公園に展示されている蒸気機関車
この機関車は旭市の中央公園に展示されているC58型蒸気機関車です。
千葉県内の国鉄沿線も煙を吐いて走る機関車を見ることが出来なくなった
昭和40年代、戦前から戦後まで、鉄路で活躍した蒸気機関車の雄姿を末永く
残そうと展示されたものです。
この機関車は、C58 217号、国鉄において蒸気機関車の全盛時代、
昭和15年4月製造されたもので、スマートな中型機関車です。
427輌製造されたこの型の機関車のうち217番目に製造されたものです。
C58 217号は、千葉県内の、総武本線、成田線、房総東線、房総西線で
30年余り活躍し、時代の流れと共に引退したものを、
国鉄から99ヵ年間無償貸与という形で旭市に貸与され、
中央公園に展示されております。
この機関車は
総重量 100トン (水6トン、石炭17トン満載で)
能力 880馬力 最高時速 85km
走行距離 1,651,965.5km(月まで2往復)
昭和46年6月、当時市町村で国鉄より機関車の貸与を受けたのは、
北海道旭川市だけ、
旭川市では、駅まで届いた機関車を、公園に移すのに大変だったと聞いている。
機関車を3つに分解してトレーラーで運び、公園で又組み立てたとか、道路の
広い旭川市だからこそトレーラーが使えたが、旭市では道路が狭くトレーラー
が曲がれない。
困り果てているとき銚子保線区長さんより素晴らしい計画が出され実行された。
其れは総武本線を夜間公園の北側で切り、ここから公園まで引込み線を引き駅に
届いている機関車を乗り入れるということ。
工事は突貫工事で行われ、夜間の列車の運行しない短時間を狙い、見事公園に
100トン近い機関車は引き込まれた。直ちに本線は復旧され、引込み線は
撤収された。さすがは国鉄!と、今でも思い出す。
又この展示事業については、国鉄総裁への申請から始まり、何から何まで
千葉管理局の総務課長、総武運輸長、総武運輸次長、銚子保線区長の幹部の
皆さんには、大変お世話になりました。
6月24日の除幕式には、万歳三唱と共に展示の機関車の汽笛が町に響き渡るなど、
細かいことまで配慮されました事、今35年前を回顧してこの記事を投稿するに
あたり厚くお礼を申し上げます。
この記事を作成するため20年振りに機関車を撮影しながら見て回りました。
展示当初は、国鉄OBの皆さんがボランテア活動として、毎年油で磨き上げ、
何時もピカピカでしたが、今は、時代も変わればそのようなことは無いのか
錆が出ておりました。
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