アメリカ西部旅行記－レイクパウエル

ブライスキャニオンを出て約２時間半、見渡す限りなにもない荒地を走り、アリゾナ州に入ってすぐのペイジという町に到着しました。
ペイジは巨大な人造湖レイクパウエルの湖畔にあるのですが、このレイクパウエル、人造湖とはいえ湖だし、ガイドブックには一大リゾートと書かれているし、さぞかし涼しい風が吹いているのでは！？と期待していました。
しかし・・・コロラド川をせき止めてダムを作り、グランドキャニオン並みの峡谷にコロラド川の水をためてできた湖とあって、かなり殺風景なうえ、もともと砂漠に近い気候なのでめっちゃ暑い！見事に期待を裏切られました
砂漠的暑さは初体験ですが、やたらとのどが渇きます。
とはいえ、せっかく来たので、500mlペットボトルの水24本セットをスーパーで買い込み、周辺の観光スポットを見て回ります。

まずはレイクパウエルの湖畔にあるレインボーブリッジを見に行くツアーに参加。
湖畔といってもレイクパウエルは長さが約300キロもある巨大な湖なので、ホテル前のマリーナから船に乗って、約5.5時間のツアー。

↑朝７時半のツアーに参加して、何とか２階席を確保。朝の風が気持ちいいクルーズです。
峡谷を埋めただけあって、いろんな岩が近づいては遠ざかり、水上スキーを楽しんだりしている人も見られます。

２時間近く走ると急に狭い入り江に入りこんでいき、レインボーブリッジがあるという桟橋に到着。

そこから少し歩くと・・・見えました見えました！

完璧なアーチ。川の流れに浸食されてできたものらしいですが、このあたりに住むインディアンの部族、ナバホ族の人々はここを聖地としていて、「虹が固まって石になってしまった」と言い伝えているそうです。
しかも高さが75ｍとかなり大きく、とても美しいです。
時間はかかったけど来てよかったー
レインボーブリッジにすっかり満足して、帰りは１階席で寝るモードでした。

次は、大人気の観光スポット、アンテロープキャニオン。
この小さな峡谷は、レイクパウエルに流れ込む支流の一つが刻んだもので、砂丘が固まってできた砂岩を鉄砲水が浸食して作られたもの。
狭く、またまるで水流が岩をひっかいたように不思議な模様を作っているのが特徴。
まずは比較的広くて、たくさんのツアーが出ている、アッパーアンテロープキャニオンのツアーに参加。ナバホ族のいかついお姉さんが四駆を走らせて連れて行ってくれます。
狭い峡谷（というか鍾乳洞の穴のような感じ？）が観光客で込み合っていてまずびっくり！（ここもフランス人多し）
お姉さんはいたるところで「あれはエイブラハム・リンカーンという岩」とか、「カメラ貸してみ！ほらこんな写真が撮れるよ！」などと言いながら、ツアー客のカメラを使って写真を撮って見せるので、お姉さんによる写真講座みたいになってました。

↑「Good！」と言ってお姉さんが撮ってくれた。上から届く太陽の光で後光が差してるよう！？

↑エイブラハム・リンカーンらしい。下の大きなでっぱりがあごひげ。

↑これもお姉さん撮影。上を向いて撮ってたけど、うまくハート型になっていて、なかなかの腕前。

と、アッパーのツアーを満喫したあと、次は、アッパーよりずっと長くて深くて狭いというロウアーアンテロープキャニオンへ。しかも1997年に11名の観光客が鉄砲水で無くなったのだとか。地球の歩き方には「ガイドはいないから個人で心して回るように」と書かれているし、びびりながらも行ってみました。
ところが行ってみると、ナバホの人のガイドなしでは入れないようになっていて、観光客も多数。
ひと安心でした。
アッパーは大きなほら穴に入っていく感じだったけど、ロウアーの方は、岩の裂け目が入り口・・・

↓滑り込むように入る。

確かにアッパーよりも複雑な造形で、深くて狭かった！

どうやら前々日に降った雨で途中から通行止めになっていて、ナバホの人たちは泥だらけで流れてきた泥を掻き出していました。
何とか入ることができてよかったよかった。
とはいえ、アッパーのお姉さんが親分肌で楽しかったので、私的にはアッパーの方が印象に残っております。

最後にコロラド川が蛇行しているホースシューベンドというポイントへ。
ポイントまでは何も無い砂漠を駐車場から30分ほど歩きますが、ポイントに行くとのどの渇きも忘れるくらいの高さでした。

写真ではいまいちわかりにくいですが、川にうかぶボードが米粒くらいに見えて、高さ＆崖っぷち感がものすごく、これまで生きてきて一番の恐怖ポイントでした・・・。
かなりおすすめです。

以上レイクパウエル周辺でした。
見たことない光景を楽しみに、砂漠の旅は続きます。