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Countach LP500 prototipo

2012-09-06 | 日記

Rim製 1/43スケール Lamborghini Countach LP500 prototype

これは私が所有する全7台という数少ないミニカーコレクションの中の1台である。

カウンタックのバリエーションの中で、このプロトタイプが一番好きだ。

シンプルでスタイリッシュでカッコイイ。

そのように感じる人は少なくないのでは、と思う。

 

 

ところでこのプロトタイプに関して、私はいくつかの疑問があるのだ。

 

その最大の疑問というのが…

車名、つまり【Countach】というネーミングに関してである。

Countachというのはイタリアはピエモンテ地方で使われる驚きを意味する感嘆詞であり、車名としては珍しいパターンらしい。

1968年に開発コードLP112として開発が始まったプロトタイプLP500に、なぜそんな珍しいネーミングが為されたのか?

私はその疑問を晴らすべく数冊のカウンタック関連書籍を読み返してみることにした。

 

まず、ネコ・パブリッシング刊『復刻版ランボルギーニカウンタック』にはこう記されている。

 

カウンタックという車名は、イタリアのピエモンテ地方で使われる感嘆詞であるという話は有名だ。だがランボルギーニは、最初からプロジェクト112改め、カウンタックLP500という車名のプロトタイプカーを1971年のジュネーブ・ショーに出品したわけではなかったという事実は、あまり知られていない。実際の製作工程でかなりの遅れが生じていたプロジェクト112が、実際に走行可能な状態に完成されたのは、実はこのショーの開幕直前のことだった。サンタアガタからジュネーブまでは、現在の常識では考えられないことに自走であった。ドライバーはもちろんボブ・ウォレス。ショー開幕前日の会場に滑り込んだその新型車を見た、ランボルギーニ・ブースのイタリア人のスタッフが発した言葉、それこそが『Countach』にほかならなかったのだ。

 

また、同じくネコ・パブリッシング刊の『スーパーカーコンプリートファイル VOL.1 Lamborghini Countach』には…

 

1971年のジュネーブショーでデザインスタディモデルとして紹介されたのがトリノを本拠地とするカロッツェリア、ベルトーネがデザインしたLP500だった。この時点では、まだ「カウンタック」というネーミングはなくLP500はLongitudinale(縦)Posteriore(背面)を意味する単なる識別記号だった。「カウンタック」のネーミングはベルトーネの警備員が発したピエモンテ訛りの「凄い!」から採ったもの。嘘のような本当の話だ。ただ、このエピソードを正確に再現すると「クンタッチ!」となる訳だが…

 

このように記されている。

 

 

え~と、私の疑問というのはLP500を見て驚いたのがランボルギーニ・ブースのイタリア人のスタッフなのか、ベルトーネの警備員なのか、いったいどっちやねん!ということではない。

そもそも1971年のジュネーブショー(正式名称:サロン・アンテルナショナル・ド・ロト)にLP500が出品されたのはベルトーネのブースだったのではないのか…?

 

私は、さらに調べるために、インターネットでCountach LP500 Prototipoの画像を検索してみた。

すると当然ながら1971年のジュネーブショー時の画像も数点ヒットした。

 

この画像はネットで集めたLP500の画像をMacintoshの画面いっぱいに散らかしたものだが…

1971年ジュネーブショー出品時のLP500のカラー画像をよく見てみると、フロントグリルにもリアガーニッシュにも『Countach』のロゴがっ!!

 

こ、これは、いったいどういう事なのかっ!!

 

書籍に書いてある、ジュネーブショー出品時にはCountachというネーミングは為されてなかったという話は嘘なのかっ?!

それとも、インターネットで見ることが出来る画像が実は1971年ジュネーブショーのものではないということなのかっ?!

 

どちらかが間違っている…?

或いは、どちらもが間違っている…?

 

だとしても、無理もあるまい。

40年以上も前に、たった1台だけ開発されたプロトタイプであり、しかもクラッシュテストにより廃棄されて現存していない車のことなのだ。当時の開発関係者の記憶だって曖昧になってる可能性はあるし、その当時から平気で話を盛ってしまうようなイタリアンスーパーカーブランドに関する話なのだ。

 

しかし、疑問を晴らしてスッキリしたい私は、数日間この疑問について考えてみた。

そして、ある一つの答を導き出すことに成功した。

 

どちらもが正しいのだ!!

 

『えっ?』と思う人もいるかもしれないが、話をまとめてみたので、まあ聞いて欲しい。

 

 

ミウラに代わるランボルギーニの次期フラッグシップマシンとして、1968年にLP112の開発が始まった。

完成したLP112はLP500として1971年のジュネーブショーに出品される予定であった。

そして完成したLP500はランボルギーニのテストドライバー、ボブ・ウォレスのドライブによりジュネーブショー前日に会場に乗り入れられたのだ。

これが事件の幕開けである。

会場にいたイタリア人スタッフが、ボブが乗りつけたその新型車を見るなり驚きの声をあげたのだ!

「Countach(うぉぉ、すげー、まじやべぇー)」

驚くイタリア人スタッフを見たボブは

「Countach(うわっ、急にでけぇ声出すなよ)」

と驚いた。

ボブはその出来事を、ランボルギーニ社長であるフェルッチオに報告した。

するとフェルッチオは

「Countach(何、本当か?いける、いけるぞ!!)」

と、気をよくして、LP500に【Countach】と名付けることを決定した。

明日にはショーが開幕する。

せっかちなフェルッチオは、LP500をデザインしたベルトーネ社のチーフデザイナー、マルチェロ・ガンディーニに【Countach】のロゴデザインも急遽依頼。

それを受けたガンディーニは

「Countach(えぇーっ、今からっすか~?)」

と驚いたが、プロとして引き下がるわけにはいかない。

夜を徹してCountachのロゴステッカーを完成させたのだ。

前にぺたり。後ろにぺたり。

翌日。

1971年ジュネーブショーが開幕。

公開されたプロトタイプ・カウンタックは大反響を巻き起こした。

その場にいた者は口々に驚きの声を上げたのだ。

ある国の者は

「Countach(クンタッチ)」

またある国の者は

「Countach(クンタッシ)」

そしてまたある国の者は

「Countach(クンタッシュ)」

というように。

我が日本のモータージャーナリストも驚きのあまり

「Countach(カウンタック)」

とすっとぼけてみたのだ。

 

 

ふぃぃ~

 

 
 

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