事務局長通信

「地域包括ケアシステム強化推進法案」に関する付帯決議。

5月25日、参議院厚生労働委員会で採決された「地域包括ケアシステム強化推進法案」に関する付帯決議。

委員会採決結果
法案
賛成:自民・公明・維新・無所属クラブ
反対:民進・共産・希望(自由・社民)

付帯決議(提案:自民・公明・維新・民進)
賛成:自民・公明・維新・民進・無所属クラブ
反対:共産・希望(自由・社民)

地域包括ケアシステムの強化のための介護保険法等の一部を改正する法律案に対する付帯決議

政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずるべきである。
1、利用者負担の更なる増加に対する国民の不安を払拭するため、政令で定める利用者負担割合が3割となる所得の額については、医療保険の現役並み所得者と同等の水準とすること。
2、利用者負担割合が2割となる所得の額を定める政令の改正を行おうとする場合には、所得に対して過大な負担とならないよう十分に配慮するととともに、あらかじめ、当該改正におる影響に関する予測及び評価を行うこと。
3、利用者負担の3割への引上げが施行されるまでの間に、平成27年に施行された利用者負担割合の2割への引上げに関する影響について、施行前後における介護サービスの利用の変化や、介護施設からの退所者数の状況、家計への負担、高齢者の地域における生活等に関する実態調査を十分に行った上で、その分析評価を行い、必要な措置を講ずること。また、利用者負担割合の3割への引上げの施行の状況について適切に把握し、分析及び評価を行い、必要な措置を講ずること。
4、軽度要介護者・要支援者に対する介護給付・予防給付等が地域で自立した生活を営み、生活の質を維持向上させること及び介護離職を防止する等家族の負担軽減に重要であることに鑑み、介護予防訪問介護及び介護予防通所介護の総合事業への移行後の状況を把握し、検証を行うこと。また、介護保険の被保険者に対するサービスについては、介護又は支援の必要の程度の高低のみならず、それぞれの被保険者の心身の状況等に応じて、適切かつ必要なサービスが確保されるよう必要な措置を講ずること。
5、共生型サービスの実施に当たっては、従来、障害者受けていたサービスの量・質の確保に留意し、当事者及び関係団体の意見を十分に踏まえ、その具体的な水準を検討、決定すること。
6、介護職員の処遇が著しく低いことに鑑み、優れた人材を介護の現場に確保し、要介護者等に対するサービスの水準を向上させるため、平成29年度から実施している介護職員の処遇改善の効果の把握を行うとともに、雇用管理及び勤務環境の改善を強力に進め、必要な措置を講ずること。

右決議する

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