誠実について考える

自分は誠実に生きたいと
ずっと思ってきた。

恐らく、すこぶる誠実の方だと思う。

でも、よく考えてみると
それもちょっと違うようにも思う。

多分、社会の常識に従い、
マナーと親切を重んじていれば、
誰からも咎められる事なく
無駄な体力を使わないですむ。

ひっそりと誰かの後ろに隠れ、
誠実を装いながら
好きに暮らしていけたらいいなと
考えているのではないか。

若い時は納得がいかない事は
とことん考え、
時には反発したり・・・。

でも今は違う。

日々快適に生きる事を
考えるようになった。

できるだけ笑顔で親切に
誠実に生きていれば
お互い気持ちよく生きられる。

嫌悪することは案外体力を使うのだ。

先日、喫茶店で慣れない店員に
友人たちが暴言を浴びせていた。

友人達の体力はさることながら、
私は喫茶店にいる間は
多少の不手際があろうと
気持ちよく過ごしたいと考える。

だからひっそりと多少の不手際は
やり過ごす。

誠実とはかけ離れてしまったが、
要するに気力と体力が低下し、
無駄なエネルギーを発散しない為に
誠実でいるような気がする。

世間で言う、信念を持ってとか、
誰かの為にとか、
禅の心でとか
そういう高尚なものでは決してない。

これぞまさしくエセ誠実者なのだろう。