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なわて仮説サークル

 仮説実験授業の話題を中心にいろいろなことが毎回話題に上がっています。ぜひ,参加してください。

1月例会

2020-01-21 12:11:00 | ノンジャンル
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  → 2020n1tn3329.docx


●定例会=2020年1月21日(土) 午後2時~6時
●会 場=四條畷学園小学校科学準備室
●参加者(10名+資料参加1名) *音田さんは欠席されましたが,事前に資料を公開。
西村寿雄(科学読み物・地学研究)
   音田輝元(大阪府高齢者大学校理事・大阪科学の授業をたのしむ会代表) 資料参加
   岡部智子(高槻市小学校3年)
  木村直子(大東市小学校6年)
宮本なつ江(八幡市・「英語で科学教室」主宰)
永岡 修(四條畷学園小学校3年)
   室元昭雄(四條畷学園高校理科教諭)
   雁金 隆(四條畷学園小学校科学専科)
   笠井 亮(大阪電気通信大学・ルネサンス大阪高校非常勤講師)
北村 修(枚方市小学校2年)
  水口民夫(ルネサンス大阪高校理科非常勤講師)

<資料発表内容>

★西村寿雄(科学読み物・地学研究)
 沖縄の石灰岩の観察に行かれ,〈沖縄の石と地層〉についての報告がありました。沖縄は半分は石灰岩の島だそうです。「ブラタモリ」でも紹介されていましたが,採集された「琉球石灰岩」も見せてもらいました。石灰岩は塩酸をかけると二酸化炭素を発生して泡が出るのでわかります。現地の「楽しい教育研究所」も訪問しました。「板倉「科学読み物論」から『石は なにから できている?』まで」という資料では,板倉さんの「科学読み物論」の概略がまとめられています。資料の「「科学読み物」というのは人間の物語なのです。自然の物語ではないのです。自然の物語は「自然の本」なのです」という板倉さんの言葉が心に残ります。

★木村直子(大東市小学校6年)
資料「11月の狭山のフェスティバル,世界の国旗など」には木村さんの近況が綴られています。中学受験のために学校を休んでいる子どもが10人ほどいるので残りの27人くらいで授業を進めています。11月の狭山の会では「海の中の小さな生き物」の講座に10名ほどの参加者が集まりました。そのときの様子などもふくめて『たのしい授業』の1月号に木村さんの記事が掲載されました。メールでの問い合わせも27通ほど来て反応は良好です。夏の全国大会では「チリモン」分科会をする予定です。そのほかクラスでの「世界の国旗の授業」「もりあがったモルQ」「おりぞめフラワー」の実践の様子が書かれています。

★音田輝元(大阪府高齢者大学校理事・大阪科学の授業をたのしむ会代表)
家事都合のため欠席されました。事前に公開された資料によると最近の活動と今後の予定は次の通りです。
①1月11日 2019年度<法円坂子どもプラザ>1月最終講座が終わりました。今回も、とても楽しい科学実験教室になりました。
②4月から始まる多様な活動に向けて諸々準備しています。
*<科学フェスティバル>準備会の準備
*子どもプラザ堺教室(ソフィア・堺科学実験)の準備
*<法円坂子どもプラザ>の準備
*<子どもプラザ高槻教室>の準備
③2月4日(火)には三田市市民センターでの講演会(音田さんの授業)にいきます。テーマは<名字(苗字)の歴史から日本を視る!>(水口原案のプランを高大用に編集したもので講演)。参加者は、200名。200名を相手にどんな授業(講演)になるのかとても楽しみです。
★北村 修(枚方市小学校2年)
≪足は何本?≫をたのしくやっています。休み時間は大繩をして子どもたちと遊んでいます。クラスでインフルエンザが流行して学級閉鎖になりました。そこで授業が進めづらいので「だまし絵」を見せて楽しい時間を過ごしています。参加者のみなさんも「だまし絵」にだまされてたのしかったです。

★室元昭雄(四條畷学園高校理科教諭)
昨年の12月27日夜から29日にかけて富山県朝日町から新潟県の糸魚川市に翡翠(ヒスイ)拾いに行きました。翡翠は比重が3を超えなければ純度が低いか,翡翠になりそびれた「ロディン岩」というものだそうです。室元さんが拾ってきた翡翠の比重は2.9でした。糸魚川市の「フォッサマグナパーク」では,地上にプレートの岩石層が直交している珍しい場所を見学しました。昨年の夏は,三陸海岸の被災地を見学するなど,活動的に研究を続けています。

★笠井 亮(大阪電気通信大学・ルネサンス大阪高校 非常勤講師)
資料〈電気の不思議〉には,「自転車のライトの配線」「電車の架線とアース」「電線にとまった鳥は感電するか?」「電気洗濯機のアースとコンセントのアース」などの興味深い話がまとめられています。「電柱から家への配線はどうなっている?」という資料では以前から気になっていた家の配線のアースの問題が解決したということです。

★岡部智子(高槻市小学校3年)
 昨年の12月27日に「犬塚さんを偲ぶ会」に参加しました。犬塚さんが昭和63年度に書かれた自筆の「学級経営案」を朗読してくれました。「毎日元気に学校にくればよい。何かを教える,指導する,しつけるはすべてこれを基本に考えていきたい」と書かれていました。「学校を(その中で一番多くの時間である「授業」)を楽しいものにしたいと思っている」という言葉が心に残りました。
クラスでは≪電池と回路≫や≪自由電子が見えたなら≫をしています。討論が活発でうれしいです。お隣のクラスにも出前授業をしています。校内の研修会で仮説実験授業を紹介するために≪磁石≫の授業をするそうです。

★宮本なつ江(八幡市・「英語で科学教室」主宰)
宮本さんの一番の関心は「小学校英語教育」です。「英語についての学び・発見がないと子どもは楽しくないであろう」と宮本さんは考えています。 宮本さんは高橋豊さん(四條畷学園小学校)が提唱されている「意図的不完全英語教育」に3年前から取り組んでいますが,それに加えて「つづり読み」(フォニックス)も重視しています。夏の全国大会で「英語教育」分科会を立ち上げてほしいと願っています。

★雁金 隆(四條畷学園小学校科学専科)
「カリーの4年科学通信」には<エネルギー入門>や「冬の星座」の授業の様子が書かれています。「はずれんぼう」という割りばしとつづりひもで簡単に作れるマジック用品を作りました。これを使って指から割りばしを抜いた人はほんの2,3人。ぼくは例会の場では成功しませんでした。翌日に思いがけない方法を発見し成功しました。雁金さんは今年の3月で学園の教員の立場を離れ4月から新しい活動を始められます。外部講師として学園小学校の放課後科学教室で「たのしい科学」を教えられるそうです。

★永岡 修(四條畷学園小学校3年)
いま≪磁石≫の授業をしています。1月25日(土)に学園小学校で雁金隆さん・美佐枝さん・永岡さんが公開授業をします。4月から学園小学校では仮説の会員が永岡さん一人になってしまうので,サークルのみなさんで永岡さんを応援していきたいと思います。


★水口民夫(ルネサンス大阪高校理科非常勤講師) 
木村さんが作られた<海の中の小さな生き物>というプランをルネサンス大阪高校の通学コース用に少し編集しなおしたものを持って行きました。1月20日にはこのプランで通学コースの生徒さんに授業をしました。みなさん熱心に「チリモン」をさがしていました。授業の最後は「チリモンキーホルダー」をダイソーで手に入れた「UVレジン」のセットで作りました。このプランは高校生にも楽しんでもらえることがわかりました。夏の全国大会で「チリモン」分科会が開かれるようですが
このプランが広がることを願っています。


〈心に残る板倉講演より〉
中一夫さんからいただいた資料「知恵を生かして乗り越える」(板倉聖宣講演記録)の中に次のような言葉がありました。
 「今後とも教育環境は厳しいものになってまいります。厳しいことを元気を出して乗り越えるのではなくて,「知恵を生かして乗り越える」ようにしてください。元気を出してやると,いいことはないです(笑)。
仮説実験授業で一番大切なことは〈子どもがたのしいこと〉です。二番目は〈教師がたのしいこと〉です。〈教師がたのしいこと〉はどうでもいいのではありません。教師がたのしくなければ,子どもは絶対にたのしくならないんです。教師が歯を食いしばってたのしいはずの授業をしても,子どもはたのしくならないのです。先生が「これは学びがいがあるな」と思えることを教えてください。」
これは,2008年の「大阪たのしい授業フェスティバル」(高槻・五百住小学校)での話です。このときから12年経ちましたが,依然として教育環境の厳しさは続いています。現場での厳しい話はぼくよりも若い先生からいろいろ聞いていますが,この板倉さんの発想法を知ってもらいたいと思い,紹介させていただきました。
歯を食いしばって頑張る先生を高く評価する教育現場はいずれ「崩壊」すると予想します。


12月例会

2019-12-25 15:43:00 | ノンジャンル
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●定例会=2019年12月21日(土) 午後2時~6時
●会 場=四條畷学園小学校科学準備室
●参加者(16名) 
渡辺慶二(豊年福祉会相談役)
西村寿雄(科学読み物・地学研究)
   音田輝元(大阪府高齢者大学校理事・大阪科学の授業をたのしむ会代表) 
外山禎彦(河内長野市・科学教育研究家)
   岡部智子(高槻市小学校3年)
宮本なつ江(八幡市・「英語で科学教室」主宰)
畑中真一 (枚方市小学校・教務・図工)
  岡田和成(大阪市小学校・6年)+息子さん(小3)
永岡 修(四條畷学園小学校3年)
  中嶋典子(枚方市小学校栄養教諭)
 室元昭雄(四條畷学園高校理科教諭)
   雁金 隆(四條畷学園小学校科学専科)
雁金美佐枝(自称「家政婦」)
   笠井 亮(大阪電気通信大学・ルネサンス大阪高校非常勤講師)
北村 修(枚方市小学校2年)
  水口民夫(ルネサンス大阪高校理科非常勤講師)

<資料発表内容>
★渡辺慶二(豊年福祉会相談役)
相談役として毎日ホーム(高齢者介護施設)に行っています。たくさんのお年寄りに楽しんできてもらうことが一番の喜びです。「例会に来るのが一番楽しい」という言葉に勇気づけられました。ぼくも同じです。

★西村寿雄(科学読み物・地学研究)
 〈カルシウムと石灰石〉という授業プランの体験をしました。カルシウムは金属ですが,空気中の窒素や酸素と結びついて金属のキラキラがなくなってしまいます。カルシウムを水の中に入れると反応して気体(水素)を出して水酸化カルシウムに変化します。そこにフェノールフタレインを入れると見事に赤紫に色が変わります。つまりアルカリ性になったのです。科学読み物「石灰岩と鍾乳洞」の紹介もしていただきました。沖縄は半分は石灰岩の島だそうです。近々沖縄の石灰岩の観察に行かれるそうです。報告が楽しみです。「もしも地球の中が見えたなら」という西村先生が作られたプランの実験授業(愛知・高校・岸勇司さん)の報告もありました。

★音田輝元(大阪府高齢者大学校理事・大阪科学の授業をたのしむ会代表)
高大で板倉学の楽しさを少しでも多く人に伝えるためにさまざまな活動を続けています。「教室日記<こころの天気図>」には,「勉強が好きな子を育てるには〈勉強が面白い〉という体験をたくさんさせることです。〈こういう勉強をすると楽しくやる気がする〉という体験をさせることで」という板倉先生のことばが引用されています。来年度は「堺・子ども科学実験教室(通称「堺・プラザ」)」(全14回)が新しく始まります。ぼく(水口)も4回授業させてもらえることになりました。 音田さんは, 次から次へと「たのしく科学を学ぶ場」を広げていっています。

★畑中真一 (枚方市小学校・教務・図工)
「浮世絵砂絵」をやりました。『たのしい授業プラン 図工・美術』を読んでいてやりたくなったそうです。6年は2学期の最初から中西康さんのプラン通りにスタートしました。「細かい所をやるのは難しかったけど,無事に出来てよかったです! 砂と他の色の砂を合わせるととてもキレイな色になってうれしかったです。5・ 5」という感想がありました。「浮世絵砂絵」のあと, 黒田康夫さんの「木彫木箱」のプランを始めました。授業時間確保のために始業式の次の日から6時間授業を行ったり水曜日はほとんど6時間授業になったりして12月の段階で高学年でも標準時数を70時間近く上回る状態になっています。そのため5年の理科専科の先生にお願いしてあまりの時間に≪もしも原子が見えたなら≫を代わりにやらせてもらいました。子どもたちの評価もよくて校長からも「子どもたちは普段の授業では寝ていたり,面白くなさそうですが, この原子の授業だけは目が生き生きとしていて,とても盛り上がっています。いい授業をありがとうございます。授業改善の一環として他の先生にも伝えてください」と褒められたそうです。

★北村 修(枚方市小学校2年)
≪空気と水≫を同じサークルの中嶋先生とやりました。「とてもたのしかった」27人,「たのしかった」2人,「どちらともいえない」1人。「とてもよくわかった」28人,「わかった」1人,「どちらともいえない」1人という評価でした。「空気や水は,どういう関係なのか,しらなかったけど,このじっけんでよくわかった。先生のせつめいもとてもわかりやすかった」という感想がありました。いまは≪足は何本?≫をしています。算数では「九九マッキーノ」。体育は「公式ドッヂボール」をしています。初めての低学年の担任ですが,子どもたちと楽しくやっています。

★外山禎彦(河内長野市・科学教育研究家)
「朝日新聞」の12月21日付の投書欄に「終戦後も疎開が続きはらぺこ」という外山さんの投書がのりました。戦争が終わっても疎開生活は続き食料事情はますます逼迫していたそうです。外山さんは地元の小学校や出身小学校で戦争体験の語り部もされています。自費出版された『学童集団疎開日記』を使って子どもたちに戦争当時のことを話されているそうです。日記にはその日の気温も書かれています。8月15日の終戦の日の気温は29度でした。

★室元昭雄(四條畷学園高校理科教諭)
「放射性同位体の年代測定」という資料には提案として「福島原発事故でなぜ主に幼児,小学生程度までの子どもを中心にヨウ素剤を配布されたのか調べてみよう」という研究テーマが書かれていました。さらにもっと知りたいあなたのためにという研究テーマとして「地球温暖化」について取り上げています。理科教師として幅広く生徒さんにさまざまな問題提起をしています。

★中嶋典子(枚方市小学校栄養教諭) 
上村典生さんの「あなたの夢はなんですか?」の授業を枚方市の給食指導部会で発表しました。1時間でこの授業をしたいという要望があったのでパワーポイント版を作りました。中嶋さんの思いは「子どもたちにこのプランに出てくる子どもがいる世界の状況の背景や政治について考えてもらいたい」ということです。

★笠井 亮(大阪電気通信大学・ルネサンス大阪高校 非常勤講師)
資料〈楽しさが伝われば〉には,ルネサンス大阪高校の通学コースの仮説実験授業の様子が書かれています。今回は中さんのプラン「火をあやつる」をやりました。ぼく(水口)もこのプランを体験するのは初めてです。まずはマッチで火をつけることから授業は始まりました。怖いのかどうかわかりませんが,マッチで火をつけようとしない男子の生徒さんもいました。新聞に載っていたある中学校の理科の実験で水素が爆発してけが人が出たことをきっかけに安全な水素の実験の方法を参加者で考えました。授業書≪いろいろな気体≫には水素の燃焼のことが取り上げられていますが,安全な化学実験について考えるきっかけになりました。

★岡部智子(高槻市小学校3年)
 校内の研修で「子どもと先生の笑顔のために」というテーマで仮説実験授業のことをレポートしました。岡部学級で取り組んでいる「朝の連続小説」「マッキーノ」「カルタ」「リトミック」「ものづくり」についても紹介をしました。たのしい授業をしているとけんかがなくなり,教室に笑顔が増え,意欲的に学ぶ姿を見ることができつつあるとレポートには書かれています。「キラキラ輝く子どもたちがかわいい!!」という言葉でしめくくられています。

★宮本なつ江(八幡市・「英語で科学教室」主宰)
3年前まで毎年夏休みに訪れていたオーストラリアのアデレードに10月の10日間滞在していました。そこで感じたことは世界は常に流動的に変化しているということです。宮本さんはたのしい英語教育の方法を模索していますが,学校の英語教育についていけるだけの英語環境を作るにはどうしてもお金が必要で子どもの努力だけでなんとかなることはほとんどないというのが宮本さんの意見です。宮本さんの資料を読んでそもそも英語教育はなんのためにやるのか?を考えてしまいました。宮本さんの結論は「小学校での楽しい英語授業プラン」作って実践するしかないということです。

★岡田和成(大阪市小学校・6年)
社会の時間に《世界の国ぐに》をやりました。岡田さんは「問題1」のスウェーデンとナイジェリアの面積比べの問題が好きだということですが,ぼくもそうです。この授業書は高学年の社会の時間にやるといいですね。クラスの子どもたちは「人口ベスト〇」「GDPベスト〇」「使用言語ベスト〇」を予想する問題も楽しんでくれました。子どもたちは初めて知ったことが多くて,びっくりしていたようでした。図工では「江戸いろはかるた」の切り絵の製作をしました。いままでやったなかで一番の出来だったようです。学期末はクリスマスのホップアップカード作りやべっこうアメ作りなどを楽しむそうです。

★雁金 隆(四條畷学園小学校科学専科)
「カリーの4年科学通信」には≪花と実≫の授業の様子が書かれています。キュウリやカボチャの「おばな」と「めばな」の問題には〈チャレンジクイズ〉ものっていて興味をそそられます。キンモクセイの花は雄花で雄の木に咲いていますが,日本には雌の木はないそうです。ではどうやって増やしているのでしょうか?

★雁金美佐枝(元・四條畷学園小学校 現・自称「家政婦」)
渡辺先生が例会に来られるときはいつも美佐枝さんの車でいっしょに来てもらっています。来年の1月25日(土)に学園の「授業を見る会6」で≪電池と回路≫を2年の教室でします。ぼくも毎年参観に行かせてもらっています。

★永岡 修(四條畷学園小学校3年)
学級通信「笑顔で元気」には≪溶解≫の授業の様子が紹介されています。9月から3か月間,30時間かけてやりました。これだけの時間をかけてじっくり仮説実験授業に取り組めるのも学園のすばらしいところです。永岡さんが中心になって来年1月25日に仮説実験授業を見る会が行われます。永岡さんは≪磁石≫,雁金隆さんは≪三態変化≫(4年)を
します。1日に3時間も仮説の授業が見学できるのはうれしいことです。

★水口民夫(ルネサンス大阪高校理科非常勤講師) 
 「日本の青年の意識をさぐる」という問題集を作りました。「あなたは自分を大人だと思うか」「将来の夢をもっているか」などの質問を日本の18歳の若者にしたところ世界のほかの国に比べて「はい」と答えた割合がたいへん低いかったことに驚きました。その理由についてみなさんで議論しました。板倉さんの次の言葉がその理由を物語っていると思います。「多くの若者を見ていると「妥協したくない」ことが先行して、少し困難にでくわすとすぐに理想を捨ててしまうことが多いようです。理想を捨ててしまえば妥協もなにもなくなってしまいます。問題は妥協しても理想を捨てない


11月例会

2019-11-21 20:38:00 | ノンジャンル
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●定例会=2019年11月16日(土) 午後2時~6時
●会 場=四條畷学園小学校科学準備室
●参加者(11名) 
西村寿雄(科学読み物・地学研究)
   音田輝元(大阪府高齢者大学校理事・大阪科学の授業をたのしむ会代表) 
外山禎彦(河内長野市・科学教育研究家)
   岡部智子(高槻市小学校3年)
  岡田和成(大阪市小学校・6年)+息子さん(小3)
石本裕樹(守口市小学校教頭)
永岡 修(四條畷学園小学校3年)
  中嶋典子(枚方市小学校栄養教諭)
  木村直子(大東市小学校6年)
   笠井 亮(大阪電気通信大学・ルネサンス大阪高校非常勤講師)
  水口民夫(ルネサンス大阪高校理科非常勤講師)

<資料発表内容>
★西村寿雄(科学読み物・地学研究)
 〈「ふしぎ」を楽しむ科学読み物〉〈科学読み物と文学〉の資料発表がありました。『ぼくがあるくと月もあるく』(板倉聖宣)は「ふしぎ世界へ導く科学読み物」ということです。この絵本は,月が出ている夜に歩くと月が自分についてくるような錯覚をもちますが,そのふしぎな現象について書かれた絵本です。このほかにもたくさんの「ふしぎ」を楽しむ科学読み物が紹介されています。山本正次先生の残された「読む楽しさ」を重視した国語教育についても言及されています。最近の国語の授業では「音読」をほとんどやっていないと聞きましたが,山本先生の主張は大切だと思います。

★音田輝元(大阪府高齢者大学校理事・大阪科学の授業をたのしむ会代表)
高大で板倉学の楽しさを少しでも多く人に伝えるために活動を続けています。資料の〈認定NPO法人 大阪府高齢者大学校 SA子ども教室・OBグループ会則〉は仮説実験授業研究会の会則を「模倣」した創造的な活動の基本方針が書かれています。模倣することのすばらしさの好例だと思います。「教室日記<こころの天気図>」には,長居植物園でのアートステージでのものづくりの様子や〈法円坂子どもプラザ〉での「ビックリ磁石でおもしろ実験!」のようすなどがのせられています。

★外山禎彦(河内長野市・科学教育研究家)
≪磁石と力の実験≫を体験しました。「誤解されやすい反力」という資料には〈ロケットで遊ぼう〉の力の矢印を正確に表現する必要があるということです。「フィルムケースロケットは,ガスがフィルムケースのふたを押す力の反力で飛び上がっているのではなく,フィルムケースがガスを押し出す力の反力で飛んでいる」ということです。

★中嶋典子(枚方市小学校栄養教諭) 
同じ学校に勤めている北村さんの出張の際に,うまく相談をしながら楽しく仮説をさせてもらっています。次は,〈しゅぽしゅぽ〉をしようと計画中。

★石本裕樹(守口市小学校教頭)
校長試験の最終試験(面接)が12月にあります。そのためのプレゼン資料や想定問答を自分なりにまとめたものを皆さんに見てもらいました。

★木村直子(大東市小学校6年)
「たのしい授業フェスティバル」で「海の中の小さな生き物」の講座の講師をします。今から参加者に楽しんでもらえるように,準備を進めています。以前から教室で飼っている一匹のアリ(たぶん女王アリ)ですが,産卵することもなくウロウロしています。いまは,ほったらかしにするのが一番いいのかなあ,と思っています。《世界の国旗》を計画中。忙しさがひと段落した2学期後半からやる予定です。

★笠井 亮(大阪電気通信大学・ルネサンス大阪高校 非常勤講師)
電通大での生徒による模擬授業は《イオンと食べ物》の第二部をやりました。生徒が楽しそうに笑顔で授業をする姿を見て,改めて授業書の素晴らしさを実感するとともに先生が楽しそうに授業をすることの大切さを実感しました。
ルネ高での授業は,電通大での授業とはまた違って生徒は出席できていれば◯なので生徒さんはなかなか授業に集中してはもらえないのが現状です。だからと言って先生が何となく授業をしてしまってはとても寂しいです。そういう生徒にこそ楽しい授業の素晴らしさを味わってもらえたらと日々顔晴っています。ルネ高の通学コースでは《爆発の条件》を進めていて良い評価をもらいました。電柱のアースのことはまだ疑問点が残ってます。これからもプラン研究会等で疑問点を解決してゆきたいと考えています。

★岡部智子(高槻市小学校3年)
 《かげとひかり》を西田元校長先生にたくさんのサポートをいただきながら進めました。元気すぎる子どもたちは仮説実験授業が大好きです。なかなか話が聞けない子どもたちも仮説の時間はキラキラ輝きます。だんだんと理由や意見を言ったり討論できるようになってきました。岡部さんにとって仮説の時間は幸せな時間です。
北海道の豊田さんから送ってもらった資料の「読み方授業」を参考に「ちぃちゃんのかげおくり」のお話も重ねながら実践しています。
★岡田和成(大阪市小学校・6年)
《自由電子が見えたなら》を週2時間ほどのペースで進めています。授業書は印刷せず,授業書の画像を電子黒板に映して授業を進めています。蒸着や硬貨の実験やおやつが食べられる実験は,特に子どもたちは大喜びでした。

★永岡 修(四條畷学園小学校3年)
「たのしい授業フェスティバル」で≪溶解≫の講座を担当します。学校でも《溶解》を進めています。塩の結晶に関する質問をサークルの皆さんに確認しました。

★水口民夫(ルネサンス大阪高校理科非常勤講師) 
 「昭和の三大台風」という問題集を作りました。三大台風とは「室戸台風」「枕崎台風」「伊勢湾台風」のことです。この三大台風の犠牲者は合計で1万2千人になります。台風による犠牲者の数を時代別にみると1950年代が10781人,1960年代が1802人,1970年代が872人,1980年代からは400人前後で,時代とともに犠牲者数は減っています。完全とは言えませんが防災対策が進んできた結果だと思います。岩波科学映画の「災害の科学」の「高潮」を視聴しました。伊勢湾台風の脅威が映像に映し出されていました。高潮による名古屋の水没地帯では,水がひくのに二カ月もかかったというナレーションに驚きました。

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★例会後の音田さんのつぶやき
外山さんから<作用・反作用>の話が聞けて楽しかった。<全ての・・・>と科学者(板倉先生の文章)が言っていることは本当に全てにあてはまる法則。この法則は人間関係・社会活動にも適用して考えることができます。人間関係(社会)は「①程度のもんだい ②力学の法則(力積も)」でほとんどイメージできると音田は思っています。



10月例会

2019-10-25 14:54:00 | ノンジャンル
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  → 2019n10tn.docx



●定例会=2019年10月19日(土) 午後2時~6時
●会 場=四條畷学園小学校科学準備室
●参加者(12名) 
西村寿雄(科学読み物・地学研究)
   音田輝元(大阪府高齢者大学校理事・大阪科学の授業をたのしむ会代表)
中井哲郎(ルネサンス大阪高校理科非常勤講師)
守屋明佳 (京都・授業科学)
畑中真一 (枚方市小学校・教務・図工)
   石本裕樹(守口市小学校教頭)
北村 修 (枚方市小学校2年)
   中嶋典子(枚方市小学校栄養教諭)
永岡 修(四條畷学園小学校3年)
  室元昭雄(四條畷学園高校理科教諭)
   古川真司(岸和田市小学校特別支援・堺仮説会館館長)
水口民夫(ルネサンス大阪高校理科非常勤講師)




★西村寿雄(科学読み物・地学研究)
 科学読み物についてまとめられています。板倉先生が書かれた科学読み物のリストは西村先生のホームページの「関連科学読み物」で見ることができます。
 西村先生は,今年度は下記の活動をされています。
●大阪府立国際児童文学館 講座  2019年5月10 -12日
●豊中市立岡町図書館 楽しい科学の本 2019年6月6日
●大阪市立淀川図書館 科学読み物の見方・考え方 2019年7月4 日
●科学読物研究会例会 岩崎書店『石は なにから できている?』 について                          2019年6月30日
●大阪国語教育連盟 講演「科学読み物と文学 」2019年8月3日
●河内長野図書館 講座『石は なにから できている?』2019年10月24日                        
●大阪府立図書館 講座「科学読み物と文学」 2019年11月15日

★音田輝元(大阪府高齢者大学校理事・大阪科学の授業をたのしむ会代表)
音田さんは,<認定NPO法人大阪府高齢者大学校>の活動をはじめて来年で10年になります。また来年の7月で70歳になられるということで,「音田さんの古希をお祝いする講演会」を2020年5月5日(こどもの日)に開きます。ゲスト講師として愛知の井藤伸比古さんをお呼びします。井藤さんには「仮説実験授業とアクティブラーニング」「シロウト研究法入門-男性の名前の歴史」というテーマで講演をしていただきます。

★中嶋典子(枚方市小学校栄養教諭) 
上村典生さんのプラン「あなたの夢はなんですか」を6年5クラスと4年2クラスで授業をしました。とてもよい感想を書いてもらいやってよかったなあと思っています。このプランは池間哲郎さんが書いた本をもとに,上村さんがプラン化したものです。7年前にも実施したのですが,今回は池間さんの本を2冊買って関連のある絵本やDVDを見て勉強しました。

★北村 修(枚方市小学校2年)
 昨年度とは大違いで毎日が平穏です。心を落ち着けて授業できます。教員免許更新の手続きのために大阪府庁まで行ってきました。新しい免許状が手元に届くまでには3~4ケ月かかるそうです。夏休みの苦労がやっと報われます。

★室元昭雄(四條畷学園高校理科教諭)
 「台風19号,なぜ関東直撃?上陸までの「驚くべき経路」」という資料を発表してもらいました。
 台風19号についての海水温と台風発生についての室元さんの疑問が書かれています。

★中井哲郎(ルネサンス大阪高校理科非常勤講師)
 資料「ルネサンス大阪高校での〈生物〉の授業」には,〈生物と細胞〉〈生物と種〉の授業の感想文がのせられています。「細胞を顕微鏡でみた。昔の研究者(フック,シュワン,シュライデン,ダーウィンなど)はすごいと思った。生物について,もっと興味が出てきた」というような感想です。感想は短いですが1時間でも「たのしい」と思える時間があることが決定的なことだと思います。

★畑中真一 (枚方市小学校・教務・図工)
資料「図工がとても苦手な僕が図工専科に!」。畑中さんは昔から図工が苦手だったそうです。とくに絵を描くのが。今年転勤して校内事情で今までやっていた理科専科ではなく教務兼任の「図工専科」になりました。5年は「おりぞめ」の和紙を使って名前デザインをしました。キミ子方式の色づくりやモヤシも描きました。6年では「キミ子方式」のスケッチで「ビスケット」を描きました。一口かじってから描くので子どもたちはハイテンションで取り組んだそうです。描き終わったあとは「午後の紅茶」を飲みながらビスケットを食べて作品の鑑賞会をしました。『たのしい授業プラン 図工・美術』のおかげで授業ができました。

★守屋明佳(京都・授業科学)
 資料「板倉先生が始められた「主体回復運動」の今後の進め方についてのご相談」には次の3つの問題提起が書かれています。
1. 学び手の「問い掛け」を重視しない教科書はおかしい。
2. 学び手が「論じる」ことを期待しない教師はおかしい。
3. 「論じる」ことができるようにならなければ,子どもたちは主体的な人生を歩めない。

★石本裕樹(守口市小学校教頭)
 「ラグビー日本代表ユニホームの秘密」という資料にはジャージの模様には秘密があるということが書かれていました。10月12日(土)に石本教頭先生の授業「流れ星」が台風のため残念ながら中止になりました。
「職員室登校」している児童の対応の仕方についてサークルの人たちで議論しました。子どもの幸せを優先するためにはその子にどう向き合ったらいいのか,考えさせられる問題です。

★永岡 修(四條畷学園小学校3年)
 10月26日(土)の学園の「秋祭り」の準備におわれています。仮説の授業書は〈溶解〉をしています。討論が活発で1時間に1問くらいしか進まないそうです。これもうれしいですね。

★古川真司(岸和田市小学校特別支援・堺仮説会館館長)
破壊的な「問題行動」に対しては先手を打って対応しています。その先手のポイントはなにか?来年の中・中村さんの会でのミニ講演で話をしてもらえたらうれしいです。

★水口民夫(ルネサンス大阪高校理科非常勤講師) 
 授業プラン〈気象学入門〉を発表しました。まだ素案なので内容的には満足いくものではありませんが,岩波科学映画の気象関連の映像はよくできていると思います。台風や洪水の多い日本では,気象にかんする基礎的な知識をもつことは大切なことだと思います。

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★例会ニュース「はみだしたの」(水口民夫)
ぼくの頭の中にはいまいろいろな問題意識がある。思いつくままに書いてみると。

1. 仮説実験授業研究会の会代表はどうなるのか?どうやって決めるのか?

2. 電気学入門の勉強で「アース」のことをもっと知りたい。これは笠井さんが資料を書いてくれたので,こんどのサークルで理解できたらいいなあ。

4. 気象学入門に入れたらよい問題はなにか?子どもも大人も興味を持つようなことはなにか?

5. 11月2日に大阪市立自然史博物館に行って学芸員さんにアリの話を聞くことになっているがどんなことを質問すればいいのか?

6. ルネサンス大阪高校の通学コースではこれからどんな授業書ができるか?

7. 「ストームグラス」は天気予報のために作られたものだが,何が原因で中のものが変化するのか?

8. 10月からほぼ3週間一日一食の生活をしているがどこまで体重は落ちるのか?

9. 息子夫婦の新居はどこにできるのか?

10. 青森県で行われた高校時代の剣道部の同窓会旅行の写真をムービーメーカーで作ってもらうことになっているが,BGMは何がよいか?

8と9と10はまったく個人的なものだが,以上の10点が入れ替わり頭の中を駆け巡っている。
このなかには悩みがひとつもないのが今の生活。現役のころは頭の中の半分が困りごと(悩みごと)だったと思う。やはり,人生は60歳からが楽しいと思う。



9月例会

2019-09-25 15:01:00 | ノンジャンル
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●定例会=2019年9月22日(土) 午後2時~6時
●会 場=四條畷学園小学校科学準備室
●参加者(17名) 
渡辺慶二(豊年福祉会相談役)
西村寿雄(科学読み物・地学研究)
   音田輝元(大阪府高齢者大学校理事・大阪科学の授業をたのしむ会代表)
外山禎彦(河内長野市・科学教育研究家)
中井哲郎(ルネサンス大阪高校理科非常勤講師)
岡田和成(大阪市小学校・6年)
   岡部智子(高槻市小学校3年)二次会より参加
 森下貴夫(大阪市小学校3年)
  宮本なつ江(京都・英語教育研究)
石本裕樹(守口市小学校教頭)
雁金 隆(四條畷学園小学校科学専科)
 雁金美佐枝(自称「家政婦」)
 木村直子(大東市小学校6年)
 北村 修(枚方市小学校2年)
   笠井 亮(大阪電気通信大学・ルネサンス大阪高校非常勤講師)
古川真司(岸和田市小学校特別支援・堺仮説会館館長)
水口民夫(ルネサンス大阪高校理科非常勤講師)


★渡辺慶二(豊年福祉会相談役)
毎日午前中は,相談役として施設に通われています。お年寄りとのふれあいが一番の楽しみです。例会への参加が活力源になっています。

★西村寿雄(科学読み物・地学研究)
 例会の午前は,京都の「街角かがくの会」に参加されました。山本海行さんの授業書案〈宇宙の歴史〉がテーマでした。 講師は村西さん。プラン研究会では,「オーロラ」のプランを発表していただきました。以前,カナダまで行かれてオーロラを写真に収められたそうです。ぼくは,オーロラはテレビでは見たことがありますが,本物は見たことがありません。太陽風の中にある荷電粒子が地球の空気の中の窒素分子や酸素分子と衝突して光を発することでオーロラができるということです。

★音田輝元(大阪府高齢者大学校理事・大阪科学の授業をたのしむ会代表)
「教室日記<こころの天気図>」には音田さんの「過激」(スケジュール)「刺激」(実験・ものづくり)「感激」(子どもの笑顔)のようすが満載。≪生物と種≫の関連資料として作られた<知って驚き!「F1種」〉は興味をそそられます。種の多様性の消滅の危機についてくわしく書かれています。

★外山禎彦(河内長野市・科学教育研究家)
 「自動点灯CdS回路」について説明してもらいました。電気の素人にはかなりむずかしい説明でした。電気と仲良くなるにはどのような説明がいいのか?これからの研究テーマだと思います。

★中井哲郎(ルネサンス大阪高校理科非常勤講師)
 「生物とは,無生物とは?」は知的障害のある人に≪背骨のある動物たち≫を実施しての報告でした。授業書の最初に「生物と無生物」の分類の問題が出てきますが,「太陽」「ロボット」は動くから「生物」に入れるという意見がほとんどだったということです。「知的障害のある人たちには,経験のないものについては考える手段がないのではないか」「今回,≪背骨のある動物たち」を実施してみて,まさに,自分たちの日常的・常識的な概念の不正確さに気づいてくれたのではないかと思います」と中井さんは書かれています。この授業書を体験した生徒さんは「〈動物と生き物〉の「生きている」,「生きていない」をまなんだことが勉強になってとてもよかったです。おもしろかったです。万華鏡の実験を次回やってみたいです。評価=たのしかった。I君」という感想にあるように特別支援教育においても,経験を増やすだけでなく,「考えるに値することを考えてみる」ということも大切なことではないかと中井さんは考えています。

★岡田和成(大阪市小学校・6年)
 堺仮説会館の夏合宿にも参加しました。そのときの資料「久しぶりに授業書をしました」を持ってきてくれました。久しぶりにやった授業書とは≪水の表面≫です。子どもたちの感想文を読むと,この授業書のすばらしさがよくわかります。ぼくの大好きな授業書です。忙しい毎日ですが「一日一楽」で教師生活を楽しんでいます。

★森下貴夫(大阪市小学校3年)
「大阪・たのしい授業フェスティバル」の実行委員をしています。
先日,今年2月から会員になったファシリテーション協会の関西支部定例会に参加しました。上井靖さんがファシリテーターの「学校が変われば社会が変わる?社会が変われば学校が変わる?」~ファシリテーションで学校、社会を変える一歩を踏み出そう~」というテーマです。
キーワードは「自主性と主体性」「同調と協調」「ルールは誰が?どのように?決まるのか」といったことです。やはり参加してよかったです。ワークで一緒になった方とも刺激ある対話ができました。明日からできることはまずは「主体性で選択した行動をとること。主体性とリスクはセット。自分の選んだ基準で生きること」ということだと思いました。

★宮本なつ江(京都・英語教育研究)
 「意図的不完全英語教育」を実践するなかで「つづり読み」(フォニックスの1文字1音の部分)でスペルを読むようになり,おかげでスペルを覚えられるようになりました。これにより英文を読もうという意欲が出てきました。公立の小学校英語でも「フォニックス」の最初の1文字1音の「つづり読み」を教えたいと思っています。

★木村直子(大東市小学校6年)
6年の担任として修学旅行の準備など毎日忙しいです。11月30日と12月1日に大阪狭山市立第七小学校の「たのしい授業フェイティバル」で「海の中の小さな生き物」の講座を担当します。チリモンの標本を百均の樹脂で固めてアクセサリーにしました。当日の講座でも参加者に作ってもらいます。

★雁金美佐枝(元・四條畷学園小学校 現・自称「家政婦」)
毎日「自由人」として生活しています。井上直之さんがマスターの「パライソ」では2か月に1度「パライソの会」というおしゃべり会をしていますが,毎回,手作りの料理を持ってきてくれます。

★北村 修(枚方市小学校2年)
 夏休みは教員免許更新の講習会に参加しました。「選択科目」として社会の地理学習を選んだのですが,炎天下,大阪市内でのフィールドワークはつらかったそうです。
★笠井 亮(大阪電気通信大学・ルネサンス大阪高校 非常勤講師)
夏の全国大会で湯沢さんから買った「ミニ・テスラコイル」の実験を見せてもらいました。電場をイメージできる魅力的な実験道具だと思います。

★雁金 隆(四條畷学園小学校科学専科)
学園の6年生用の「入試に向けて」という算数の問題を紹介してもらいました。解き方はていねいな説明でよくわかりました。個人的には来年度から新たな取り組みに挑戦するそうです。

★岡部智子(高槻市小学校3年)
 教員免許更新の講習のために例会には参加できませんでしたが,  二次会には参加しました。講習会には33歳・43歳・53歳・63歳の四世代が集まっていますが,63歳世代は岡部さん一人だったようです。63歳には見えない若々しさです。

★石本裕樹(守口市小学校教頭)
 管理職として多忙な毎日を送っています。例会の日も前任校での「防災」の行事に参加していて,それが終わってからの参加でした。「早く校長になって「仮説実験授業とまで言いませんが<たのしい授業>をする先生を大事に育てて欲しい!」と思います」という音田さんからの熱いメッセージが例会後メールで届けられました。ほんとうにそう思います。

★古川真司(岸和田市小学校特別支援・堺仮説会館館長)
支援学級の担任として一人ひとりの具体的な対応を考えるために「作戦」をねっています。「愛着障害」の子どもが多く,そういう子どもにどう接していけばいいのか,日々研究しています。来年2月の「中・中村文さんの会」では,ミニ講演をお願いしています。8月21日に行われた仮説会館での合宿は議論も活発におこなわれ大成功でした。

★水口民夫(ルネサンス大阪高校理科非常勤講師) 
 ≪2つの回路の結合≫の実験をしました。これは1976年の『仮説実験授業研究』第7集に掲載されたものです。板倉さん・小野田さんが中心になって作られた授業書です。また「アース」のしくみについても考えました。
組織について考える
水口民夫

下記の板倉先生のコメントは,「1989岩手繋大会記念板倉講演集」(岩手仮説の会)に掲載されたものです。
(ここから引用)
あのー,余りにも失礼な質問なんですが,板倉先生亡きあとっていうのはどうなるんでしょうね。(爆笑)
(板倉)亡き後は亡き後だよ。(笑い) 状況が変わるのだから,人それぞれの解決方法があるんです。その解決の仕方によって研究会の組織ができればいいんです。僕はそんなに強引なつもりではないんだけど,相対的に強引だから(笑い) 僕がいなくなれば,また相対的に強引な人が出てくればいいんですよ。俺がいなくなったらどうなるなんて考えるとだめなんです。生類憐れみの令でも綱吉なんかは,私が死んでもこの令だけは続けろと遺言したりするけど,賢明な綱吉の死後の連中はちゃんとやめるわけですよ。
仮説の連中は「板倉教だ」なんていいかげんなことをいう人がいますが,全然僕のいうことを聞かないんですから,『たのしい授業』 を始めるときだって賛成した人はほとんどいなかったんですから。
組織と言うのはそこにいる人たちによっていろいろな形があるのです。サークルがそうでしょう。いろいろな人がいていろいろなサークルがあるけれども,どこかのサークルがよくてどこかのサークルが悪いということはないでしょう。人間に合わせて組織すればいいんですよ。
(ここまで引用)

仮説実験授業研究会は,板倉さんと犬塚さんの死去により,組織がおおきく変質するという予想もあると思うが,去年と今年の全国大会に参加してもそれほど変わってないなあ,と思う。それは「大黒柱」の1本とぼくが勝手に思っている竹内三郎さんが健在だからだと思う。いま竹内さんは「代表代行」という立場だが,将来的にこの立場から離れられたとしても仮説実験授業研究会の組織はほとんど変わらないとぼくは予想する。その最大の理由は,自立した会員が多いからだと思う。自立とは自分の頭で考え行動しているということだ。いままでも板倉さんや犬塚さんに忖度して行動していた会員はほぼ0だと思う。もちろん板倉さんや犬塚さんの言葉をきっかけに行動を起こした人は多いと思うが,そういう人は基本的に自分がたのしいからやってきたわけだから自分の判断がもとになっている。学校や会社組織ならそうもいかない。心ならずも立場上やらざるを得なかったことがほとんどだ。だから,これからも仮説実験授業研究会や仮説サークルは,自分のやりたいことを自主的にやっていくという組織のありかたはかわらないだろう。 (おわり)

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