みいつけた！#84『鬼さん、再び』

部屋の壁に落書きをしているスイちゃんとコッシー
「サボさんだぜぇ！サボーン！サボさんが描けたー！」
「あっはははー。サボさんが帰ってくる前にいっぱい落書きー！」
「落書きー！」
「サボさんにバレませんように！」
「大丈夫だよ！分かんないよ！」
「そうだね、サボさんは気付かないよね」
「ねー」
「あはははー」
急に辺りが暗くなって空気が変わる
「あー！あれ！？どうしたんすかぁ！？」
「何だろう…こわーい！」
「悪い子は許さんオニ！」
「うわー！怖いよースイちゃーん！」
「スイだって怖いよぉ…」
「ああぁ…」
「ああー！」
「前に『悪いことしない』と言ったのにまた悪いことしてる！許さんオニー！コラー！！」
「うわー！オニだー！」
「悪い子は…とりゃあー！許さんオニー！！」
遠くからバッと飛び降りて、スイちゃんとコッシーの目の前まで来る
「あ、ご…ごめんなさい」
「ごめんなさい…もうしません！」
「じろり！じろり！…本当か？」
「はい、約束します！」
「あー！もしかして！？」
「あれ？まっ…前にも来た鬼さん…？」
「その通り！悪いことしたら鬼は何度でも来るオニ！おりゃあああああ！！」
金棒を振り回す緑鬼さん
「ああー！」
「ぬっはああああ！！」

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よんだ？

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壁の落書きを消すスイちゃんとコッシー
「悪いことは、この角とこの金棒が黙っちゃいないオニ！鬼はいつでも見ているからな！」
「じろり！」
「うわぁー！」
「鬼さん、もう消し終わったよ…？」
「もうしないから…」
「ごめんなさい」
「おお、そうか。それじゃあ…よしよし、よしよし」
スイちゃんとコッシーの頭を撫でてくれる緑鬼さん
「あははは！鬼さん、僕たちが良い子にしてると怖くないんすよねぇ？」
「その通り！鬼は普段は優しくて良い奴だオニ！」
「いつもみんなに怖がられて、なかなか友達ができないオニ…もっとみんなと仲良くなれる方法、ないのかああぁー…」
「うーん…」
「じゃあ、帽子を被ったら？」
「ええ！？帽子！？」
「頭に生えてる角が怖いから、可愛い帽子を被って隠すのが良いと思う！」
「良いねぇそれ！」
「鬼に角がなかったら鬼とはいえないオニ！」
「仲良くなりたいんでしょう？」
「ううー…そうか…よーし分かった！じゃあ帽子は被る！」
頭に帽子を被る緑鬼さん
「あとねぇ、その棒が怖いから違うモノを持ったら？」
「ええっ！金棒もダメかぁ！」
金棒の代わりに花束を持つ緑鬼さん
「あと、可愛いチョッキも着て…」
「ええっ！？」
可愛いチョッキを着る緑鬼さん
「うん！良いね良いね！」
「どうだ？怖くなくなったか？」
「鬼じゃないみたーい！」
「あっはは…そうかそうか」
「じゃあ後は…」
「まだあんのかぁ！？」
「『鬼』っていう名前も変えちゃおう！」
「変えちゃおう！」
「名前を変える！？どんな名前にするんだぁ？」
「うーん、えっとね…じゃなくて、おにーちゃん！」
「おにーちゃん！？おにーちゃんてそれはいくら何でも…」
「ねえねえ、おにーちゃんおにーちゃん！」
「うおっ…」
「おにーちゃんおにーちゃん！」
「んん…？」
「おにーちゃん！」
「おにーちゃん！おにーちゃん！」
「遊んでよー！」
「遊んでよー！」
「ああ…」
「おにーちゃん遊んで遊んでー！」
「遊んで遊んでー！」
「そっ…そうかそうか…じゃあ、おにーちゃんが…あ、遊んであげよう！」
「おにーちゃん大好きー！」
「ああ…」

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できる？

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デテコデショー

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クルットさんのモノができるまで

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「あはは…食べちゃうぞー」
「うわー！」
「あっははー！怖いこわーい！」
「あー面白かったぁ」
「おにーちゃんと遊ぶの楽しいね！」
「あはっ、そうかそうかそうか…良かった」
「よーし、じゃあ遊んだ後は片付けを始めるぞ！」
「えー？めんどくさい、おにーちゃんがやっといてよぉ」
「何…？」
「そうだよ、おにーちゃんは優しいんだから片付けもぜーんぶやっといて！」
「ぜーんぶやっといてー！」
「じろり！それはダメだオニ…」
「ええっ…？」
「片付けをしない子は悪い子…」
「許さんオニー！！」
「うわー！」
「おにーちゃんが鬼に戻ったぁ！」
「こわーい！」
「鬼はやっぱりオニ！もう悪いことはしないオニか？」
「はい！」
「ごめんなさい…」
「ん！約束だぞ！」
「ヌァッハッハッハ！それじゃあ片付けを始めよう」
「はーい」
おもちゃを片付け始めるスイちゃんとコッシー
「おお、よしよし…うん」
「よいしょ」
「ちゃんと片付けてるな！よし、悪い子がいなければ鬼はもう帰るオニ！」
「えっ？」
「帰っちゃうの？」
「ああ、これは戴いておこう」
「ハッハッハ…ヌァッヌァッヌァッヌァッヌァッヌァ…」
花束を持って帰って行く緑鬼さん
「おにーちゃぁーん！」

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エンディング「ふたりはさかさま」