今日の内容は、長くて、固いッス
3年半ほど前 ( 2006年11月 ) 、な は、数日間、2回目の左目失明状態になりました
網膜剥離でした
幸い、手術で失明を免れました
40代前半までに、片目、数日~1ヶ月間程とはいえ、2回の失明状態を経験した人は少ないと思います
1回目は小学5年生
外傷性の白内障でした
11才での失明体験から 『 見ること 』 『 見えること 』 に、すごく興味を持った な は、紆余曲折はあったけれど、人工の目 ( イメージセンサ ( 撮像管, CMOSセンサ, CCD ) ) の研究者として、今、生計を立てています
42才で、イメージセンサの研究者として体験した、2回目の 『 失明状態 』 に感じたのは、人が 『 見る 』 ものを 『 見える 』 ものに変える不思議、『 脳が行う画像処理 』 の不思議でした
手術後、趣味レベルだけれど、継続的に、 『 視覚 』 についての再勉強と、『 脳 』 についての勉強 ( 読書 ) を続けています
『 脳 』 について書かれている本はたくさんあります
当初は知らないことだらけだったので、『 定性的な理解 』 ができれば良くて、どの本も為になりました
『 定性的な理解 』 が進んでくると 『 定量的に理解 』 をしたくなります
『 定性的な理解 』 だけだと 『 空想科学 』 になりかねません
『 空想科学 』 『 とんでも科学 』 に陥らないためには、『 定量的な理解 』 が不可欠です
これは、科学者の端くれとして、とても大事な視点です
『 定量的な理解 』 を求めるようになると、なかなか腑に落ちる本に出会えませんでした
1年程前かな ? やっと出会えました
池谷裕二氏は、な より6つ年下の脳科学者です
この2冊は、ともに、高校生への講義 ( 講演 ) を本にしたものです
例えば
『 ・・・視神経は100万本しかないわけだ
・・・100万画素のデジタルカメラ程度の解像度しかない。
この程度の画素数では、直線だってギザギザの線にしか
見えないはずなんだ・・・』
とか、
『 ・・・視覚の話に限れば、3%しかボトムアップがないから、
残り、97%が埋め込み処理だ・・・』
とか、
ある程度の 『 定性的な理解 』 をした後に、数値のしっかり入った定量的な記述を読むと、改めて 『 脳 』 の処理の凄さを感じます
イメージセンサの研究者としては、コンピュータの計算処理の仕方が、『 脳 』 のそれとは違うように、少なくとも、1000万画素超のイメージセンサで作る現在のデジカメの画像入出力とか画像処理の仕方は、『 目 』 や 『 脳 』 に近づける方向とは違うアプローチだし、違う良さを作って行く方が良いなと改めて理解・実感しました
↑ これは、良い悪いの話しじゃなくて、違うんだと、改めて明確に理解・実感することが、な にとっては、とても大事なことです
さ、勉強 続けましょっと