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正常受精について

みなさま、こんにちは

今回のラボ通信では通常媒精・顕微授精後の『正常受精』についてお話させて頂きます。

卵子の中に精子が入ると、受精が起こります。自然妊娠(タイミング・人工授精も)の場合は目で見ることができませんが、体外受精の場合は顕微鏡下で受精を確認することができます。

受精が確認できるのは、採卵(体の外に卵子を取り出す手術)をした翌日の朝(培養1日目)です。当院では採卵の翌日に、お電話で受精の有無を報告させて頂いております

下の写真はまだ受精していない卵子です。極体と呼ばれる『でべそ』が1つあれば成熟している卵子です。

12時の方向に第1極体があります

下の写真は受精している卵子です。卵子の中に精子が入ると2つ目の極体が出てきます。これを第2極体と呼びます。その後、卵の中央にクレーターみたいな丸いもの(前核)が2つ出てきます。どちらかが卵子の核、どちらかが精子の核です。2つの前核と2つの極体があれば、正常受精と判断しています。

10時と12時方向に極体、受精卵の中央に前核
右下の細胞は卵子の周りにもともと付いている顆粒膜細胞です


その後は、前核が消えて分割が始まります。受精卵が分割すると、形態学的評価(見た目)によってグレード付けすることができます。受精卵のグレードについては今後アップする予定です

以上が『正常受精』についてのお話でした
ご質問がございましたら、いつでも胚培養士にお声かけください
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