能勢謙三の鹿児島まち案内日記

3117 「おふくろの味」二代、76年で幕

しんいちさん、きれいな絵ハガキありがとうございました。こんな風景印があるんですね。

西千石町で76年続いてきた小料理店「芝楽」が10月末で閉店しました。カウンターだけ5席の小さな店。86歳の須藤千鶴子さんが母・豊子さんから受け継いで頑張ってきましたが、賃貸契約終了を機に幕引きを決断しました。

店の調理場と壁一枚隔てた六畳間が豊子さんの住まいでした。豊子さんが99歳で亡くなる直前まで、千鶴子さんは店で仕事をしながら豊子さんの面倒を見てきました。こんな2人を見守る常連たちの支えが、ずいぶん力になったそうです。

店の片隅に立てかけられた黒光りする木製階段は、解体された創業時の店から記念に持ってきたもの。豊子さんのワンピースなどで継ぎはぎしたノレンや、豊子さんが戦後満州から持ち帰ったという三合炊きの釜が今も使われて、長い歴史をしのばせました。

看板には「おふくろの味」と書いてありました。二代のおふくろを慕い集った客も既に他界したり、髪がめっきり白くなったり。喜びや悲しみ、数々のドラマを残して、ノレンは下ろされました。
閉店前日の10月28日夜「芝楽」に集まった常連たち。左が須藤千鶴子さん。
創業時の店から持ってきた階段。
清滝公園の前にともっていた「芝楽」の明かり。私も何度もこの明かりを目指した。

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