県内企業と地元や近隣の大学で共同研究などをする「産学連携」についてたずねたところ、取り組んだ企業の約7割にあたる67?5%が「成果があった」と評価したことが、埼玉りそな産業協力財団が行った企業意識調査で分かった。一方、産学連携に取り組んだ経験があると答えた企業は全体の2割弱の16?8%にとどまった。財団は「大学はかなり情報発信しているが、企業側のニーズが大学に伝わっていない面もある」と分析している。 調査は県内967社を対象に実施され、30?8%にあたる298社から回答を得た。産学連携をしたことが「ある」とした企業は16?8%。「ないが、今後取り組みたい」とした企業も13?1%あった。 二つの回答をした企業に対し、連携の主な目的(複数回答)をたずねたところ「技術開発」が最多で52?3%を占めた。次いで「製品開発」50%▽「人材育成」47?7%▽「試験?テスト?検証」41?9%▽「人脈の構築」40?7%??と続いた。 また、産学連携が「ある」とした企業に成果について聞いたところ「期待した成果が得られた」が17?5%、「ある程度成果が得られた」が50%で、合わせると7割弱に達した。半面「あまり成果が得られなかった」は25%、「成果は得られなかった」も7?5%あった。 さらに「産学連携に取り組む考えはない」とする企業も46?4%と半数近くあったほか、「分からない」も23?7%を占めた。【佐藤丈一】 ◇桐炭でせっけん 本庄の老舗、廃材を活用 日本工業大が協力 本庄市で桐(きり)たんすや桐箱など桐製品作りを手がける老舗「関根桐材店」は、吉川市の化粧品?せっけん製造「サティス製薬」と共に「桐炭石鹸(せっけん)」を開発し、販売している。製品化にあたって日本工業大学(宮代町)との産学連携を利用した。 同店は、桐製品の製造過程で焼却処分してきた廃材に着目。炭として商品化する事業を思いつき、炭せっけんの製造でも実績があるサティス製薬と共に製品化することを決めた。 製品の効果を検証するため、日本工業大学との産学連携に基づき同大に桐炭の特性について分析を依頼したところ、他の炭に比べて吸着性が高いことや繊維が柔らかい特質があるとのデータを得た。 同店4代目の関根紀明さん(45)は「科学的な根拠がないと、商品に説得力がない。公的な研究機関には個別の分析は頼みにくく、大学との連携はメリットがある」と話している。1月10日朝刊【関連記事】細川厚労相:地元?越谷で賀詞交歓会 /埼玉 木遣り歌:おごそかに披露 草加市役所で市鳶職組合 /埼玉 越谷市:地震ハザードマップ作製 地域の危険知って対策を /埼玉 選挙:吉川市長選 高崎市議、出馬表明 三つどもえか /埼玉 春日部市立葛飾中:生徒会、特養ホームに車椅子を贈る /埼玉
県内企業と地元や近隣の大学で共同研究などをする「産学連携」についてたずねたところ、取り組んだ企業の約7割にあたる67?5%が「成果があった」と評価したことが、埼玉りそな産業協力財団が行った企業意識調査で分かった。一方、産学連携に取り組んだ経験があると答えた企業は全体の2割弱の16?8%にとどまった。財団は「大学はかなり情報発信しているが、企業側のニーズが大学に伝わっていない面もある」と分析している。 調査は県内967社を対象に実施され、30?8%にあたる298社から回答を得た。産学連携をしたことが「ある」とした企業は16?8%。「ないが、今後取り組みたい」とした企業も13?1%あった。 二つの回答をした企業に対し、連携の主な目的(複数回答)をたずねたところ「技術開発」が最多で52?3%を占めた。次いで「製品開発」50%▽「人材育成」47?7%▽「試験?テスト?検証」41?9%▽「人脈の構築」40?7%??と続いた。 また、産学連携が「ある」とした企業に成果について聞いたところ「期待した成果が得られた」が17?5%、「ある程度成果が得られた」が50%で、合わせると7割弱に達した。半面「あまり成果が得られなかった」は25%、「成果は得られなかった」も7?5%あった。 さらに「産学連携に取り組む考えはない」とする企業も46?4%と半数近くあったほか、「分からない」も23?7%を占めた。【佐藤丈一】 ◇桐炭でせっけん 本庄の老舗、廃材を活用 日本工業大が協力 本庄市で桐(きり)たんすや桐箱など桐製品作りを手がける老舗「関根桐材店」は、吉川市の化粧品?せっけん製造「サティス製薬」と共に「桐炭石鹸(せっけん)」を開発し、販売している。製品化にあたって日本工業大学(宮代町)との産学連携を利用した。 同店は、桐製品の製造過程で焼却処分してきた廃材に着目。炭として商品化する事業を思いつき、炭せっけんの製造でも実績があるサティス製薬と共に製品化することを決めた。 製品の効果を検証するため、日本工業大学との産学連携に基づき同大に桐炭の特性について分析を依頼したところ、他の炭に比べて吸着性が高いことや繊維が柔らかい特質があるとのデータを得た。 同店4代目の関根紀明さん(45)は「科学的な根拠がないと、商品に説得力がない。公的な研究機関には個別の分析は頼みにくく、大学との連携はメリットがある」と話している。1月10日朝刊【関連記事】細川厚労相:地元?越谷で賀詞交歓会 /埼玉 木遣り歌:おごそかに披露 草加市役所で市鳶職組合 /埼玉 越谷市:地震ハザードマップ作製 地域の危険知って対策を /埼玉 選挙:吉川市長選 高崎市議、出馬表明 三つどもえか /埼玉 春日部市立葛飾中:生徒会、特養ホームに車椅子を贈る /埼玉