9日目:about まつわるいろいろ
about はある事に「まつわるいろいろ」を表す前置詞なんです。
いろいろある、ということは「ひとつに定まらない」とも言えますね。たとえば。
「君のことをいろいろ考えているんだ」は
I am thinking about you.
です。about you で「君にまつわるいろいろ」というわけでして、まあ、世の中の辞書によれば「君について、考えている」などという訳もできるらしいですね。君にまつわるいろいろ、というのは、たとえば、髪型、服の好み、好きなもの、性格、最近の様子などなど、いろいろで、ひとつには定まらない感じです。
あと about には「おおよそ、約」という意味がありますが、これも「まつわるいろいろ」のイメージです。たとえば「約500」というとき、about 500 とするのは「500にまつわるいろいろ」でして、それは499かもしれないし、503かもしれない、ということで、ひとつに定まらないわけです。
そこで、次の例を考えてみましょうか。「心配する、悩む」の worry を使ってみましょう。
(1) I am worrying about the exam.
(2) I am worrying that I am sick.
進行形にしましたが、(1) は「その試験にまつわっていろいろ悩んでいる、心配している」です。つまり、ひとつのことに定まらない漠然とした不安感ですね。一方 (2) は that節を使って「自分が病気であると悩んでいる」で、不安材料がひとつに定まっているわけです。
さて。これで about が伝える「まつわるいろいろ」のイメージはわかっていただけたかと思いますが、ここから about がほんとうのパワーを発揮しますよ。
みなさんは、自動詞だの、他動詞だのっていうのをどこかで学んだかと思いますが、じつはこの区別はそれほどハッキリしているわけではありません。
次の例を見てもらいましょう。
(1) She understands me.
(2) She understands about me.
(1) は understand を「他動詞」として使いました。一方 (2) は「自動詞」として使っています。もし、あなたが自動詞と他動詞の区別ができていなくても、OKです。では、次の日本語に合うのは (1) か (2) のうち、どちらでしょう?
「彼女は僕のことをわかってくれる人です」
正解を考える前に復習しておきましょう。
about は「まつわるいろいろ」「ひとつに定まらない」というイメージです。ですから
(2) の She understands about me. は
「僕にまつわるいろいろなことをわかってくれる」です。それは、ひとつに定まっているわけではなく、性格や特徴、好きなものや嫌いなもの、どんなときに喜ぶか、キレるか、といったことを総合的に理解してくれているんですね。
では (1) の She understands me. で about がないほうはどんな意味なんでしょうか。
about がないというのは、ひとつに定まっているとも言えますね。じつは、この場合
「彼女は僕の言っていることを理解する」
という意味になるのです。つまり「ひとつに定まる理解」は「言葉の意味」の理解なんです。
ですから worry と同じように
She understands that I am happy.
と that節を続けることもできるんですね。
さて、問題に戻りましょう。
「僕のことをわかってくれる」に対する正解は「僕にまつわるいろんなことをわかってくれる」と捉えれば
(1) She understands about me. のほうがよさそうだ、ということになるでしょう。
about は他動詞 understand を自動詞に変えてしまうパワーを持っている、ということになります。
ついでにもうひとつ例文を考えてみましょうか。
「パソコン(PC)を学ぼうとしたけど、難しすぎてあきらめたよ」
この日本語の「学ぼうとした」はどっちがいいかな?
(1) I tried to learn PC
(2) I tried to learn about PC
正解は (2) ですね。
それではまとめてみます。
about A
「Aについていろいろ」
「約A、おおよそA」
「Aのあたりに、Aの周辺に」
では例を。
1. She told me about Egypt.
エジプトについて教えてくれた(いろいろ)
2. About 100 people came to the festival.
およそ100人の人がそのフェスに来た(約、周辺)
→100にまつわるいろいろで、100の周辺のイメージ
3. There is something strange about him.
彼にはなにか不思議なところがある(周辺)
→彼についていろいろで、彼の周辺に漂う不思議感が伝わる
4. This is a book about Japan.
これは日本についての本です(いろいろ)
about はある事に「まつわるいろいろ」を表す前置詞なんです。
いろいろある、ということは「ひとつに定まらない」とも言えますね。たとえば。
「君のことをいろいろ考えているんだ」は
I am thinking about you.
です。about you で「君にまつわるいろいろ」というわけでして、まあ、世の中の辞書によれば「君について、考えている」などという訳もできるらしいですね。君にまつわるいろいろ、というのは、たとえば、髪型、服の好み、好きなもの、性格、最近の様子などなど、いろいろで、ひとつには定まらない感じです。
あと about には「おおよそ、約」という意味がありますが、これも「まつわるいろいろ」のイメージです。たとえば「約500」というとき、about 500 とするのは「500にまつわるいろいろ」でして、それは499かもしれないし、503かもしれない、ということで、ひとつに定まらないわけです。
そこで、次の例を考えてみましょうか。「心配する、悩む」の worry を使ってみましょう。
(1) I am worrying about the exam.
(2) I am worrying that I am sick.
進行形にしましたが、(1) は「その試験にまつわっていろいろ悩んでいる、心配している」です。つまり、ひとつのことに定まらない漠然とした不安感ですね。一方 (2) は that節を使って「自分が病気であると悩んでいる」で、不安材料がひとつに定まっているわけです。
さて。これで about が伝える「まつわるいろいろ」のイメージはわかっていただけたかと思いますが、ここから about がほんとうのパワーを発揮しますよ。
みなさんは、自動詞だの、他動詞だのっていうのをどこかで学んだかと思いますが、じつはこの区別はそれほどハッキリしているわけではありません。
次の例を見てもらいましょう。
(1) She understands me.
(2) She understands about me.
(1) は understand を「他動詞」として使いました。一方 (2) は「自動詞」として使っています。もし、あなたが自動詞と他動詞の区別ができていなくても、OKです。では、次の日本語に合うのは (1) か (2) のうち、どちらでしょう?
「彼女は僕のことをわかってくれる人です」
正解を考える前に復習しておきましょう。
about は「まつわるいろいろ」「ひとつに定まらない」というイメージです。ですから
(2) の She understands about me. は
「僕にまつわるいろいろなことをわかってくれる」です。それは、ひとつに定まっているわけではなく、性格や特徴、好きなものや嫌いなもの、どんなときに喜ぶか、キレるか、といったことを総合的に理解してくれているんですね。
では (1) の She understands me. で about がないほうはどんな意味なんでしょうか。
about がないというのは、ひとつに定まっているとも言えますね。じつは、この場合
「彼女は僕の言っていることを理解する」
という意味になるのです。つまり「ひとつに定まる理解」は「言葉の意味」の理解なんです。
ですから worry と同じように
She understands that I am happy.
と that節を続けることもできるんですね。
さて、問題に戻りましょう。
「僕のことをわかってくれる」に対する正解は「僕にまつわるいろんなことをわかってくれる」と捉えれば
(1) She understands about me. のほうがよさそうだ、ということになるでしょう。
about は他動詞 understand を自動詞に変えてしまうパワーを持っている、ということになります。
ついでにもうひとつ例文を考えてみましょうか。
「パソコン(PC)を学ぼうとしたけど、難しすぎてあきらめたよ」
この日本語の「学ぼうとした」はどっちがいいかな?
(1) I tried to learn PC
(2) I tried to learn about PC
正解は (2) ですね。
それではまとめてみます。
about A
「Aについていろいろ」
「約A、おおよそA」
「Aのあたりに、Aの周辺に」
では例を。
1. She told me about Egypt.
エジプトについて教えてくれた(いろいろ)
2. About 100 people came to the festival.
およそ100人の人がそのフェスに来た(約、周辺)
→100にまつわるいろいろで、100の周辺のイメージ
3. There is something strange about him.
彼にはなにか不思議なところがある(周辺)
→彼についていろいろで、彼の周辺に漂う不思議感が伝わる
4. This is a book about Japan.
これは日本についての本です(いろいろ)
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