SSF 光夫天 ~ 詩と朗読と音楽と ~ 

◆ 言葉と音楽の『優しさ』の 散歩スケッチ ◆

雨 ~雨の音がきこえる... ~

2016-03-14 15:10:53 | 「尾崎喜八を尋ねる旅」
尾崎喜八は、 詩人 八木重吉 の詩碑 を訪ねています。
喜八にしてみれば「思いがけない出逢い」のようですが...


○尾崎喜八(1892.1.31-1974. 2. 4)
○八木重吉(1898.2. 9-1927.10.26)
*重吉、29歳と若くして病没。


後に、「春愁」(しゅんしゅう)<尾崎喜八詩文集3『その後の詩帖から』>を詠み、そして
男声合唱組曲『尾崎喜八の詩から』 Ⅲ春愁 の表題に記載されているのが、以下の「副題」です。

~ ゆくりなく八木重吉の詩碑の立つ田舎を通って ~
 * ゆくりなく : 思いがけず、偶然に。


『八木重吉詩集 素朴な琴』 の中に、こんな詩があります。

「雨の日」 詩人:八木重吉

雨が すきか
わたしは すきだ
うたを うたわう


今日は雨。

降り続けると、今日は、特に肌寒く感じます。
男声合唱でよく歌われる 『組曲 雨』 終曲:「雨」を歌うのではなく、
「雨の音」にしようと思い、スコアを、ストリングス音源作成してみました。

よろしければ、お聴きください。


(2分24秒)

雨  八木重吉

雨の音がきこえる
雨が降っていたのだ

あのおとのようにそっと
世のためにはたらいていよう

雨があがるように
しずかに死んでいこう



「八木重吉詩集 素朴な琴」
詩碑には、この詩が刻まれています。