ヤングライオン通信

ocnブログから引っ越してきました。

バケモノの子

2015-07-13 21:57:36 | 映画
日曜に仕事があったので月曜に公休を振替。

話題作をどんどん片付けていく。



月曜日はメンズデーらしく、朝イチから中高年の男性ばかり。

当然、アニメ作品の入場者は少な目。






この世には人間界と並行するバケモノの世界【渋天街】が存在する。

熊徹(役所広司)は、その世界で「宗師」(津川雅彦)と呼ばれる統治者の跡目争いに参加することになった。

しかし、熊徹は腕っぷしこそ誰にも負けないが、何しろ人望がない。


周りに一目置かれる存在になるためにも、弟子をとることを課せられた熊徹は偶然渋谷の街で出会った蓮(宮崎あおい→染谷将太)を弟子に誘う。

母親を事故で亡くし自暴自棄になっていた蓮は、熊徹の後を追って迷い込んだ【渋天街】であらためて「九太」と名付けられ、修行の日々を始める。


8年後、成長して17歳になった久太は、偶然戻った人間界で女子高生の楓(広瀬すず)と出会う。

彼女との関わりの中で、久太は人間界での自分の生活を手に入れたいと思うようになる。






劇場用アニメ監督としては、宮崎駿が引退した今、間違いなく人気トップに君臨する細田守。

今回の作品もその期待を裏切らない作品に仕上がっている。


人間だれもが持つ心の闇とどう向き合っていくか。

物語は有名な文学作品になぞらえて後半の人間界・渋天街を巻き込む大事件へ展開していく。

キャラクターや後半の騒動を含め、「サマーウォーズ」とリンクする部分も多い。


前作に比べ、舞台が渋谷ということで自然などの細やかな描写は陰をひそめたが、その替わり様々な映像表現で楽しませてくれる。


ただ、物語の軸となる久太と熊徹の関係に関しては、観終わった後に不満が残ってしまった。

特に2人が出会ってから修行生活を始めるあたりの流れ。
孤独な者同士が心を通わせていくシーンがもう少し丁寧に表現されていれば、もっとクライマックスは盛り上がったと思う。
百秋坊(リリー・フランキー)と多々良(大泉洋)が間に入り過ぎたのは逆効果だったのではないか。


文学作品にちなんだ流れになる筋書も私はすごく好きなのだが、その伏線になっている部分の「取って付けた感」は否めない。


熊徹とライバル猪王山(山路和弘)との決戦も、格闘シーンとしては単調。キン肉マンかよと思った。


個人的に好きな映画かと言われると悩んでしまうが、そのあたりをマイナスしても及第点。

後半失速する作品が多い中、しっかり後半で盛り上げてくれるので帰りは満足できる。




ただ、今回私は劇場でエンディングが流れる間大声でしゃべり続けていた中年女性二人組に対して、我慢できず終了後に怒鳴りつけて劇場を出たので、私の気分は最悪であったのだが。


オススメ度:79点























最新の画像もっと見る

コメントを投稿