カメ子が覗いた日常

超自己満足日記です。あしからず・・・ 

繕い裁つ人

2015-04-15 13:55:40 | 日記
ずっと見たかった「繕い裁つ人」
見てきました。

泣く映画では決してないのですが
号泣しました。

邦画っていいなと再確認しました。

そして今更ながら、
洋裁士だった母の服の素晴らしさを
ひしひしと感じました。

思い起こせば、母の作った服から
糸がほつれた事も、
ボタンが取れた事も
一度もありませんでした。

一針一針処理していく丁寧な仕事所以でしょう。

流行遅れにはなっても、
母の服がダメになって着れなくなった事は
一度もありませんでした。

改めて、母の仕事ぶりの凄さを実感しました。


映画の中で一番良かったのは、
主人公、市江の所作。

ものすごぉ~くゆっくりなんです。

糸を切る、ボタンをあわせる、
そんな何気ないしぐさに
思いっきり時間を使う。
ゆっくり丁寧な言葉使い。

普段私は、どれだけ無駄な時間を省くか?
その事を考え生活しているので、
(ああ、これが私の望む生活なんだな)
と衝撃を受けました。

でも、やろうと思えばできるだと思います。

仕事では無理だとしても、
家にいる時間、

ゆっくりお茶を淹れる。
ゆっくり噛む。
ゆっくり字を書く。
ゆっくり呼吸する。

禅の修業のように
日々、ゆっくり生きる事は
出来ない事ではないのです。

多分、歳をとり、人生の半分まできてしまったので、
今日できる事をすべてやろうと
欲張って生きているんだと思います。

それに今は情報化の時代で
たくさん仕入れた情報のせいで
逆にやりたい事がわからなくなっている。

少ない情報と
欲張らない生活、
だけど大切なものは誠実に守り続ける。

そんな市江の生き方は
本当に本当にカッコ良かったです。

市江のように本当に打ち込めるものが
今はないけれど、
一動作、一動作を
ゆっくり丁寧に生きていけたら
カッコイイなと思います。
この記事についてブログを書く
« 苦手な上司との付き合い方 | トップ | SAYURI »