを参考にしてください。白い根だけでなく葉や皮に栄養や旨みが豊富なことを知っていただけましたか。きょうから「台所に大根1本」ぜひ常備してくださいね。

栄養相談ではこのような身体づくりに役立つ食材の紹介や料理法などもお伝えしています。次回の栄養・遺伝セミナーは8月17日(土)15時~開催いたします。
  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「栄養相談」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
2024年
2023年
人気記事