空への矢印

2016-08-04 | fishing or fish

仕事が終わり、軽装に着替え、ソルティドッグと海へ出向く。
本日は『空への矢印』ポイントへ。
到着すると夕暮れ時だが、未だ青が色濃い。

満潮時、いつもより水位が高く浸水を危惧し、浜辺の岩礁の頂きに手荷物を全て置いていざ海へ・・。
ライトロッドに結んだスプーンを沿岸沿いに撃って歩く・・深いところは脇下まで浸水してしまう。
それでもソルティドッグは俺の傍を泳ぎ続ける。
こんなに泳げるんだ・・と妙に感心しながらも心配で陸に戻れ・・と幾度も指示と忠告を繰り返すも犬耳東風・・。

仕方なく全てのポイントを撃ち終えると、小さな浜付近にて、沖の流れの縒りを繰り返し撃つことに・・。
そうして日没間近に遂に魚を掛ける。手応えから察するにかなりデカい。
ショートロッドを空の矢印に向け出来る限り立て、ラインの擦れを回避し魚を寄せる。
ロッドとリールに対して規格外な重量感に少し焦る。完全に諸刃の剣だ。
手前で数回向きを変え沖に走り、その度にリールのスプールが逆回転しドラグがジリジリと唸る。
ギリだ。
わりと近くまで魚は寄せたが、更なる日没の進行のせいで確認不能だ。こんな時に限って相手は海面を跳ねる抵抗もない。
ソルティドッグが休む狭い浜辺を振り返り、どう寄せて獲るかを瞬時に描く。見定めた通りに慎重に後退り、徐々に糸を手繰り寄せ間合いを詰めていく。

魚はいったい何者だ?もし獲れないなら、せめて目に焼き付けておきたい・・そんな邪念が一瞬過った。
次の瞬間、こちらの抱いた弱気を察したように、魚は再び沖に背向き、渾身の力で加速し泳ぎ去った。
嫌な予感が的中し万事休す・・。糸を引き千切られてしまった。

緊張の糸が切れるって諺をまたしても体感してしまった。
相変わらず詰めが甘いな・・俺は・・。
脱力感半端ない・・。








post a comment

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。