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【J-REIT特集:世界のREITとJ-REIT?)】:REITが誕生して半世紀

2011-06-09 16:48:30 | 日記

 回復の遅れが取り沙汰されているJ?REIT市場だが、世界的な観点から投資対象先としてどう受け止められているのだろうか。REITを投資対象とした投資信託を数多く運用している日興アセットマネジメントの商品情報部シニアマネージャーの妹尾園子氏にグローバルREITとJ?REITの現状について話を聞いた。(3回シリーズの1)――今日までのREITについて REITは、1960年に米国で誕生し、その後、オランダ、オーストラリアと相次いで制度化された。日本のREIT(以下、J?REIT)は2001年に市場が開設された。その後、アジア圏、欧州圏でREIT制度導入の動きが広がり、現在では、特に新興国において、REIT市場の創設などが検討され始めている。新しい市場が増えることによって、投資対象の拡大が予想され、世界のREIT市場はさらに発展することが期待される。――米国と比較した現在のJ?REIT市場は? 制度の異なる日本と米国のREIT市場を単純に比較することは難しい。なぜなら、日本の場合はREITによる不動産の開発事業の実施に制限があるのに対し、米国では開発事業が認められている。そのため、開発による利益を享受できるなど、配当を増加させるための選択肢が多いといえる。なお、米国に限らず、各国のREIT制度の仕組みやREIT市場の特徴には違いがあることから、投資判断の際には注意が必要になろう。  歴史が長い米国においても、制度化された1960年当初から市場が好調だったわけではなく、1970年代以降の数次にわたる税制改正などを経て、市場は大きな成長を遂げてきた。日本やその他のREIT市場を持つ国々においても、今後さらに、税制や関連諸制度の改正などが適宜検討されていくだろう。――現在の海外REIT導入事情とパフォーマンスは? 現在20を超える国々がREIT制度を導入している。現在、導入を検討しているとされる中国やブラジル、インドなどがREIT市場を開設すれば、大きな注目を集めるだろう。人口の増加が見込まれる国々では、潜在的に不動産のニーズが大きいと期待される。また、高い経済成長が見込まれる国々では、経済成長とともに大都市への人口流入が進むといった都市化が進展するとみられる。オフィスや住宅などの開発は、不動産市場の成長要因のひとつであり、REIT市場の成長期待は大きくなる。  REITのパフォーマンスは国によって異なる。例えば、今年のカナダは経済のファンダメンタルズ(基礎的要因)が堅調で、不動産に対する需要や賃料成長が見込まれることから、パフォーマンスは好調といえる。また、オーストラリアは中国の好調な経済成長の恩恵などを受けて昨年から経済が力強い回復をみせているものの、金利上昇による不動産の調達コストの上昇やローン金利の上昇などが重石となり、足元でパフォーマンスは伸び悩んでいる。REIT自体はインフレに強いのが特徴のひとつだが、政策金利が急ピッチで引き上げられたことが要因ではないかと考える。(つづく)(編集担当:小林南々穂)【関連記事】【J?REIT特集:総論1】米同時テロを乗り越え、離陸した創成期 【J?REIT特集:総論2】リーマン?ショックが市場を成熟させた 【J?REIT特集:総論3】多様化が進み、次なる飛躍に備える市場 【J?REIT特集】高配当株として評価を=東急REIM 堀江正博氏 【J?REIT特集】改めてミドルリスクの原点に=NBF‐M 西山晃一氏