北海道 ドライブ一人旅

2006年夏、7泊8日で北海道一周(道南を除く)の一人旅に行ってきました!その旅行記です♪

エピローグ

2006-10-10 04:20:07 | Weblog

長い長い旅はようやく終わりを告げました。いや海外旅行なんかに比べれば一週間ちょっとの旅なんて”長い”うちに入らないんでしょうが、それでも自分自身こんなに長く自宅を空けることは生まれて初めてだったので、自宅に帰った時には「懐かしい~」が第一印象でしたね(笑)。

以前からやりたかった北海道ロングドライブ。だからこそ何ヶ月も前から予定を立てて楽しみにしてきた旅でしたが、いろんな場所に行き、いろんな人と出会い、いろんなものを食べ、ますます北海道が好きになったのは間違いありません。学生生活最後の思い出にふさわしい旅だったと思います。
来年からはこんなに自由に旅ができる機会はそうそう持てないとは思いますが、また是非北海道へ行って、もっとたくさんの魅力を発見したいと思います。
とりあえずは冬の流氷を一度見てみたい!そして秋の紅葉も!

そしてこの旅行記を1ページでも読んでくれた方、ありがとうございました。「2~3日に一度の更新」なんて全く守らず、結局完成したのが旅行終了1ヶ月半後というあり得ないことになってしまいましたが、このページはずっと残しておくつもりです。次回皆さんが北海道を訪れる時の参考に少しでもお役に立てれば幸いです。

ありがとうございました。

2006.10.20
筆者:S.Kataoka


<未掲載写真>


(左)夜の時計台
(右)かんのファームにて


オロロンライン・海とは逆方向


(左)稚内・北防波堤ドーム
(右)稚内・ノシャップ岬(納沙布岬じゃないよ)


三笠山の展望台


能取岬より水平線上に知床半島を望む


知床・国道334号の路肩よりウトロ市街を望む


知床五湖展望台より、背後の羅臼岳(だと思う)


(左)国道244号風蓮湖付近・クルマが通らない…
(右)納沙布岬の碑の上にカモメが♪


『宿房 樺のん』の窓より


摩周第一展望台より


硫黄山・蒸気の噴出孔


オンネトー


聖地・上白滝(笑)


層雲峡・大雨で増水した石狩川


上士幌鉄道資料館・廃線と保存車両


幸福駅の保存車両と駅名版


黄金道路より・荒れる太平洋


襟裳岬の駐車場にて


癒しの駅絵笛


8日目(9/6) はれ

2006-10-09 04:29:52 | Weblog

ついに最終日の朝を迎えてしまいました。しかし空は昨日とはうって変わって晴れ渡っています。うんうん、やっぱり北海道はこうじゃないと!
ホテルのすぐそばにあるコンビニで朝食を調達して食べた後、8時過ぎにチェックアウト…といってもここは朝はフロントが無人になるので、部屋のカードキーをフロントの箱の中に入れればすぐに出発できます。そういえばチェックイン時の料金の支払いもソバ屋みたいに自動券売機でチケットを買う方式でしたし、部屋のテレビも2時間100円とこのあたりコストダウンを徹底してますね。でもそれでも3500円は素晴らしいコストパフォーマンスだと思います♪
(ちなみに先日じゃらんで確認したところ、このホテルの掲載がなくなっていました…ホテルのHPも404になってましたし、どうしたんでしょう。。)

今日はここからまずは襟裳岬を目指して南下します。ホテルの近くにある芽室帯広ICより帯広広尾自動車道へ。北に進めば道東自動車道へと接続する自動車専用道路ですが、昨日の旭川紋別道と同様、まだ全線未開通ということでここも現在は暫定的に無料開放されています。
自動車専用道路とはいえ片側1車線で、それでいて交通量はまぁまぁあるので遅いクルマに引っかかったら延々そのペースで走らなくてはなりません。自分も途中までは順調に走っていたのですが、途中から巨大ブルドーザーを積んだトラックに引っかかってしまってノロノロ運転…でも晴れているおかげでゆったりと360度の十勝平野大パノラマを見渡すことができました。

終点の幸福ICで一般道へと降り、向かった先は1987年に廃線となった旧国鉄・広尾線の『幸福駅』です。

保存されている幸福駅の駅舎
廃線となった鉄道の駅でここほど有名な駅は他にないんじゃないでしょうか。現役時代からその縁起の良い駅名で訪れる旅行客が多かったというこの駅。廃止となってからも幸福駅の駅名が入った入場券や乗車券は飛ぶように売れ、今でも観光バスが立ち寄るほどの観光名所となっています。
駅舎のほかにも廃線前に走っていた車両や駅名版も保存され、自由に見学することができます。そして誰が始めたんだかわかりませんがこの駅舎の中には、ここを訪れた人たちが残していった名刺や定期券がびっしりと貼り付けられています。これもまたこの駅の名物なんだそうで。

駅舎の内部。ここまで集まると圧巻です
(クリックで拡大)










自分もちょうど使用済みの定期券を持っていたのですが、個人情報云々言われるこの時代、こんな所にペタペタと貼り付けて大丈夫なんでしょうか…不安だったので見るだけでやめときました(笑)。

さてここからは再び道の駅密集地域へ。国道236号に出て南下し、道の駅『なかさつない』・『さらべつ』・『忠類』・『コスモール大樹』と4連続で訪問します。なんでこの地域こんなに道の駅が集中してるんだろう…。
どの道の駅も特に特徴のある駅ではなかったですが、『道の駅忠類』に併設されている”ナウマン公園”には『ナウマン象記念館』がありました。なんでこんな所でナウマン象…と思ったら、1969年にこの付近の道路工事現場から偶然ナウマン象の化石が発見されたんだとか!日本国内でもナウマン象って発掘されるんですね。

さてこのまま国道をずっと進んでも良かったんですが、走っててもあまり面白くない道の上なかなかの交通量。そこで道の駅『コスモール大樹』を出発後国道を進まず、道道501号~道道1037号と進むことにします。さすがに道道は交通量が少なくて快適そのもの♪そして道道1037号に入ると左手の林の先に海を望む、久しぶりの長い長い直線路になりました。これぞ北海道の道、少し遠回りして大正解です。

道道1037号。通るクルマはほとんどいません










道道は広尾市街の手前で国道336号に合流し、更に南下を続けます。そしてここからの道は通称”黄金道路”と呼ばれる海辺の断崖絶壁を進む道。日高山脈がそのまま太平洋に落ち込む険しい場所に、トンネルやシェルターをつないで”何とか”道を通しています。このような険しい道のためその建設費は莫大なものとなり、まるで「黄金を敷き詰めるくらい巨額の費用がかかった」ことから”黄金道路”と名付けられました。
この日はちょうど太平洋の沖合を、最低気圧920hPaを記録した非常に強い台風12号が通過しており、北海道の太平洋沿岸は非常に高い波が打ち寄せていました。そのためこんな良い天気なのに沿道は海からの波飛沫で霧がかかったように霞んでおり、所々ではシェルターの隙間から波が道にかかる状態。防波堤を越えて波が押し寄せてきたらと思うとゾッとします。

(左)黄金道路の建設記念碑
(右)海は大荒れ。恐ろしい高波です…(クリックで拡大)

この後襟裳岬の売店で聞いた話では、つい数年前まではこんなに高い波の時はこの国道は間違いなく通行止めになっていたとの事。新しいトンネルが2本完成したおかげで高波での通行止めがほとんどなくなったそうです。
そんな莫大な費用をかけて通した道路ですが、交通量はあまり多くありませんでした。ただ海岸線を走るところではカーブが多いのと、潮のせいかけっこうスリップしやすいそうなので運転にはご注意を…。

断崖を抜ければ岬まではあと少し。道道34号へ分岐し遠くに海を見ながら草原の中を快適にドライブします。
そしてようやく『襟裳岬』に到着しました。

襟裳岬の碑と襟裳岬灯台
根室の納沙布岬みたいな所を想像してたのですが、襟裳岬は今まで走ってきた黄金道路からもわかるように、崖の上に位置していることもあって眺めは格別です!風速10mを越える日が年間300日近くもあるという”風の岬”ですが、この日は波の高さの割には風はそこまで強くは吹いていませんでした。ですが相変わらずの高波で荒れ狂う海が目の前に広がります。


(上)崖の先端まで遊歩道がありました
(下)波飛沫で街が霞みます(共にクリックで拡大)

せっかくなのでここで昼食とすることにします。お約束どおり襟裳岬にも数軒のお土産物屋と食堂が並んでいるので、そのうちのあまり混んでなさそうなお店に入ってウニ・イクラ・ホタテの”三色丼”を注文しました。もうしばらく食べられないであろう北海道の海鮮丼、ここもとても美味しかったです。景色もいいけど食事も最高!帰りたくねぇ…(笑)。

さぁいよいよ新千歳空港を目指しラストスパートです。道道34号から再び国道336号に戻り、太平洋を左手に見ながらひたすら進みます。様似を過ぎるとJR日高本線と並行することもあり、交通量もだんだんと増えてきました。途中から国道236号と名前を変え、山側に牧場が目立ち始めてサラブレッドの産地に来ていることを実感します。

浦河の市街地を抜けすぐ国道を右に曲がり、訪れたのはJR日高本線の『絵笛駅』。一見何の変哲もない無人駅ですが、ここは自分にとっては北海道で一番思い入れの深い駅です。

去年訪れた時にもmixiに書いた記憶がありますが、ここは高校時代列車で一人旅をしている時、この駅名に惹かれてふと降り立ってしまった思い出の駅なのです。降りたはいいけどふと時刻表を見ると次の列車は4時間後。でも目の前に広がる牧場の景色をボーっと眺めているだけで心が癒される、とてもいい駅でした。近くで作業をしていた牧場のおじさんと立ち話をしたり、駅の周りを散歩したりしているとあっという間に4時間が経ってしまった記憶があります。
去年も訪れたので約1年ぶりの再訪、前回は雨が降っていましたが今日は晴れているので馬も放牧されています。いつ来てもこの雰囲気に癒されますね。

ホームから見えるのはこんな風景。素敵すぎます(クリックで拡大)
帰ろうとすると列車の時間ではないはずなのに、1両編成の気動車が到着しました。どうやら折からの高波で日高本線が一部区間で不通になっているみたいで、その影響だそうです。列車には一人も乗り降りすることなく、そのまま走り去っていきました。そう、駅って本来は列車を利用する人のためにある物なんですよね…なんだかクルマで訪れたのが申し訳なく感じる瞬間でした。次来る時は列車にしてみようかなぁ。

再び国道に戻り、左手に太平洋・右手に牧場というこの道路お決まりの景色を見ながら進みます。去年も走ったルートですが前回は大雨の中のドライブだったので、景色を楽しみながら走れるのは今回が初めてです。そして去年同様交通量は意外と多め…。
そして道の駅スタンプラリーもラストスパート。道の駅『みついし』・『サラブレッドロード新冠』と回ってスタンプを集めます。周辺が日本一の馬産地ということもあって道の駅もサラブレッド一色。特に”サラブレッド銀座”と呼ばれる地域のど真ん中にある『サラブレッドロード新冠』は、至る所が”馬”だらけ。こりゃー馬好きにはたまりません♪

さて、いよいよこの旅最後の訪問地へ足を運ぶことにします。門別の市街地で国道を右折し、道道351号~道道80号~国道237号と複雑なルートを辿り内陸方面へ。”平取大橋”という橋を渡った先を右折したらすぐに目的地の『稲原牧場』はありました。

ここに来た目的は”サイレンススズカのお墓参り”です。競馬を見るようになって以来、自分が今まで一番好きだった馬。そして最後のレースをこの目で見てしまった馬。ディープインパクトというスーパースターで盛り上がっている最近の競馬ですが、今でも「サイレンススズカならディープにさえ勝てそうな気がする」と言えるほど、強くて速い馬でした。サイレンススズカについて書きだしたら何日かかるかわからないのでここで書くのは控えますが(笑)、こちらのページに詳しく載ってますのでどうぞご覧下さい。いやマジで感動もんです。
98年11月1日のの東京競馬場以来、実に約8年ぶりの再会。命日からはこんなに時間が経っているというのに、お墓の周りは沢山の花やお供え物で一杯でした。自分も静内のスーパーで買ってきた花をお供えして、合掌。一度は訪れたかったこの場所にやっと訪れることができました。
本当は写真とかもバシバシ撮りたかったんですが、なんだか失礼な気がして結局1枚も撮らずに退散。お墓の写真を残してても悲しい気持ちになるだけですからね。その代わりまた絶対会いに行くぞー。

国道237号を経由して再び国道235号に戻り、更に西へ西へ。ここの辺りまで来ると新千歳空港や苫小牧港へ向かうであろうトラックによって、交通量はかなり増えて札幌近郊とひけを取らないほど混んできます。

そしてついにこの旅最後の道の駅『むかわ四季の館』に到着!さぁ最後のスタンプを押すぞ!と館内を探すものの全く見つからない…結局併設の温泉施設の受付で聞いてようやく場所がわかりました。もっとわかる所へ置いてくれ…施設もなんだか”道の駅”というよりは”コミュニティーセンター”という雰囲気でしたし。
まぁ何はともあれこれでスタンプラリーは完了!1日目の道の駅『フォーレスト276大滝』から始まり、この8日間で回ったのは全道92駅のうち42駅でした。これだけ回っても半分いかないのか…全駅制覇する人はどれだけ苦労して集めてるんでしょうか(笑)。

こんな感じでスタンプが集まりました♪

(左)ラストを飾った道の駅『むかわ四季の館』
(右)相棒のコルト号も8日間お疲れ様でした

最後の道の駅を後にし、国道の混雑を避けるためすぐ近くの鵡川ICから日高自動車道へ。自動車専用道路ですがここも全線開通していないため、途中のICまでが無料開放されています。そんなわけで無料区間ギリギリまで走りきり、沼ノ端東ICで下道へ降りました。こういう道路で通行料金を取られないと嬉しくなってしまうのはやはり貧乏性でしょうか…。

このまま新千歳空港へ向かっても良かったのですが、レンタカー返却まで中途半端に時間が余ってしまったので駒大苫小牧高校の大活躍に沸く苫小牧の市街地まで寄り道。さすがに工業の街なだけあってあちこちにとても大きな工場が立ち並んでます。
ちなみに海沿いの市場が立ち並ぶ中に『サンワールド』というお店があるのですが、ここでは北海道産の海産物や農作物が信じられないほどの爆安で販売されているそうです。今回は残念ながら営業時間の関係で行けなかったのですが、「北海道のお土産はここでしか買わない!」と豪語する旅行者もいるほどなので、もし空港へ向かうまでに時間が余ってしまったら寄ってみてはいかがでしょうか?
(店頭価格はHPの通販価格の半額以下だそうです…すげぇ)

苫小牧からは国道36号で一路新千歳空港方面へ。大きなトラックがバシバシ行き交う幹線国道、なんだか久しぶりに東京の道路を思い出しました。しかしさすが北海道、苫小牧市内では片側5車線という本州ではあり得ない広さの道がありました…。
空港へ向かうと言ってもまずはレンタカーを返却しなければならないので、南千歳駅前にあるマツダレンタカーへ向かい、8日間連れ添ったコルト号とお別れです。移動時間のほぼ全てをコイツの車内で過ごしましたからね…。
おつかれさま!明日からまた違うパートナーと頑張るんだぞ~(笑)。

往路と同じように送迎バスで新千歳空港へ。さっさとチェックインを済ませて手荷物を預け、おみやげの物色に向かいます。新千歳空港はおそらく日本一お土産屋が充実している空港。なので帰路に新千歳空港を使うのであれば、その地方でしか手に入らない限定品などを除いて、お土産は旅の最後に空港で購入するのが一番賢いやり方です。買い物嫌いの自分でも1時間はお土産屋めぐりを楽しめましたから(笑)。

たくさんの人で賑わう新千歳空港
そして最後の食事もここ新千歳空港で。ターミナルビルの3Fに『北海道ラーメン道場』なるものがオープンしていたのでそこで食べることにしました。
道内各地の有名ラーメン店が軒を連ねる中、自分が選んだのは函館・『あじさい』の”塩ラーメン”。最近ずっとこってり系のラーメンばっかりだったので、最後にあっさり味のラーメンが食べたくなったのです。函館ラーメンは久しぶりでしたが、昆布で取ったというダシが非常に美味しくて印象的でした。これは期待を裏切らないお味♪函館で旨い塩ラーメンの店をようやく発見したという感じです。
ちなみに1日目に食べた札幌・『味の時計台』もありました。新千歳空港で時計台のラーメンが食えるようになるとは…。

そしていよいよ東京への強制送還便、JAL1038便羽田行きに搭乗。普通の人ならこの時点で「まだ帰りたくね~!」となるわけですが、自分はこれから飛行機に乗れるってだけでワクワクです。どうしようもない飛行機好きですな(苦笑)。

帰りの搭乗券とこれから乗る飛行機
この1038便、チーフパーサー(客室乗務員で一番エライ人)が男性の方でした。これまで何度となく飛行機に乗っていますが、男性のチーフパーサーに当たったのはおそらく今回が初めてです。ただやっぱり機内アナウンスは女性の声のほうが聞き取りやすいかも…。

飛行機は往路と同じくほとんど揺れのないまま羽田空港へ到着しました。ここでようやく「あぁ帰ってきちゃったんだなぁ~」という気持ちになります(笑)。それにしても東京の蒸し暑いこと!8日間も北海道にいるとあの涼しさに慣れてしまうんですね…。
大荷物を抱えていたので帰りはリムジンバスと電車を乗り継いで自宅に戻り、長い北海道旅行はここで終わりを迎えたのでした。

帰った日はそのまま12時間爆睡。にも関わらず翌日は体調を崩しました…やっぱり疲れてたのかなぁ。。


7日目(9/5) あめ のち はれ

2006-10-08 00:05:49 | Weblog

朝7時半に目を覚まし外をのぞいてみると、昨日の天気予報どおりシトシト降る雨。今まで一日雨ということはなかったんですがどうやら今日は一日降り続きそうです。この日の朝食はホテルの無料サービス。無料ってことであんまり期待してはなかったんですが、種類も豊富でなかなか美味しかったです。もう少し温かい料理が出てくればなお良かったんですが…無料だから仕方ないか。
雨でも移動しないことには始まらないので、8時半ごろホテルをチェックアウト…といってもチェックイン時に清算を済ませていて、更に部屋の鍵は暗証番号式なのでフロントに寄る必要が全くありません。チェックアウトの行列ほどイライラするものはないのでこれは良いシステムです。

まずは国道39号を西へ進みます。北見・網走という2大都市を結ぶ幹線道路なだけあって片側2車線、通勤時間帯ということもありけっこうな交通量です。本当ならばサクサクと進んで層雲峡での散策の時間をたっぷり取りたかったのですが、いかんせんこの天気、きっと散策どころじゃないだろうと予想してこの日の第一目標を”道の駅スタンプ収集”に決定します(笑)。
そんなわけで少し寄り道ということで国道39号をそのまま直進、道の駅『おんねゆ温泉』に立ち寄りました。けっこう早い時間だと言うのに特産物ショップは賑わっています。”世界最大級のハト時計”とやらもあったんですが、時間は9時をちょうど回ったところでした…残念。

国道39号を少し戻った後、留辺蘂付近で左折して国道242号に入ります。こちらの国道は交通量は少なめ。金華峠という峠を越えますが勾配はゆるく、あっという間に越えてしまいます。しかし東側を走るJR石北本線の『常紋トンネル』は、戦前の凄惨なタコ部屋労働の現場となったトンネルで、今でも幽霊が出ると言われています。詳しくはこちらのページに書いてありますが幽霊話はともかくとして、たしかにこんな人家も何もない所によくトンネルを掘ったものだと感心させられました。

国道は遠軽市街への分岐を過ぎると交通量が一段と少なくなり、国道333号と名前を変えて再び線路に沿って西へ進みます。丸瀬布の市街地を抜けると道の駅『まるせっぷ』に到着。三角屋根が特徴の『木芸館』の中では多種多様なウッドクラフト製品が販売されていました。冷やかしだけでも充分見る価値ありです。

激しさを増す雨の中更に西へ。途中白滝市街の手前からは”旭川・紋別自動車道”がこの先上川の手前まで部分開通しており、しかも通行料が暫定的に無料ということでほとんどのクルマはそちらの道を通るのですが、自分はどうしても訪れたい場所がありました。

そのまま下道で市街地を抜け、通るクルマの姿が全くなくなった所で到着したのがそのどうしても訪れたかった場所・JR石北本線の『上白滝駅』です。

どうですなかなか味のある木造駅舎でしょう。しかしこの駅の凄さは駅舎の中に入って初めてわかります。何が凄いのかというと…

美しき究極ダイヤw(クリックで拡大。でもブレちゃってます…)









なんとこの駅に停まる列車は一日上下線各1本ずつ!始発電車が最終電車という究極ダイヤ…凄すぎです!列車だけを使うと仮定した場合遠軽方面へ行く時はなんとか日帰りできますが、上川方面へ行くには必ず1泊しなければなりません。こんな駅日本広しといえどもここだけです。
それにしても何でこんなダイヤでこの駅を残しておくんでしょう。普通ここまで本数が削られたなら間違いなく廃駅になるはずです。ということはこのダイヤにも関わらず利用者がいるということか…wikiには「2005年現在で定期利用者は1人」と書いてあるし。実際駅前の国道沿いには民家がありますし、駅のすぐそばの建物の中にも人影がありました。おそらく周辺の人は皆マイカーを利用するんでしょう。このダイヤじゃ普通は利用する気も起きないでしょうしね。
う~んでも国宝級のこの究極ダイヤ、いつまでも残ってほしいものです。

上白滝駅を後にし、少し進むと国道から少し離れた場所に道の駅『しらたき』がありました。ここは全国でも珍しい自動車専用道路のパーキングエリアとして機能している道の駅。一見旭川紋別道からしかアクセスできないように見えますが、下道の国道333号からも訪れることが可能です。ただしここから旭川紋別道への出入りはできません。駐車スペースもそれぞれ別の場所にありました。
案内板の温度表示は9月上旬のお昼近くにもかかわらず『14℃』。この中半袖でいる自分はかなり浮いています(笑)。

道の駅『しらたき』の案内板

再び国道に戻り北見峠を越えていきます。勾配がなかなかきつく急カーブも連続する峠らしい峠ですが、新しくできた旭川紋別道の方はこの峠を長いトンネルで一直線に貫いています。このためわざわざこちらの峠を走るクルマはほとんどいないだろうと予想はしていました。
…が、その交通量の少なさは自分の想像の遥か上をいっていました。峠越え区間15キロを走ってる間、すれ違ったクルマはわずかに1台だけ。しかも同類の「わ」ナンバーです。旭川紋別道が将来有料化されればこの峠を越えるクルマも増えるんでしょうが、無料開放されている間はずっとこんな状態が続くんでしょう。初心者が峠を走る練習をするにはもってこいの道かもしれません(笑)。

峠を越えると旭川紋別道と再び合流。国道273号と名前を変えて線路に沿って進みます。ここでお腹が減ってきたので一旦上川市街に入り、国道沿いの『ドライブインポケット』で昼食とすることにしました。
ライダーやトラックドライバーで賑わう何の変哲もないドライブインでしたが、注文した『天丼』が出てきてビックリ!ご飯が全く見えないくらい天ぷらが山盛りです~。かのやよい食堂には遠く及びませんがこれは嬉しい♪全部平らげてしまいました。お店の場所は国道273号と39号の交差点を上川方面に700mほど進んだ先、左手にホクレンのSSがある所の向かいです。お腹が空いたらぜひ!

ドライブインを出発したら今度は国道39号を南東へ進みます。そう、この道実は今朝北見~留辺蘂間で走った国道。道の駅『おんねゆ温泉』を越えてどんどん走ってくるとここに辿り着くのです。道の駅と上白滝駅に寄りたかったばかりにえらい遠回りしています。そんなわけでここは旭川~北見・網走を結ぶメインルート。交通量もなかなかの量でした。

しばらく走ると一大観光地である『層雲峡』に到着。天気が良ければここからロープウェイに乗って黒岳の5合目まで登る予定でいたのですが、この大雨では間違いなく雲の中。温泉街を素通りして近くにある滝を見に行くことにしました。
国道を2~3キロ走るとトンネルの手前に旧道への入り口があり、その奥が駐車場になっています。だだっ広い駐車場にいたクルマはわずか3台だけ…やはりこの天気じゃ誰も来ないのか。

駐車場はガラガラ。写真屋さんも暇そうでした。








そして駐車場のすぐそばに目的の『銀河の滝』『流星の滝』がありました。滝が流れ落ちる姿だけは雨の中の方が絵になりますね。

(左)銀河の滝
(右)流星の滝(共にクリックで拡大)

結局層雲峡の滞在時間はわずか1時間弱でした。まぁこの天気じゃしょうがないですね。次来る時はぜひ紅葉の季節に来たいものです。

『銀河トンネル』という長い長いトンネルを抜け、大雪ダムに差し掛かる少し手前で国道273号へ入ります。ここから一気に交通量が少なくなりました。道は大雪ダムの縁をなぞるように進み、両側に原生林が広がる山奥へと入っていきます。走っている道以外に人工物が全く見当たらない、完全に人口ゼロの地域です。
国道は三国峠を『三国トンネル』で抜け、十勝支庁に入りました。このトンネルを抜けた所が北海道の国道の最高点(1139m)となっていて、運が良ければ眼下に雲海を眺めることができる場所として有名な所です。が、この天気ではそんな景色が望めるはずもなく…(苦笑)。

三国峠より。この時はまさに”豪雨”でした
ちょうど横に茶屋のような売店があったのですが、中では雨でずぶ濡れになったライダーたちがストーブに当たってました。半袖で店内に入ってきた自分にそのうちの一人が一言、「同じ所を走ってきたとは思えないなぁ~」。たしかにそうかも…(笑)。

相変わらずほとんど通るクルマのない道をを進みます。糠平湖のほとりに『タウシュベツ川橋梁』という北海道遺産があったので行ってみたかったのですが、この大雨の中林道を進むのは気が進まないのでそのまま素通り。代わりに湖の南岸にある『上士幌鉄道資料館』を見学してきました。

ここも他の廃線跡同様、1987年に廃線となった国鉄士幌線『糠平駅』の跡地に建てられた資料館。中には士幌線の歴史が写真入りのパネルで見やすく紹介されており、その他にも実際に使われていた制服・保線用具・看板などが沢山展示されています。鉄道ファンのための施設だろうとタカをくくって入ったのですがとんでもない!この士幌線、他の廃線にはない興味深い歴史がいっぱいありました。
まず全線開通時にはなんとさっき走ってきた三国峠の麓にある”三股”という所まで列車が走っていたんだとか。3日目の朱鞠内湖でも「こんな所に鉄道があったのか!」と驚きましたが、ここは更に驚きです。なにしろ国道沿いに人家というものが全く見当たりませんでしたから…。しかしそんな状況なので廃止になるかなり前からここ糠平~三股の間は、鉄道を”休止”という扱いにしてバスによる代行輸送を行っていたそうです。しかしバスでも採算が取れないほど乗客数が少なかったため、日によってはジャンボハイヤーや普通のタクシーが”代行バス”として走っていたんだとか。
資料館のおばちゃんの話によれば鉄道の廃止後も三股までは1日1本の代行バス(というかタクシー)が細々と走り続けていたのですが、ついに2003年をもって代行バスは廃止(その時の利用者数は年間のべわずか40人!)。ただ三股には現在も2軒の民家が残っていて、うち1軒は『三股山荘』という喫茶店として営業しているそうです。
他の廃線にはない、複雑な歴史を持つ士幌線。話を聞いていてとても興味深かったです(こちらのページに詳しい歴史が載っています)。前もってこの歴史を知っていれば国道ももっと注意深く走ったのに~。

糠平を後にすると国道の交通量も若干増えました。もうこの日は宿泊地である帯広に向かうだけなので、ここからは怒涛の道の駅めぐりをスタートさせます(笑)。
まずは道道468号~国道241号と進み、道の駅『足寄湖』へ。足寄湖を望む小高い丘の上にある道の駅。建物がチーズ工場に併設されていて、チーズの製造工程を見学できるほかチーズ製品の売店も充実しています。しかしサクサク進むためにスタンプだけ押して退散…。

道の駅から望む足寄湖。大雨で濁ってます…

足寄湖を後にしたらそのまま国道241号を進み、わずか15分ほどで足寄町の中心部にある道の駅『あしょろ銀河ホール21』に到着です。
ここは今年の4月に廃止されたばかりのふるさと銀河線『足寄駅』だった場所。実は去年の旅行の時もここを訪れていて、1年ぶりの再訪です。去年訪れた時ははまだ”道の駅”としてではなく、普通の”駅”として機能していたこの場所。たった1年間のうちに鉄道が廃止になり、主を失った駅舎はなんだか寂しげでした。街が変わらず活気があったのがせめてもの救いかなぁ…。

今度は今来た道を逆戻り。国道241号でさっき訪れた足寄湖を通過し、しばらく道なりに走ります。小さな街が点在していることもあって交通量はけっこう多め。とはいってももう既に十勝平野に入っているので坂道で遅いクルマに引っかかることもなく、とても快適なドライブが楽しめます。そしてついに雲間から太陽の光が!

上士幌でさっきまで走っていた国道273号と合流し、道の駅『ピア21しほろ』に到着。すっかり雨は上がって、傾きかけた夕日が辺りを照らしています。「でも今さら晴れても遅いよ…」とか思いながらスタンプを押して建物を出ると、そこに現れたのは…

おぉぉぉ!(クリックで拡大)
虹です!しかもきれいな半円形!ここまで美しく見れたのは本当に久しぶり。道の駅の店内にいた人も皆外に出て眺めていました。雨にたたられた一日だったけど最後にこういう景色が見えると嬉しいですね。
すぐに消えてしまうかと思ったら消えるどころか更に外側に虹が浮き出てきて、珍しい”二重虹”に!十勝平野にかかる2本の虹の姿…いやぁ最高です♪

うっすらと外側にも虹が(クリックで拡大)

虹は15~20分くらいで消えてしまいました…日も暮れかかってきたので道の駅巡りもラストスパート。ナビの案内通りに碁盤の目のように走る道を走ります。ここの辺りの道も畑や牧場の中を貫く一直線の道で快適そのもの。特に十勝平野の地平線に夕日が沈んでいく時の美しさといったら…クルマを停めて眺めたかったんですがけっこう交通量が多いので運転しながら眺めました。
その後国道274号沿いの道の駅『しかおい』から、再び国道241号に戻って閉館時間ギリギリの道の駅『おとふけ』を訪問してこの日の道の駅巡りは終了。すっかり日も暮れて辺りは真っ暗です。

さすがに運転し疲れたのでこのままホテルに直行したいのですが、今夜はこの旅最後の夜、コンビニ弁当で済ますわけにはいきません。帯広といえば豚丼!ということで、ホテルの近くにあった『十勝豚丼 いっぴん』に入りました。店内のレイアウトは何となく”すき家”風。「マズい失敗したか!」と思いましたが、運ばれてきた豚丼を口にした瞬間そんな思いは消え失せました。
今まで”松○”や”吉○家”で食べてきた豚丼は何だったんでしょう…タレの味といい、豚肉の旨みといい全てが最高。これが本物の”豚丼”なんですね…。正直いつも食べてるのよりもちょっと旨いくらいかなと思っていたので、まさかここまで美味しいとは。一度食べるともう二度と”松○”とかには戻れません。てか全くの別物です(笑)。
帯広の豚丼屋はのれんがかかっててなかなか入りづらいところも多い中、ここは女性の一人客でも気軽に入れますし、だからといって味が落ちてるということもありません。現地でも人気が高いお店の一つのようですよ♪

さぁ後は寝るのみ。この旅最後の宿は西帯広駅の近くにある『ホテルグランディ2』です。じゃらんで見つけたこのホテル、驚くべきはそのお値段でなんとシングル3500円!これでいてバス・トイレ付の冷暖房完備です。到着して玄関を入ってみると”ホテル”というよりは”寮”という雰囲気。管理人室のような小窓からおばちゃんが笑顔で迎えてくれました。
少し不安があった部屋もなかなかのモノ。普通のビジネスホテルと比べても全く遜色ありません。廊下を通る人の足音などはよく聞こえてしまいますが、少なくとも部屋の設備などは網走の『北海ホテル』よりは充実してます(笑)。

シングルルームの室内
いよいよ最後の夜になってしまいました…明日帰ると思うとやっぱり寂しいような残念なような気持ちになります。最終日は再びシーサイド・ドライブ、この旅最後の北海道の景色を目に焼き付けたいと思います。
それにしても今日は無理して道の駅回りすぎたかも…(笑)


6日目(9/4) くもり

2006-10-07 18:07:59 | Weblog

前日が早朝始動だったのでよく眠れました。起きたのは午前7時過ぎ、8時からダイニングで朝食を頂きました。トースターが各テーブルに置いてあり、自分でパンを焼いて焼き立てを食べることが出来るのが嬉しいです。昨日の夕食といいこの日の朝食といい、ボリュームもたっぷりで大満足でした。やっぱり2食付の宿はいいなぁ~。
『宿房 樺のん』出発は9時前。宿のご主人と奥さんがわざわざ二人で外に出てきて見送って頂きました。「今日はどこの辺りを訪問する予定ですか?」と聞かれたので「摩周・屈斜路・阿寒の3湖を巡ります」と答えたところ、「それならちょっと足を伸ばしてオンネトーにも行かれるといいですよ。あの湖の雰囲気は私は大好きですから」と教えて頂きました。なるほどオンネトーか…現地の人にオススメされたのでは行くっきゃありません(笑)。

ちなみに帰ってから気づいたのですが、ここ『宿房 樺のん』は”楽天トラベルアワード2005”を受賞されてました。確かにあの内容なら納得です。あれだけの食事で宿泊代金は何人で泊まっても7800円。絶妙な距離感の若いご主人と奥さん・そして小さな子供たちととてもいい雰囲気の中過ごすことができます。
そして宿のHPでは”Thank You”というコンテンツでわざわざ宿泊者1組ずつに対してお礼のメッセージが載せられてました(私宛てのは2006.9.4の上段です)。また泊まりに行きたくなりますよね♪

出発してまずは宿からすぐ近くの、霧多布湿原を見渡す『琵琶瀬展望台』に立ち寄りました。少し霧がかかっていますがなんとか湿原風景を見ることができます。しかし時間が早いので自分の他に人の姿は全くありません。代わりに銅像のように動かない馬が…(笑)。


(上)琵琶瀬展望台から望む霧多布湿原
(下)この馬たち、ピクリとも動きませんw

昨日に引き続き道道123号を西へ走ります。しばらくの間鹿が飛び出してきそうな森に挟まれた道を走りますが、やがて建物が増えてきて厚岸の市街地へ入ります。さすがに市街地はクルマの量が多い…。
さてここで本日最初の道の駅『厚岸グルメパーク』へ立ち寄るのですが、実はここは火曜日が定休日なのを事前にリサーチ済。名物の牡蠣の素焼きを食べたかったのですが…諦めてトイレだけ借りて、スタンプも押せずに再度出発です。

厚岸市街から道道14号へ入り、ここからは内陸部へと北上します。3日目からずっと続いてきた海沿いの景色とはここでいったんお別れ。とはいっても山の中の道ではなく広大な平原の中を貫く道、多少のカーブはあるものの2桁道道らしく道幅も広くてとても走りやすいです。交通量も所々にある市街地付近を除いてはそんなに多くありません。
標茶町の市街地からは国道391号に入り、釧網本線の線路沿いを北上してから摩周湖へ向かう道道52号へ入り摩周湖へ登ります。ここの辺りに来ると再びレンタカーが多く目につくようになってきました。観光地に近づいてることを感じさせます。ただ天気はずっと曇り。『霧の摩周湖』とも呼ばれるほど霧に覆われることが多い湖、果たして湖面を見ることは出来るのでしょうか…。

そして到着した『摩周第一展望台』。知床五湖と同じく410円を払って駐車場にクルマを停めます。空はどんよりと曇っていますが結果は…

摩周湖の湖面(クリックで拡大)
ギリギリセーフ!なんとか見ることができました。流入・流出する河川が全くなく、かつては世界最高の透明度を記録したこともある湖なだけあって、その湖面の美しさは写真ではとても伝えきれません。これで晴れていればもっと美しい景色なんでしょうけど…でも晴れた摩周湖を見ると結婚できないとか言いますし、まぁこれはこれで良かったのかな(笑)。
駐車場にはレストハウスが併設されていて、団体客も大勢訪れていました。自分もここで”ホタテの串焼き”を食べてみたんですが、タレが甘すぎる…失敗しました(涙)。

このまま来た道を下っても良かったのですが、ついでに近くにある『摩周第三展望台』にも寄ってみました。こちらの展望台からの景色はあまり有名ではないのですが、駐車場が無料な上訪れる人の数も第一展望台に比べれば遥かに少ないので、人ごみを避けたければこちらの方が良いかもしれません。

ご覧のようにこの頃になると霧が湖の半分を完全に覆ってしまいました。しかしそれよりも凄かったのが風の強さ!第一展望台でもかなりの強風が吹いていたのですが、ここではもろ真正面から風を受けるので本物の”暴風”が吹き荒れています。展望台の端に立つと本当に吹き飛ばされそうでした。半袖だと凍えそうです(笑)。

逃げ出すように展望台を後にし、道道52号を今度は川湯温泉側へと下ります。こちら側の道はとにかくヘアピンカーブが続く続く。下り坂なのでエンジンブレーキを上手く使いながら慎重に下らなければなりません。

なんとか麓に降り、国道391号を屈斜路湖の方に曲がると、すぐに左側に『硫黄山』がありました。


噴煙を上げる硫黄山(↑のみクリックで拡大)
山肌から噴き出すガス、周り中に立ち込める硫黄の臭い。大自然の驚異ですね。全国各地にこういった場所はあるのですが、ここの凄さは噴出口までの近さ!ガスが噴き出しているすぐそばまで行って観察することが出来ますし、立ち入り禁止区域の外でも所々では足元で熱湯がボコボコと音を立てて湧き出しています(コケてそこに手を突っ込みでもしたら大変ですな…)。そんな場所なので体の弱い人はあまり近くに寄らない方が賢明かと。自分も少し頭クラクラきましたから。
そしてこういった場所ではお約束の”温泉たまご”も売られています。拡声器を使って「たまごたまごたまご~~」と連呼しているお兄さんから買うことが出来ます。5個400円なので箱根大涌谷の黒タマゴよりは1個お得ですね(笑)。自分も一袋購入してしまいました。
ちなみにここの駐車場も410円取られますが、摩周第一展望台の駐車券と共通なため摩周湖の方で料金を払っていればこちらは無料で停められます(もちろん逆もOK)。どちらもオススメなので駐車料金の元を取るためにも両方行った方がお得です(笑)。

硫黄山を後にし、道道52号をさらに進みます。右手に湖が見えてくれば程なく『屈斜路湖半』に到着。ここの辺りは各観光地間の距離が短くていいですね。

この場所は”砂湯”と言って、スコップで砂浜を掘ると温泉が湧き出すという不思議な砂浜です。自分は穴を掘っている暇はないので誰かが掘った穴に手を入れてみると…確かに温かい。

そしてこれは屈斜路湖に生息しているという未確認生物”クッシー”の模型です(笑)。周りを囲む黄色いロープに下がってる看板に「100万円」の文字が見えたので、”発見したら賞金100万円!”なのかと思いきや”破損金 100万円”だそうで…皆さん壊さないように注意しましょう。

さて、屈斜路湖畔まで行きましたが屈斜路湖はその全景を見てこそ美しい湖。道道52号から国道243号へ入り、美幌峠を目指して山を登ります。途中からまたヘアピンカーブの続く道となるのですが、比較的交通量の多い道なので下りも登りもあちこちで遅い大型車に引っかかってました。かく言う自分もトレーラーの後ろについてしまい、最後の10数キロを20~30km/hで巡行する羽目に…。

しばらくのノロノロ運転の後、ようやく屈斜路湖を見渡す『美幌峠』に到着しました。ここは一帯が道の駅『ぐるっとパノラマ美幌峠』として整備されていて、ついでにスタンプラリーのスタンプも押すことが出来ます。

展望台までは駐車場からけっこう距離があるのですがかなりの賑わい。ポツポツ雨が降るあいにくの天気ですが、湖の真ん中に浮かぶ『中島』もはっきり見ることができました。”クッシー”を探そうとしばらく湖面を凝視していましたが見つからず…(笑)。

美幌峠を後にし、来た道を再び下ります。途中までは順調でしたがここでもまた大型トラックに引っかかってしましました…ここはあまり快適な走りは期待できないようです。
弟子屈市街まで下り、道の駅『摩周温泉』に立ち寄ってから国道241号で阿寒湖を目指します。最初は快適な直線路ですが山の中に入ると再びヘアピンカーブが連続する道に。幸い今回は遅いクルマに引っかかることなく進めましたが、交通量はけっこうあったのでここはまぁ運次第ってとこでしょうか。

そして本日3つ目の湖『阿寒湖』に到着。ここでも再び駐車料金410円を徴収されます。東京にいると何のためらいもなく払っている駐車料金ですが、北海道で払うともったいないと思うのは何故だろう…まぁ環境保全に役立ててくれるようですからこれくらいは払いましょう♪
普通の観光客ならば観光船に乗ってマリモ観察…ってのが王道なんでしょうが、人混みの嫌いな自分は湖畔の遊歩道を散策することにしました。

遊歩道から見た阿寒湖温泉街
湖畔の遊覧船乗り場は賑わっているようでしたが、遊歩道の方は知名度が少ないこともあってほとんど人の姿はありません。おかげでマイペースでゆったり散策することができました。
そして遊歩道の途中にはこんな珍しい場所が。

ただの泥水が溜まった池に見えますが、ここは泥や水が地中から湧き出す『ボッケ』という場所です。池や泥の中の至る所からボコボコという音と共に気泡が上がり、辺りには先ほどの硫黄山と同様、硫黄の臭気が立ち込めています。夜に来たらかなり不気味そう…。
駐車場へと戻る遊歩道の途中ではリスを見かけました。写真を撮ろうとしたらすぐに逃げてしまいましたが、野生のリスを見たのは初めての経験です。可愛かった~♪

さて、本来の予定ならばここから一気に宿泊地の北見を目指す予定だったのですが、『樺のん』のご主人にオンネトーを薦められたので行かない訳にはいきません。国道241号をそのまま進み、足寄方面へ分岐したら途中で道道948号へ入ります。
この道道、最初こそ2車線の普通の道だったのですが、どんどん道幅が狭くなって最後の数キロは待避所がないとすれ違えないような細い道になってしまいました。ところが途中で観光バス同士がすれ違いをしていたのにはビックリ!「プロドライバーってすげぇぇ!」と感心しきりです(笑)。

そうして到着した『オンネトー』。なるほど今まで巡ってきた3つの湖とは違って秘境感がタップリです。

(左)オンネトーの波打つ湖面
(右)やって来るバスは1日1本…

何となく4日目に訪れた『カムイト沼』に雰囲気が似ています。周りが森に囲まれてるせいでしょうか。ただ違うのは観光地化されてるだけあって人の姿が多いこと。中国人の団体様ご一行と一緒になってしまってうるさいのなんのって…(苦笑)。
でもカムイト沼同様、雰囲気自体はとても気に入りました♪どうやら湖畔に散策路もあるみたいなので今度は散歩もしてみたいです。

オンネトーを後にし、来た道を戻ってから国道240号に入って北上します。両側を森に挟まれた道をひたすら進むと、途中に道の駅『あいおい』がありました。この道の駅も1985年に廃線となった国鉄相生線『北見相生駅』の跡地に作られていて、当時の車両やホームが公園内に残っています。

廃線になったのが自分が4歳の時…ということはもう20年以上経過しているはずなのですが、ホームには今にも列車がやってきそうです。いいですねぇこの雰囲気。なんとなく廃線跡巡りをしている人の気持ちがわかる気がします。

さて、北見へはこの先道道27号に入るのが普通のルートなのですが、寄り道するために道道27号の少し手前で道道494号に入ります。立派な2車線路が続きますが、森の入り口で突如として未舗装の1車線路に。これぞ北海道!という感じの林道に変化しました(笑)。
とにかくブラインドカーブの連続で、その上砂利道なもんだから否が応でも慎重に走らざるを得ません。そこまで荒れた道ではないので普通車は対向車にさえ気をつければ問題なく通れますが、車高の低いクルマは厳しいかも…。

そして到着したのは原生林に囲まれた『チミケップ湖』。本日5つ目の湖です。

夕闇迫るチミケップ湖(クリックで拡大)
これぞ秘境中の秘境!苦労して訪れた甲斐がありました。本当は遊歩道を散策したかったのですが、日も暮れかけてきたので断念です。この周辺はヒグマの生息区域、日が暮れてからの一人歩きはかなり危ないらしいので…。
こんな場所ですが湖畔にはキャンプ場が整備されていて、なんと宿泊料金がクソ高いリゾートホテルも1軒あります。自分が訪れた時も何組かがキャンプをしていましたが、晴れたら夜の星空が美しいことでしょうね~。羨ましいです。

日もすっかり暮れたのでここからは一路北見の市街地を目指します。相変わらず未舗装の道道682号を北上しますがいつまで経っても舗装路にならない…その上ヘアピンカーブの連続でいい加減”普通の道”を走りたくなってきます。驚くことにこの道冬期間も通行止めにならないらしい…さすがに冬は普通車で訪れる勇気はないですね。
結局最後の2キロ弱のみが舗装路でした。道道27号に入れば交通量の多い普通の2車線道路。北見の市街地に入ってからはナビ様の指示に従って右左折を繰り返していくと、本日の宿『スーパーホテル北見』に到着しました。


スーパーホテル室内。2~3人用の部屋ですがシングルユースさせてもらいました♪








日本全国いろいろな場所にあるこのスーパーホテル。宿泊するのは初めてだったのですが一般的なビジネスホテルと比べてもなかなかのクオリティ。特にベッドの寝心地が良くて、更に枕はフロントの横にある棚から好きなものを選んで持っていくことができました。これで4980円なら充分満足できます。
夕食を食べようと北見駅の近くまで商店街を歩いたんですが、予想通りどの店も既に閉店した後。結局普通に『モスバーガー北見店』に入って済ませてしまいました(笑)。そういえば昼食も硫黄山たまご&網走で買ったおつまみだった…。
いくらお金がないとはいえ、明日はもうちょっといい物を食べたいと思います。。


5日目(9/3) はれ

2006-10-06 04:07:26 | Weblog

この旅も早くも後半戦に突入。前日の予告通りこの日は朝5時過ぎに起床し、朝風呂に入った後ホテルの近くのローソンへ朝食のおにぎりを買いに行きました。日曜日ということもあって混雑が予想される知床、早め早めの行動です。
ホテルをチェックアウトしたのは7時前でしたが、早朝にもかかわらずロビーは出発する人がたくさんいました。フロントの方の暖かいお見送りを受けて出発です。

海沿いの国道244号~344号を走り、一路知床半島を目指します。途中まで4車線の幹線道路ですがまだ朝早い時間ということもあり、交通量は少なめでした。途中道の駅『はなやか小清水』を通過。本当ならばスタンプを押すために寄るところなのですが営業時間は9時から…残念ながら今回は素通りです。
直線路の多いこの道も斜里の市街地を抜けると一転、カーブが連続する山道に入ります。そしてこの辺りを走る「わ」ナンバー(レンタカー)の多いこと。やっぱり世界遺産に登録されて以来一大観光地になったんですね。

オホーツク海を左手に見ながら断崖を進むと、途中『オシンコシンの滝』という滝がありました。知床半島と一緒に一気にメジャー化してしまった滝ですが、幅があってなかなか迫力満点!そして滝とは反対側の海側の景色もなかなかいい感じです。

滝の流れと反対側に広がる青いオホーツク海

そのまま国道を走りウトロの市街地を抜けます。道道93号に入り山の中の急カーブが続く道をしばらく走ると、知床半島一の観光地である『知床五湖』に到着。到着したのは8時半頃なのでまだ観光客ラッシュの始まる前ですが、既に駐車場は半分ほど埋まっていました。自分も駐車料金410円を支払いクルマを停めます。

遊歩道の入り口









さぁ今日はここから五湖めぐりのプチハイキングに出かけます。この遊歩道はよく三湖~五湖の間が熊出没のため通行止めになるのですが、この日は運良く一湖~五湖まで全ての遊歩道が開通していたのでぐるっと一周できました。

~それではここからは写真で五湖めぐりをお楽しみ下さい♪~


一湖。のっけから透明度の高い素晴らしい湖。
         ↓


二湖。知床連山が湖面に映ります。
団体客はだいたいここで引き返すみたいです。
         ↓


三湖。5つの湖の中で雰囲気が一番気に入りました♪
         ↓


四湖。ここの湖水はエメラルドグリーン。
         ↓


五湖。水面に映る山の姿が一番美しい。

無事熊にも出会わず一周して戻ってこれました(笑)。入口の看板には「一湖~五湖の所要時間1時間30分」と書いてありましたが、一人だとけっこう早足で回れるので1時間くらいで充分見て回れます。一湖と二湖だけならば30分かからずに回れるようですが、個人的には時間が許すならば全部回ることをオススメしたいですね。三湖の湖と森のコントラストは本当に美しかったですし、何より三湖より先は観光客の数が格段に減ります。

そして遊歩道のそばには最近建てられたと思われる展望台がありました。ぱっと見高さもなく大した景色は期待出来なさそうなのですが、意外にもここからの風景が特に素晴らしくオススメです!この展望台だけでもここに来た価値がある!と思わせるほど良い景色でした。ホントに今日晴れて良かったなぁ~。


(上)展望台からのオホーツク海。振り返ると知床連山。
(下)展望台から一湖を望む(共にクリックで拡大)

正直知床の自然がここまでダイナミックなものだとは想像していませんでした。人が多いだろうと敬遠しなくて良かったと思います。さすがに世界遺産に登録されるだけのことはありますね。
しかし駐車場に戻ってみるとご覧のような状況に…

人・人・人の波~









さすがは日曜日。ここはやはり朝早く訪れるのが正解のようです。なにしろ混雑すると遊歩道が渋滞を起こすらしいですから。駐車場も既に満車。入口では空車待ちのクルマが5~6台ほど並んでいました。後から来る人のためにさっさと退散してあげましょう♪

道道93号を少し戻って再び国道334号に入り、今度は知床半島を横断します。この先知床峠を越える『知床横断道路』と呼ばれる区間は、開通期間が4月末~10月末の間のわずか半年間という日本一開通期間が短い国道。それだけ山深い所を走っているわけです。最初はなだらかな直線の坂道を登っていく感じですが、峠に近づくにつれてヘアピンカーブが多発してきます。

そして峠の頂上へ到着。羅臼岳を望む絶好のビューポイント

あれれ?(笑)









…のはずだったんですが、残念ながら折からの強風でちょうど雲が流されてきて頂上付近を覆ってしまいました(涙)。そしてここの駐車場にもたくさんの観光バスの姿。知床半島全体が観光地化している証拠でしょう。”観光”と”自然”がこのままうまく共存して欲しいものです。

峠を後にしてもしばらくはキツいヘアピンカーブの下り坂が続きます。自分はこういう道は大好きなので思いきり(もちろん無理はせず)走らせてもらいました。ただ観光バスとかに引っかかると延々と数珠繋ぎで走ることになるかも…。
峠を下ったところでこの日初めての道の駅『知床・らうす』に立ち寄りましたが、ここも駐車場の空車待ちができるほどの混雑…知床のブランドイメージってすごいです。ここでは小さなソフトクリームと軽食を買って食べました。

さてここからは前日同様、また延々とシーサイドドライブが続きます。国道335号を根室海峡を左手に見ながら南下。知床方面へ向かう反対車線は多少の交通量がありましたが自分が進む方向はガラガラ。海沿いの道を気持ち良く走ることができました。そしてこの日は天気が良いので北方領土の『国後島』がハッキリと見えます。

国道の路肩から撮影した国後島(クリックで拡大)
北方領土問題について真剣に考えたことなんてほとんどなかったですが、実際こんなに近くに見えるのに日本の島ではないというのはやっぱり言いようのない違和感みたいなものがありますね。昔はこの島に住んでいた日本人もいるというのに…。

そこで標津の市街地にあった『北方領土館』に立ち寄って、北方領土についてちょっとお勉強してきました。昔北方領土に日本人が住んでいた頃の写真や島の歴史などが紹介されていて非常に勉強になりますし、2階の展望ホールからは実際に国後島を間近に望むことができるようになっています。
観光客の姿は自分以外には一組のカップルだけ。建物もけっこう古くて知らないと通り過ぎてしまいそうになりますからね。せっかく入場無料だから標津町ももっとアピールすればいいのになぁ~。
余談ですがここのすぐ近くにある『標津中学校』は、自分の出身中学校と姉妹校交流をしていました。当時は「標津ってどこだ?」って感じだったのですがこんな遠い所だったとは…生徒交流でウチのクラスに来たO君は今どうしてるんでしょう(笑)。

標津から国道244号と名を変えた道をさらに南下します。やけにレンタカーやバイクが走ってるなぁと思っていたら、途中で皆『野付半島』の方へ曲がって行ってしまいました。有名な観光地なんですが自分は今回時間がないのでパスします。
別海で国道243号と合流すると若干通行量が増えました。このまま国道44号に突き当たるまで南下する予定だったのですが、遅い車に引っかかり始めたので途中でカーナビの別ルート設定で出ていた新酪道路という農道に左折します。
この道がまたとても走りやすい。ほとんど交通量のない裏道なんですが、農道と言いつつ2車線の畑に囲まれた直線路。ナビ様もなかなかいい道路をチョイスしてくれるものだ(笑)。やっぱり北海道は国道よりも脇道の方が走ってて楽しいです。

その後国道44号に合流して一路根室方面へ。道央と道東を結ぶ一大国道なだけあってここは久しぶりにかなりの交通量がありました。
途中で道の駅『スワン44ねむろ』に寄り道。ここからは風蓮湖の湖面を望むことができました。なんでも冬はここにタンチョウヅルが越冬のため訪れて子育てをするのだとか。

道の駅から望む風蓮湖

さぁ後は日本最東端を目指して進むのみ!相変わらず交通量の多い国道44号を東へ進み、根室の市街地から根室半島をぐるっと一周する道道35号へ南側から入ります。市街地を抜けると緑の草原の中を一直線に貫く快適な道へ。ここもさっきの新絡道路同様、非常に快適な道でした。ツーリングのバイクが多くいるあたりが最東端に近づいてきていることを感じさせます。

そしてついに(民間人が行ける)日本最東端、『納沙布岬』に到着!

ん?なんで碑が2つあるんだ??と思った人もいるでしょう。自分も現地で戸惑いました。なにしろこの岬、これ以外にもとにかくいろいろなモニュメントやら記念碑やらがいっぱい建っているのです。どうやら右側の写真の所が本当の”最東端”の場所みたいです(笑)。
ここが2日前に訪れた日本最北端・宗谷岬と決定的に違う点は、どこを探しても『日本最東端』の文字がほとんど見当たらないこと。岬に建っている碑にも『本土最東端』と書いてあります。
そう、ここは海を挟んで目の前に北方領土が見える街。歯舞諸島とはわずか4キロ弱しか離れていません。そのせいかこの辺りでは「返せ北方領土」の文字が至る所で見られます(電柱の広告がある場所にも書いてました)。”最東端”を売りにしていないこのスタンスは「ここより東にも日本人の住むべき土地がある」という意思表示なのです。だからきっと最東端の碑も控えめなのでしょう。岬のすぐそばには『北方館』・『望郷の家』という施設もあり、北方領土問題がわかりやすく説明されています。標津の北方領土館同様、ここも非常に勉強になりますよ。
そんなわけで宗谷岬のような”最果て”感はほとんどありませんでした。同じ岬でもここまで雰囲気が違ってくるものなんですね。「返せ北方領土」の文字とにぎわうお土産屋のミスマッチさが何とも…。
(ちなみに本当の意味での日本最東端は東京都の南鳥島です)

水平線上に見える歯舞諸島。問題が解決する日は来るのか…
(クリックで拡大)

何はともあれ最東端も制覇し、後は今日の宿に向かうのみ。道道35号を今度は北回りで根室市街方面へ進み、再び国道44号を釧路方面へ引き返します。夕方ということもあって相変わらずの交通量です。
ナビの指示通りに素直に進むと、先程走った新酪道路の出口を少し越えた辺りで左折の指示。道道ですらない名もなき道ですがこの道が大正解!丘陵地帯をこれまた一直線に貫くアップダウンのある道で、しかも日が沈みかけていた時ということもあってとても美しい景色でした。もちろんこんな所だから交通量はほぼ皆無。このナビ自分の嗜好がわかってるんでしょうか(笑)。
初田牛駅の辺りから道道142号に入り、今度は太平洋を左に見ながらのシーサイド・ドライブ。ここで少し霧が出てきたんですがそれが夕日とマッチしてとても幻想的な景色に!通る車も全然いなかったので思わずクルマを停めて見とれてしまいました…。


(上)美しい夕日と誰も走っていない道(クリックで拡大)
(下)コルト号と太平洋

そして霧の中をラストスパート。道道123号で霧多布湿原のそばを走り、琵琶瀬展望台を越えるとすぐ本日の宿・『宿房 樺のん』に到着です!2階建てのログハウスに全3部屋というとても小さな宿。玄関を入る木の温もり溢れるダイニングルームで宿の若い旦那さんが迎えてくれました。早速部屋へと案内してもらいます。

『樺のん』の室内









う~ん素晴らしい!玄関からお部屋までどこを取ってもセンスのいい宿です♪部屋にはエアコンはおろかテレビすらありませんがここまで来てそんなのは必要ありません。しばらくベッドに寝転がってこの部屋を堪能していました。

そして7時からはこの旅2回目のまともな夕食。こういった個人経営の宿では早めの夕食が普通なのですが、いつもと同じような時間に食べることができて有難いです。
ダイニングでその夕食を目の前にしてビックリ!なんと花咲ガニが一人一パイ付いてます。その他にもカニ飯にカニの味噌汁…とにかくカニ尽くし。味の方も文句のない美味しさでした。花咲ガニは本当に丸ごと出てくるので殻を剥くのが大変ですが、困っていると宿のご主人が剥き方を丁寧に教えてくれました。これでカニの殻剥きはマスターです(笑)。

夕食後はすぐにお風呂に入り、早朝からの移動で疲れていたこともあってあっという間に就寝。周りに人家がほとんどないこともあり、窓の外からは太平洋の波の音しか聞こえません。大自然の中でぐっすり眠れそうです。
ちなみに宿のお風呂は普通の家族風呂ですが、希望すれば近くの温泉施設まで送迎してもらえるみたいですよ。


4日目(9/2) はれ

2006-10-05 05:15:47 | Weblog

8時に朝食をお願いしてあったので7時に起床。外を見ると見事な青空が広がっています。天気予報も良好。今日はこの旅初めて一日良い天気に恵まれそうです。朝食に降りていくと昨日夜に飛び込みで宿泊に来た若い男性が既に食べ始めていました。「おはようございます~」と挨拶をして、宿のおかみさんも含めて3人で旅の話に花を咲かせます。
その男性は自分とほぼ同い年の群馬の大学生。やはり同じく学生生活最後の思い出に、自転車で北海道を回っているそうです…すげぇ。。苦労話とかをいろいろ聞かせてもらいました。さすがに毎日自転車で回っていると「クルマが羨ましい…」と感じるそうですが(笑)。
宿のおかみさんとも東京での生活の便利なところやちょっと物足りないところなど、お互いいろいろな話をすることが出来ました。いつも自分がいる場所の良さって他の人に言われないとなかなか気付かないものなんですよね。だから旅先で出会った人と話をするのは面白いです♪

朝食が終わり、今日は稚内駅から電車に自転車を積んで移動するという男性を見送った後自分もチェックアウト。玄関ではおかみさんとおばあさんの丁寧な見送りを受けます。楽天の口コミ通り最初から最後まで、一人旅の中本当に心暖まる素晴らしい民宿でした。ここも自信を持ってオススメしますよ!

領収書の裏は『日本最北端到達証明書』!記念になります。

さて今日はオホーツク海沿岸に沿って、国道238号をひたすら南下します。『オホーツクライン』と呼ばれるだけあって左側には常にオホーツク海を見ながら進むことのできる道。交通量も日本海側に比べて少なめでいい感じです。まずは手始めに道の駅『さるふつ公園』へ。

道の駅さるふつ公園より。海沿いに伸びるのがこれから走る国道。

その後『ポロ沼』を少し越えた辺りで国道を右折し、寄り道します。この辺りは大小様々な沼が点在する地域なのですが、数多くの沼の中で一番神秘的な雰囲気が漂うという『カムイト沼』に立ち寄ります。



静かな静かなカムイト沼。遊歩道も設置
(下2枚のみクリックで拡大)










沼のほとりに立つと木々のざわめく音しか聞こえない、とても静かで美しい沼でした。ただでさえ観光地の少ないこの周辺、しかも国道から一本外れた場所にある沼なので、ここを訪れる観光客はほとんどいません。しかしだからこそ訪れる価値のある沼と言えるでしょう。この人気のなさがこの雰囲気を醸し出しているんですから。
帰り際駐車場に入ってきた軽トラックのおじさんに「ようこんな所見に来たなぁ~」と感心されました(笑)。

国道に戻り再び南下。次にやってきたのは枝幸市街を望む三笠山の頂上にある『三笠山展望閣』。ここも某サイトで”素晴らしい展望!”とイチ押しされていたのですが、全然聞いたことのない場所だったのであまり期待しないで登ってみると…


すばらしい景色!(クリックで拡大)
目の前に広がる360度の大パノラマ!写真じゃこの景色をあまり伝えられないのが残念でなりません。まさかここまで景色のいい場所だったとは…札幌のテレビ塔に何百円も払って昇るくらいならここに登ってください。無料ですw
それにしても何もないと思っていた道北オホーツク海側を既にこんなに満喫できているとは予想外でした。ここの辺りは鉄道でのアクセスが不可能なこともあって観光客が少なく、必然的に旅行ガイドに載ることも少ない場所なのですが、実は穴場の宝庫(?)かもしれません。次は是非一日かけて観光したいです。

枝幸市街を過ぎると国道238号は道の駅の集中地帯。道の駅『マリーンアイランド岡島』・『おうむ』・『おこっぺ』と立ち寄り、スタンプを集めて回ります。ここでふと時計を見ると…予定時間よりもずいぶん早い(笑)。この日は遅いクルマにあまり引っかかることもなく、法定速度(+α)で順調に来れたこともあってかなり時間が余っています。
そこで当初予定にはなかった道の駅2駅を回ってみることにしました。スタンプを集めたかったのはもちろんですが、道の駅ってその周辺の特産品を売っていたり、観光情報が手に入ったりと意外と役に立つもんなんです♪

道の駅『おこっぺ』から内陸へ向けて伸びる国道239号へ入り、山の中を進みます。大型トラックに引っかかってちょっとペースが落ちましたが、時間はたっぷりあるので無理に追い越さずに離れて追走。ただ交通量はそんなに多いわけではありません。ちなみにこの道をずっと進むと2日目に泊まった名寄市へ出るそうで。

たどり着いた先は道の駅『にしおこっぺ花夢』。その名の通り駐車場の前には花畑が広がる道の駅でした。
そしてここで昼食。食べたのは売店で売っていた『エゾシカ肉弁当』!

これがエゾシカ肉弁当









その名の通りエゾシカのお肉がご飯の上に乗っかってます。一度も食べたことがなかったので是非食べて見たかった鹿肉。そのお味は・・・
・・・至って普通でした(ごめんなさいw)。鹿肉自体が元々臭みのある肉なのでけっこう濃い目に味付けしてあるのですが、そのせいか大して特徴のない仕上がりに…。まぁ「エゾシカの肉を食った!」というネタにはなりますな(笑)。

お弁当を食べ終わったらすぐに次の道の駅を目指して出発。国道239号を少し戻った後、道道137号~道道61号と走って南下します。他の道道同様、立派な道にもかかわらず走っている車の姿はほとんど見かけませんでした。今日は土曜なのになぁ…。

道の駅『香りの里たきのうえ』に立ち寄った後は国道273号~道道713号で再びオホーツク海沿いの国道238号に戻り、道の駅『オホーツク紋別』に到着。『オホーツク科学センター』が併設されていて、冬は近くの港から流氷砕氷観光船の『ガリンコ号』が出発するまさに”流氷の街”。この目の前に広がる海が流氷に覆われる光景を一度は見てみたいものです。次北海道に来るときはやっぱり流氷を目的に来たいなぁ~。


(上)遠くに見えるのは海中が覗ける『オホーツクタワー』
(下)謎の巨大な蟹のハサミ(笑)

国道238号のドライブはまだまだ続きます。今まで交通量が少なかったこの道も、ここまで来ると遠軽や網走といった大きな街が近いこともあって賑わってきますね。
そして引き続き今日は道の駅を巡りまくり。道の駅『かみゆうべつ温泉チューリップの湯』・『愛ランドゆうべつ』・『サロマ湖』と回り、ようやく今日の道の駅訪問は終了。たった一日で10駅も回ってしまいました…。でも今日回った道の駅は海沿いにあるだけにどこも美味しそうな海産物を売っていて、新鮮な海の幸を買い求めるには良いかもしれません。自分も『愛ランドゆうべつ』で思わず珍味を2袋買ってしまいました♪


道の駅『かみゆうべつ温泉~』にあった廃線跡。1987年に廃止された”湧網線”の中湧別駅跡です。

稚内から寄り道しながらも走り続けてきた国道238号も、網走へ向けていよいよラストスパート。サロマ湖畔~能取湖畔をかすめるように進みます。サロマ湖は国道からはほとんど見えませんでしたが、能取湖は湖畔に駐車場もあって景色を楽しめるようになっていました。ただ秋の名物である”サンゴ草”はまだ色づく前でした…残念。
このまま国道を走り続ければ網走に着くのですが、この日のラストに去年北海道を訪れた時に素晴らしい景色を見せてくれた岬へクルマを走らせます。国道を左折して道道76号へ。左手に能取湖を見ながら走るまさにレイクサイド・ロードですが、湖に見とれながら走っていると不意に道の真ん中にエゾシカが!油断禁物です。。
ちなみに岬の先端2kmほどは未舗装のダートが残っていました。

そして着いたのは網走市街に程近い『能取岬』

1年ぶりの再訪ですが昨年同様、岬からは壮大な景色が広がっていました。地球が丸く見える水平線に右に見える知床半島のシルエット。本当に美しい景色です。ただ今年は何故かたくさんの小さな虫が飛び回ってる…手で払いのけながら撮影しました(笑)。
そして能取岬から見る初めての夕日。

水平線にだんだんと沈んでいきます…(クリックで拡大)
水平線に沈んでいく夕日を見るのは初めての経験かもしれません。空全体がオレンジ色に染まってとても幻想的な風景でした。さすが夕日の景色で有名な場所なだけあります。去年ほとんど人気が無かったこの場所ですが、この時間帯は大型バスも1台到着してさすがに賑わっていました。

日もすっかり暮れた道道76号を網走市街へ。稚内からの長い長いシーサイド・ドライブもようやく終了です。途中見つけたコイン洗車場でコルト号前面にビッシリ付着していた虫の死骸をようやく洗い落としました…ホント見るに耐えない姿でしたからね(笑)。ちなみにここのコイン洗車場、高圧洗浄→洗剤→高圧洗浄の3連コンボでなんとたった200円!安すぎる!

そして本日の宿、網走駅から徒歩2分の中心街にある『北海ホテル』に到着。じゃらんで予約したのですが7.5畳の和室でお値段なんと1泊3,600円!さぁどんなホテルなんでしょう…ドキドキしながらチェックインしてみると…

(左)『ホテル北海』外観(翌日の朝撮影)
(右)館内の廊下。昭和の時代を感じさせますw

さすがこのお値段だけあって年季の入った建物。所々にシミがある赤いカーペット敷の廊下なんて素敵すぎます(笑)。勿論バス・トイレは共同(新館の方は部屋に付いてるみたいですが)。いやでも一人旅ならこういう雰囲気は大歓迎です。
それにこの北海ホテル、建物は古いんですがフロントの従業員の方の対応がとても親切丁寧で好感が持てました。どの方も営業スマイルではない心からの笑顔でお客をもてなしているのが伝わってきましたよ。実際この古さにも関わらず各宿泊サイトの口コミは高評価ですからね。納得です。

部屋でくつろいだ後夕食へ。この日の夕食は2日目同様リーズナブルに、ホテルから徒歩1分の『ケンタッキーフライドチキン網走店』。じつはココ去年の旅行で4日目の昼食に立ち寄ったお店なんです(笑)。まさかまた来ることになろうとは…持ち帰りでお願いしたのですが調理している間コーラSサイズを1杯サービスしてくれました。これも北海道限定なのか??

そしてこの日はやらなければならないことがもう一つ。それは”洗濯”。事前にホテル内にコインランドリーが設置されているということは聞いていたので、用意してきていた洗剤と洗濯物をコインランドリーにブチ込みます。洗濯は何事もなく30分ほどで終わったんですが、乾燥させようと思ったら乾燥機が2台とも使用中でしかも残り時間は60分。明日は早朝出発の予定なので早く寝なきゃならないので待ってる余裕はありません。
仕方なく持ってきていた洗濯ロープで部屋干し。するとこんな感じに↓

お食事中の方ゴメンナサイw









おいおいどこの一人暮らしのアパートだよこりゃ(爆)。朝までに乾くか心配ですが窓を開けて扇風機を回しておけば何とかなるでしょう。この状態で今日は就寝です♪

明日は世界遺産・知床を回るつもりなので混雑を避けるため早起きです。今日と同じく晴れてくれるといいなぁ~。


3日目(9/1) くもり ときどき はれ

2006-10-04 01:46:06 | Weblog

この日は朝6時半には目が覚めました。普段の生活をしていたらあり得ないことですな(笑)。朝風呂で温泉に入って、7時半頃宿を後にしました。
食事なしの素泊まりだったのでまず名寄駅周辺に行って朝食を買い込みます。とは言っても昨晩の状況からこんな朝早くにお店が開いている訳もなく、北海道では一番ポピュラーなコンビニ『セイコーマート』でおにぎりを買い込みます。北海道お約束の「おにぎり温めますか?」も聞くことができました(笑)。

軽い朝食を済ませ、道道688号~国道275号を通ってひとまず南下します。沿道に民家がほとんどない道なので他に走っている車はほとんどありません。かといって単調な直線路でもなく、適度にカーブがあるのでこの辺りもドライブをかなり楽しむことができました。

右手の木の間からに朱鞠内湖を見ながらしばらく国道を走り、道道528号に入って少し進むと『朱鞠内湖畔』に到着です。この湖は湛水面積2373haを誇る日本最大の人造湖。周辺は豊かな自然が手付かずのまま残されていて、知名度は低いながらもとても良い雰囲気の湖です。


朱鞠内湖湖畔より。朝早いこともあってか全然人がいない…。
そしてこの辺りは北海道でも有数の極寒地としても知られています。1978年2月17日には非公式ながら朱鞠内湖畔の『母子里(もしり)』という所で、日本最低気温”-41.2℃”を記録しました。

朱鞠内湖畔に立つ『日本最低気温記録碑』









冬に限らず北海道でTVを見ていると、天気予報の『今朝の道内最低気温』として度々この朱鞠内という地名が登場するほど寒い場所なのです。ちなみにこの日の朝の最低気温は9.4℃…さすがです。自分が行った頃には17℃まで上がっていましたが。

湖畔をしばらく散歩していると鉄道の廃線めぐりをしている初老の男性に出会いました。なんとこの湖の西岸をなぞるように1995年まで『深名線』という鉄道が走っていたそうで…こんな何もない所によく鉄道を通したものだと驚かされます。
話によるとこの朱鞠内湖周辺は人口の減少が激しく、1980年頃にはいつ廃止になってもおかしくない状況に陥っていたのですが、鉄道に並行する道路(道道528号線)が冬季通行止な上砂利道の狭路で、代替輸送のための路線バスも通せないことからわずかに残った沿線住民の足を確保するために廃止を免れていたそうです。ところが1990年過ぎに湖西岸の人口がついに0人になり、国道を通るルートでの代替バスの目処がついたことからようやく廃止になったとのこと。
言われてみれば少し物寂しげな雰囲気のする湖…そんな歴史があったとは…勉強になりました。

さて、朱鞠内湖を出発して今度は一路日本海側を目指して走ります。国道275号から国道239号に入り、西へ。国道ですが走っている車は本当に皆無に等しかったです。ごくたまに工事現場へ出入りするダンプカーとすれ違うくらい…空もどんよりとしてたせいもあるんでしょうが、なんとなく不気味な雰囲気が漂います。なんと言っても沿道は熊出没多発地帯ですからね。。

R239沿道のパーキングより。奥の藪から熊が出てきそうな雰囲気…

 

 





ず~っとこんな感じの山道だったので、国道232号に突き当たって目の前に日本海が見えた時にはホッとしました(笑)。

日本海に突き当たるとそこは苫前の市街地でした。ここで向かった先は『苫前ホワイトビーチ』。目の前に青い海と白い砂浜が広がる美しいビーチです。


苫前ホワイトビーチ。遊泳期間は既に終了していましたが、砂浜では近くの中学校のドッヂボール大会が行われていました。
しかしここに来た本当の目的はズバリ”ウニ丼”です。1枚目の写真の右端に見えるログハウス風の建物、ここがウニ丼が美味しいと噂の展望レストラン『ココカピウ』。一見ただの喫茶店なのですが、ここのウニ丼は漁師であるご主人がその日の朝捕ってきたウニを使っていてとても新鮮で旨いと評判なのです。
午前10時開店と聞いていたのでちょうど開店時刻の頃伺ったのですが、15分過ぎても開店せず…一瞬一日目の『らーめん てつや』の二の舞になるかと焦りましたが、周りを散歩して戻ってくるとのぼりが立って開店していました。良かった~(汗)。
ウニ丼は『エゾバフンウニ丼(2000円)』と『エゾムラサキウニ丼(1500円)』の2種類。この日は漁でバフンウニしか捕れなかったようでムラサキウニの方はありませんでしたが、元々バフンウニが食べたかったので問題なし。ムラサキウニより500円高いですが甘みは上ですからね♪
そして運ばれてきたウニ丼はとにかく『ウマい!!!!』の一言。大げさではなく本州で食べるウニと北海道のウニとではその美味しさが全然違うのです。ご飯が全然見えないほどのウニの量だったので思う存分堪能できました。これで2000円は格安!札幌や稚内で食べると3000円は取られますよ。北海道でこの付近を通る予定があれば是非立ち寄ることをオススメします。

今日はここから日本海側の沿岸をひたすら北上します。国道232号は道北西海岸の大動脈。市街地も点在しているので大型トラックなどそれなりの交通量がありましたが、所々では海のすぐそばを走ることができるので車窓の風景が楽しめます。途中で道の駅『ほっと・はぼろ』・『富士見』・『てしお』にも立ち寄り、スタンプ収集にも余念がありません(笑)。

道の駅『富士見』より。奥が日本海。









道の駅『てしお』のソフトクリーム。とっても美味しいんですがかなりのボリューム…甘い物好きじゃないとキツい量です(笑)








道の駅『てしお』を出発するといよいよこの日一番のハイライト、道道106号線に入ります。この道はある雑誌で写真を見て以来一度は走ってみたかった道。ついに実現です♪
広大なサロベツ原野を、地平線の果てまでまっすぐに貫く直線路。左の日本海側の車窓に視線を移すと雄大な利尻富士も目に入ってきます。

とにかく”まっすぐ”(クリックで拡大)

海の向こうの利尻富士。山頂に雲がかかっているのはご愛嬌(笑)。(クリックで拡大)
北海道を走っていると多少の直線路では驚かなくなってしまうのですが、ここほど長い直線路は他ではちょっとお目にかかれません。走っている車の数もとても少なく、前後に全く他のクルマが見えない状態で爽快なドライブを楽しむことができます。途中品川ナンバーのオデッセイが推定時速150km/hで追い抜いて行きましたが…おいおい死ぬなよ~。

その後もひたすら日本海を左手に見ながら北上し、最北の街稚内を目指します。途中立ち寄ったのはJR宗谷本線の『抜海駅』。ここは高校時代に一人旅をした時、思わずふと降りてしまった自分にとって思い出の駅です。

抜海駅の佇まい。一日の平均利用客数は20人ほどらしい。
前回訪れた時は確かもっと”木造”って感じの駅舎だったのに…と思って帰ってネットで検索してみたら、以前の写真を発見!どうやら外壁を塗装したようです。でも駅前の雰囲気や駅舎の重厚な佇まいは、前回訪れた時と全く変わっていません。『駅ノート』が置いてあったので自分も一言書いてきました。この駅を訪れようという変わった方がいたら是非探してみてください(笑)。
ちなみに抜海駅は日本最北の無人駅でもあります。

クルマは更に北上。交通量がだんだん増えてきて街に近づいていることが実感できます。市街地を抜けて国道40号に入り、道の上をJRがオーバークロスするとついに日本最北の駅『稚内駅』に到着です。

稚内駅の撮影スポット『最北端の線路』(クリックで拡大)
この駅を訪れたのは先程の抜海駅に寄った時の一人旅以来、実に8年ぶりになります。あの時は冬でしかも早朝だったこともあり、駅前は閑散としていましたがさすがに今は活気があります。ただこの日は稚内で起きた例の事件から日が経ってないこともあって、そこらじゅうでマスコミの姿を目にしました。こんな平和な街で本当に起こってしまったんですね…。

駅前を後にし、まずは市街地から至近の『ノシャップ岬』を経由してからいよいよ日本最北端へ向けてラストスパートです。宗谷湾沿いの国道238号を通って北上。意外と交通量がありますが、ここも海のすぐそばを通る道なので絶景です。
宗谷岬へ向かうにはこのまま国道を突き進めばいいのですが、ちょっと寄り道して岬の5キロほど手前で道道889号に右折します。坂をを登っていくとそこは『宗谷丘陵』と呼ばれる屈指の絶景地帯!


宗谷丘陵からの景色。黒い点々は放牧されている牛です。
(クリックで拡大)

周りじゅう360度、このような丘陵地帯の大パノラマが広がります。こんなに素晴らしい景色が広がるこの場所ですが、宗谷岬という一大観光地のそばに位置しているにも関わらず他に観光客は一人もいませんでした。20分くらい眺めている間道路を通ったクルマは一台もいませんでしたから…宗谷岬まで来てこの景色を見ずに帰るのは実にもったいない気がします。一目でお気に入りの場所になりました。

宗谷丘陵から宗谷岬まではあっという間。山を下って国道を走り、海側に大きな駐車場が見えればそこが日本最北端・『宗谷岬』でした。前回稚内に来た時はここまで来れませんでしたから、日本最北端についに到着です。


(上)お決まりの風景
(下)遥か遠くにはかすかに樺太が望めました。
(共にクリックで拡大)

さすがに観光客の姿は多いですが、ずっと訪れたかった所なので日本最北端の碑の先端に立った時は感慨深かったです。なにしろこの瞬間日本国内で一番北に立っているのは自分なんですからね(笑)。
ちなみに最北端の碑の辺りを一人でうろついていると必ず「シャッター押してもらえませんか?」と声を掛けられます。嫌な顔せずに撮ってあげましょう♪

さて、今日の宿はここ宗谷岬から徒歩わずか3分の『民宿 宗谷岬』です。宗谷岬の周りには数多くの民宿があるのですが、楽天トラベルでの評判が良かったここに決めました。
民宿の目の前に出光のGSがあったので、この旅2回目の給油。するとレシートと一緒に『日本最北端給油証明書』と貝殻でできたキーホルダーを頂きました。ナルホド、ここが日本最北のガソリンスタンドって訳か。

日本最北端給油証明書(笑)









民宿の玄関を開けると、宿のおかみさんが玄関先で笑顔で迎えてくれました。ここらへんがホテルにはない民宿の暖かさですね♪聞くところによると今日の宿泊者は自分一人との事。夏休みはもう終わったとはいえこれは意外でした。ゆっくりくつろげそうです。

(左)民宿の室内。なんだか懐かしい雰囲気。
(右)部屋の窓から。海が見えます。

そしてこの日はこの旅初めての夕食付き。しかも一人なのに部屋食です♪他に宿泊者がいる時、一人食堂で食べるのはけっこう気まずいものなのでこれは有り難いですね。食事を運んできてくれたおかみさんからは床に転がってた『道の駅スタンプラリー帳』についていろいろ聞かれました(笑)。食事は言うことない程の美味しさ。ホッケ・ホタテ・カニと北海道の味覚を思う存分味わうことができました。久しぶりのまともな夕食だ…。

夕食はこんな感じ。なんとご飯がお櫃一杯分!

お腹いっぱいになってしばらくゴロゴロした後、20時くらいに再び宗谷岬へ徒歩で向かいます。そう、あまり知られていませんが宗谷岬の『日本最北端の碑』は夜ライトアップされるのです。普通の観光だとこんな時間にはあまり来れないでしょうから、この周辺に宿泊している人だけの特権ですね。

最北端の碑ライトアップ。見る角度によって色が違います(クリックで拡大)。
さすがにこの時間ともなると人の姿はほとんどなく、ライトアップされたモニュメントだけが暗闇に幻想的に浮かび上がっていました。ただ半袖で出かけたので寒いのなんのって…(笑)。

最北端で過ごす一夜、なんか自分がこんな場所にいるのが不思議な感じがします。そういえばさっき見たら隣の部屋の前に一組のスリッパが。どうやら飛び込みでもう一人宿泊者がいるようです。 


2日目(8/31) くもり ときどき あめ

2006-10-03 23:48:22 | Weblog

昨晩は22時過ぎには寝て爆睡しました。睡眠不足で突入した一日目でさすがに疲れがあったようです。今日から本格的な長距離ドライブの毎日が始まります♪
朝食はホテルのバイキング。普通朝食バイキングといえば冷えた料理がてんこもりになっていてあまり食欲が沸かないもんなんですが、ここオークラの朝食はとにかく豊富な種類の料理がいつでも温かいまま並んでいて、卵料理は一人一人の注文に応じて目の前でシェフが作ってくれます。ここまで美味しい朝食は久しぶりでした。
普段部屋に置いてあるアンケートなどには手をつけない自分ですが、今回は本当に大満足なホテルライフだったので久しぶりに書いてチェックアウトの時に渡しておきました。自分の中ではロイヤルパークホテル系列に続いて満足度の高いホテルになりました。札幌のシティホテルの中では自信を持ってオススメします。

朝ラッシュの札幌市内を抜けてから札幌ICより道央自動車道に乗ります。札幌と旭川という北海道二大都市を結ぶ高速なだけにけっこうな交通量ですが、道中は北海道らしい平野を一気に突っ切って走るのでとても気持ちいいです。ただ至るところでトンボが飛び回っているので、常に”コツ!コツ!”とトンボがフロントガラスやボディに当たる音が…ごめんなさいm(--)m。

道央自動車道を三笠ICで降り、まず向かった先は『クロフォード公園』です。ここは1987年に廃線となってしまった旧国鉄・幌内線の三笠駅跡に建設された公園で、当時の駅舎や使われていた車両が保存されています。なにげに廃墟好きの自分、今回の旅行では機会があればこういった廃線跡も立ち寄る予定でいます。


(上)旧三笠駅の駅舎。今は別の駅名版がかかっています
(下)こんな感じでホームと車両も保存

ほとんど観光客は立ち寄らないこんな場所ですが、公園の芝生や施設は手入れが行き届いていてピクニックなどで来ても楽しく過ごせそうな場所でした。ここに昔駅があって列車が発着していたんだ…と想像するととても感慨深いです。廃墟探索の醍醐味に似たものがありますね(笑)。
ちなみに近くには『三笠鉄道村』という施設もあるみたいです。入場料がかかりますが車両もけっこうな数が保存されているみたいなので、お好きな方はそちらにも行ってみては如何でしょうか?

公園を後にし、道道116号~国道452号~道道135号を経由して富良野方面を目指します。人家のほとんどない山の中を通る道ですが、札幌~富良野を結ぶメインルートの一つなので結構な交通量があります。特に大型バスに引っかかってしまうと大変…譲ってくれなければ延々とバスのペースで走ることになりますから。
途中このルート唯一の寄り道どころと言える『三段滝』を見てきました。なかなかダイナミックな眺めで良い感じです。ただ今日も天気がなぁ~。。

三段滝の流れ。全景を写真に収めるのは難しい…。

さて、富良野市街に入るにはここから国道237号に入るのが普通なのですが、いかんせん観光客の車で交通量が多い…そんなわけで国道38号から富良野大橋を渡り、道道759号~道道581号と経由します。ここの道は観光客がほとんど来ない裏道ということもあってか交通量もほとんどなく、ドライブを存分に楽しむことができます。

そしてたどり着いた先は道道581号沿いの『千望峠駐車公園』。観光ガイドにもめったに載らないような公園ですが、ここから十勝岳をバックに眺める富良野の丘は雄大で「これぞまさしく北海道!」という景色が広がります。


千望峠から望む富良野の街。ここももう少し晴れてれば…
(クリックで拡大)

ガイドブックに載らない場所は必然的に人も少ない…ここも例外ではなく広い駐車場に停まっていたクルマは自分以外に1台だけでした。いい場所なのに勿体無いです。まぁ人がいないからこそこの場所を訪れる気になったわけですが(笑)。

さて、富良野には区画整理されてできた直線道路があちこちに存在します。どの道も地平線の彼方まで一直線に伸びる道が続いていて実に素晴らしい眺めなのですが、その中でも某サイトでイチオシされていた『江花パノラマロード』を走ってきました。

(左)どこまでも、どこまでも伸びる道
(右)コルト号と共に   (共にクリックで拡大)

噂通り、走っていてホントに爽快な道でした。しかも通るクルマの台数も少ないので、道端にクルマを停めてこの真っ直ぐ続く道を思う存分眺めることが出来ます。近くにここよりも少し有名な『ジェットコースターの道』というアップダウンの続く直線路があるのですが、そこに匹敵するほどの良い眺めでしたよ~。
富良野に来たほとんどの観光客は”ラベンダー畑”と”北の国からロケ地”を見て帰ってしまうのですが、こういう景色を見ずに帰るのは実にもったいないと思います。
”北の国から”を一度も見たことのない(←マジですw)自分にとっては、富良野というとこういう「風景がきれいな場所」のイメージなんだけどなぁ。

富良野を後にして、次はすぐお隣の丘の町・美瑛に向けて車を走らせます。国道237号は周辺一帯が観光地ということもあって交通量は多め。まぁ東京の基準からすれば全然少ないですが(笑)。途中国道沿いにあった『かんのファーム』では、なかなか綺麗な花畑を見ることができました。

『かんのファーム』の花畑。咲いていた花の名前は失念…
その後美瑛に着く少し前に国道沿いにあったラーメン屋・『山頭火』美瑛店に入って昼食にしました。東京でも有名なお店ですが実は本店は旭川。本場の「しおらーめん」はとても美味しかったです♪実はこの日の夕食は『あさひかわらーめん村』で食べようと思っていたのですが…まぁいいか(笑)。

お腹も一杯になったところで美瑛の丘めぐりをスタートさせます。いろいろと有名なスポットが点在する町なのですが、美瑛はその丘の風景自体が絵になるので自分は基本的に目的もなくクルマを走らせ、景色の良さそうな道があれば脇道に入るやり方で巡っていきます。


名もなき道からの丘風景。ただし畑に入るのはNG!
丘めぐりをしていると自転車に乗った観光客と何度もすれ違いました。道を聞かれたついでに逆に聞いてみると美瑛の駅前でレンタサイクルを借りてそれで巡っているとの事。
そうかそういう巡り方もあるのね~。この日は時折薄日が差す天気でサイクリングには最適だったのに…今度来た時は是非自転車で巡ってみたいです。レンタル料もママチャリ¥200/h・MTB¥400/hとお手頃価格ですし。

さて、美瑛の次は旭岳の麓の天人峡を目指してクルマを走らせます。大雪山系の麓にはいろいろな渓谷があり、そのどれもがとてもダイナミックな景色を見せてくれるのですが、今回はそのなかでも『羽衣の滝』と『敷島の滝』というとても美しい滝がある天人峡に向かうことに。
国道237号から道道213号に入ります。この道は旭岳温泉と天人峡で行き止まりになっている上紅葉シーズンに入る前ということで、交通量は皆無と言っていいほどでした。おかげでスイスイ飛ばして行けるのですが、だんだんと空の雲行きが怪しくなってきて…天人峡到着の10キロほど手前でついに雨が降ってきました。しかもかなりの本降りです。いちおう温泉街の入り口までたどり着いて駐車場にクルマを停めたのですが、音を立てて降り続いています…(ToT)。
しばらく駐車場で悩みましたが、滝まではこの雨の中往復約40分も歩かなくてはならないので仕方なく引き返すことに決めました。濃い霧もかかってきてましたし。泣く泣く走ってきた道を引き返します。

道道1160号を旭川方面へ。北海道は4桁の番号が振られた道道が普通に存在してるのが面白い。しかもけっこう立派な道…本州の県道だと3桁台でもひ弱な道が多いというのに…さすがにスケールが大きいです(笑)。
途中でこの日最初の道の駅『ひがしかわ道草館』『あさひかわ』を訪問。昨日から感じてんたですが北海道の道の駅はトイレがどこもきれいに清掃されていて快適快適♪。おかげでう○○も心置きなくすることができます(爆)。

そして久しぶりにやってきたのは道内2番目に大きな都市・旭川。

旭川駅前の風景。
ビルやデパートが立ち並びます









ここ最近北海道を訪れた時には道南~札幌ぐらいしか回ってこなかったので、旭川の街を訪れるのは3年ぶりです。旭川は自分が中学生の時、初めて行った北海道の一人旅で最初に泊まった場所。その時泊まった『旭川ターミナルホテル』もまだ元気に営業を続けていました。あの時は駅前の温度計が夜「-23℃」を表示しててビックリしたんだよなぁ~。

旭川駅前をしばらくブラついた後、一気に今日の宿泊地である名寄を目指して走り始めます。国道39号は市街地こそかなりの交通量があったものの、旭川の中心部から離れていくにつれて交通量は少なくなっていきます。
そして国道沿いでこの旅初めての給油。今回の旅行の為に出光の『まいどカード』を作って行ったので出光のGSを探していたのですが、結局給油したのは道民にとってはお馴染みの爆安GS『モダ石油』。何故か他のGSよりもリッター4~5円は安いというこのGS。カード払いでリッター135円でした!ちなみに100円払って現金会員になると更に安くなるそうで…北海道では文句なしにオススメのGSです。
本日最後の道の駅『とうま』に立ち寄った後、比布JCTから再び道央自動車道に乗り北上。ここの辺りは高速道路と言いつつも暫定片側1車線なので追い越しが全くできません。まぁ通る車の数はごくわずかなので、よほど運が悪くない限りは遅い車にに引っかかることはないでしょうが(笑)。終点の士別剣淵ICで降り、そのまま国道40号で名寄方面へ向かいます。

名寄市街に着いたのは19時前。ここで夕食を取ろうと思っていたのですが、駅前の商店街はほとんどのお店がシャッターを下ろして閉店時間を迎えています。地方都市にはありがちな光景なのですが…。
仕方なくこの日の夕食は名寄駅に程近いセブンイレブンで購入しました。旅の気分は一気に萎えてしまいますが、毎回高いものを食べる訳にもいかないので今回はこれで我慢しましょう(笑)。

この日の宿・『なよろ温泉サンピラー』には19時半ごろに到着。名寄市唯一の温泉施設で日帰り入浴がメインの施設なんですが宿泊も可能。今回はツインルームのシングルユースで泊まりましたが、ネット予約だと素泊まり5,250円と格安で宿泊することができます。全室アウトバスですが宿泊者は大浴場を深夜&早朝も使うことができるので全く問題ありません。

(左)施設外観(翌日の朝撮影)
(右)室内の様子。ツインルームなので快適♪

すぐ隣が「雪質日本一」を謳うスキー場なのでスキーシーズンはとても賑わうことでしょうが、今は時期が時期なだけに宿泊での利用客は少なく閑散としていました。外では大量の虫が街灯に舞っています。

市街地からは少し離れた山の中で過ごす静かな夜。これで星が見えてれば最高なのになぁ~。


1日目(8/30) くもり ときどき あめ

2006-10-02 00:32:54 | Weblog

いよいよ北海道に出発する日がやってきました!
毎回旅行の前日は興奮で全く寝れないオレ。今回も例外なくわずか2時間半の睡眠で出発です。小学校の頃から治らないこの感覚…なんとかならんもんでしょうか(苦笑)。

今回は飛行機の出発時間が早朝なので自宅を4:30に出発。24h営業のマックで朝食を取った後、最寄の駅の始発列車で羽田空港に向かいます。
羽田空港は早朝ということもあってさすがに人もまばら…自動チェックイン機で窓側席を確保し手荷物検査を通過後、いつものように出発ゲート付近でしばらく行き交う飛行機を見て過ごします。この時間が旅に出るワクワク感を引き立たせてくれて好きなんですよね♪
そしてふとこれから乗る飛行機を見ると…”たまごっちジェット”だ(笑)。

かろうじて拡大。たまごっちジェットw


順調に搭乗が終わったJAL1003便は予定通り出発。1時間強の機上の人になります。窓の外は雲の海なので、いつも通りドリンクサービスにコンソメスープを頂いた後、爆睡。降下時に多少の揺れはあったものの何事もなく新千歳空港に到着しました。やっぱり飛行機は速い…旅の情緒なんかはほとんどないけど、こういう非日常的空間に身を置くのも旅行の醍醐味です。

さて、空港では早速レンタカーを借りる手続きへ。今回は『マツダレンタカー』のコンパクトクラスを借りる予定です。以前同じ条件でマツダレンタカーで借りた時の車種が”デミオ”だったので、今回も間違いなくそうだと思っていたら…

これはビックリ!何故三菱車??









空港から送迎バスで向かった営業所で待っていたのは、何と三菱の”コルト”でした!いや~、マツダで借りて三菱のクルマがくるとは予想外(笑)。でも燃費の良さには定評のある車なのでこれはこれでOKでしょう。このクルマの感想についてはまた最後にまとめます。

さて、いよいよ8日間に渡るロングドライブがスタートします。最初は慣らし運転も兼ねて空港のすぐ近くにある道の駅『サーモンパーク千歳』へ向かいます。
そう、今回の旅では今北海道の道の駅で行われているスタンプラリーに参加するつもりなのです。そこで記念すべき初スタンプ&スタンプ帳入手の為にここに寄ったのですが…

 

営業時間外だった…orz

 

どうやら営業時間は10時からのもよう。現在時刻は9:20。ということで泣く泣く道の駅を後にします。
気を取り直して道道16号~国道276号を経由して支笏湖方面へ。札幌近郊ですがのっけから北海道らしい一直線の道路が続き、眠気も吹っ飛びます♪国道に入ると大型トラックの交通量が少々増え、自分のペースで走るというわけにはいかなくなりますがまだ走り始めたばかり、北海道の走り&レンタカーに慣れるにはトラックぐらいのペースが丁度いい感じです。

支笏湖畔を過ぎてしばらく走り、道の駅『フォーレスト276大滝』に到着。ここでさっき手に入れられなかった道の駅スタンプブックを入手し、記念すべきスタンプ第1号を押します。今回の旅で何駅分たまるんだろう~。
そしてこの道の駅でビックリしたのはズバリ”トイレ”。内部の豪華絢爛さもさることながら何とトイレの入り口に自動演奏のグランドピアノが置いてありました(笑)。未確認ですが(←当たり前)女子トイレにはお化粧用に鏡の前に椅子が置いてあるとか。イヤハヤすごい所です。


(上)道の駅スタンプブック。全駅制覇で90駅だそうです
(左)トイレ前のグランドピアノ









その後もずっと西へ西へ。国道230号~道道66号と経由し、道の駅『230ルスツ』・『真狩フラワーセンター』・『ニセコビュープラザ』と回ります。羊蹄山が美しく見えるルートなんですが雨が降ったり止んだりであまりよく見えず…特に道道66号のニセコからの山岳区間は「ニセコパノラマロード」と呼ばれるほどの景色の良い路線なだけにとても残念でした。ただここの辺りは走ってるクルマの台数はとても少なく、自分のペースで峠を攻めることができます(笑)。

道の駅ニセコビュープラザより。あいにくの曇り空。

道道66号を抜け、日本海が目の前に出てきたら道の駅『いわない』に到着です。この道の駅、何故か駐車場から建物までがとても遠い…おなかが減ったのでここで昼食をとることにしました。
入ったのは道の駅の隣にある、海産物のお店が併設されたお食事処。ここで「いくら丼」を食べます。う~ん、やっぱり北海道の海鮮丼は旨すぎる…初日の昼から旨いものを食べることが出来て大満足です♪

さて、予定ではこの後積丹半島を半周して小樽に抜ける予定でいたのですが、実はあいにくの天気も災いしてさっきから運転してて恐ろしいほどの睡魔が…まぁあの睡眠時間じゃ当然と言えば当然なんですが(苦笑)。しばらく悩みましたが初日から無理してもしょうがないということで、ここから札幌まで直行することに決めました。自分の場合初日は移動距離を控えるのが賢明だってことはわかってますし。

岩内から幹線国道らしく結構な交通量のある国道276号~国道5号と経由し、観光地である小樽市街は素通り。小樽ICからは札樽自動車道を通って札幌市内には16:30頃到着しました。勿論道中で道の駅『スペースアップルよいち』に立ち寄るのも忘れてません(笑)。さすがに札幌の中心部は交通量が多いですね~。所々で渋滞も発生しています。

道の駅併設の”余市宇宙記念館”
入りたかったけどとにかく眠くて止めました(笑)









さて、この日の宿はツアーについてきた唯一のホテル・『ホテルオークラ札幌』です。
実はここは自分が前々から札幌で泊まってみたいと考えていたホテル。しかしツアーなどで使われることがほとんどないホテルなのでなかなか利用できなかったのですが、今回のフリープランではこのホテルが選択可能!追加料金が必要でしたが迷うことなくこのホテルを選びました。
ベルボーイさんに案内された部屋は広めのダブルルーム。どうやらここにはシングルは存在せず、一人客はダブルルームにアサインされるようです。

(上)ホテルオークラ札幌外観
(左)センスの良い室内(クリックで拡大)

繁華街にあるホテルで一歩外に出ると喧騒の中に身を置くことになるのですが、団体客もほとんどいないこのホテルでは自分の時間をゆったりと過ごすことが出来ます。部屋も落ち着いた暖色系の照明で、調度品のセンスもとても良く、フロントやベルボーイの接客態度も含めて「さすがはオークラ」と感心させられるものでした。
また札幌に来た際には是非利用したいホテルです♪通常料金ではちょっと手が出ませんがね(笑)。

その2時間ぐらい仮眠を取り、ホテルの目の前の停留所から市電に乗って向かった先は日本で一番旨い(と自分は思う)ラーメン屋・『らーめん てつや』。札幌にしか店舗がないのでこの味に出会えるのは札幌だけ。そんなラーメンについに再会だ~~!と思いながら向かった先に見つけたもの。それは…

 

『本日定休日』

 

………正直、ショック死しそうでした(涙)

札幌で一番の楽しみにしていたラーメンが定休日だなんて…きちんと調べてから行くべきでした。店舗は他にも札幌市内にいくつかあるので他を探そうと思えば出来たのですが、すっかり気力を無くしてすすきので札幌で2番目に旨いラーメン・『味の時計台』の『ホタテバターコーンラーメン』を食べました。
このラーメンもホタテが丸ごと3個載ってて本当に旨いんです♪あぁでも『てつや』のラーメン、食べたかったなぁ~~。

こうして札幌での夜は更けていくのでありました。。


イントロダクション

2006-10-01 00:13:26 | Weblog

今年は学生生活(おそらく)最後の夏休み。まとまった休みが取れるチャンスはおそらく今が最後でしょう。そこで前々からやりたかった”クルマで北海道一周”をついに実現させてきました。期間は7泊8日。海外旅行経験のない自分にとって、これだけ長い期間旅行するのは小学生の時沖縄の祖父母の家に行って以来です(笑)。

当初はいつも乗っている自分の車でドライブしようと思っていました。新潟からフェリーで出発して小樽から北海道上陸、一週間走り回った後今度は苫小牧からフェリーで戻ってくる計画で、もうフェリーを予約する段階まで計画を煮詰めていた時のことです。ある一冊の旅行パンフに出会ったのです。

今回使わせてもらったツアーのパンフ。
『1000円レンタカー』に注目!









元々今回は一人旅の予定だったので、端から割高になる旅行会社のフリープランは全く考えていなかったのですが、パンフの表紙に踊る”1000円レンタカー”の文字…よくよく読むと一人参加でも適用されるとのこと!15万円以上になる旅行代に頭を悩ませていた自分にとって救世主が現れました。
旅行好きならば普通飛行機で往復するのはなるべく避けるところなのでしょうが、飛行機大好きの自分にとって安く往復できて、その上飛行機にも搭乗できるとは一石二鳥。急遽このフリープランを使うことに決めました。

ちなみにこのフリープランの内容は
往復飛行機+ホテル1泊(1日目)+レンタカー8日間=47200円也!!
これでだいぶ旅行代を節約することができました♪とにかくオプションのレンタカー8日間8000円が効いています。

そんなこんなで旅行の日程は8月30日~9月6日と決まりました。2泊目~7泊目の宿もネット予約などを駆使してかなり安く抑え、いよいよ北海道一周ドライブの始まりです。