今日は、男性不妊と遺伝の検査について、ご紹介します

不妊症の原因を調べる検査の一つに、男性の精液検査があります。
その結果、精子が少ない、あるいはないことが判明した場合には、専門医の診察を受けることをお勧めしていますが、その中で遺伝の検査を提案させていただくことがあります。
その一つが、染色体検査です。
これまでの遺伝のはなしでも何度か登場した検査ですが、染色体異常があると精子を作れなく場合があるため、その有無を調べるために検査を行います。
もう一つが、Y染色体微小欠失検査です。
Y染色体は男性固有の染色体で、その中に精子を作る能力を司る遺伝子が入っていますので、それが欠けてしまうと精子を作ることができません。この欠失は通常の染色体検査では検出できないため、この検査でその有無を調べます。
これらの検査は、血液検査で行うことができ、結果によって、原因を特定できたり、特殊な手術で精子を獲得できる可能性がどのくらいあるかを知ることができます。
ただし、望まない結果が出た場合には、治療計画を見直す必要が生じるかもしれませんし、心理的なストレスがかかる可能性があります。
そのため、遺伝カウンセリングでは、ご夫婦がこれらの検査をうけるかどうか、検査の結果を踏まえてどう対処するか、というご相談をさせていただいています。
これらの検査について、気になることや悩んでいることがあれば、どうぞお気軽にご相談ください
