第13独立部隊

トイのレヴュー及び、アニメ、特撮に関する雑記、感想等

語らないという技法

2007-06-22 03:54:46 | Weblog
自分の中のAIR熱まだ続いていまして、今度は角川版のコミカライズ買ってきた。
これがいい意味でトラウマ。
AIRの肝というと、やっぱりラストのゴールな訳ですが、漫画版だと一切なし。
じゃあ、観鈴ちんはいつまでも晴子かーさんと幸福に暮らしましたというオチ
かというとそうじゃなくて、ゴールする日の朝の風景で幕。
これはきつい。
オチを知ってる読者だけがこの後すぐ観鈴ちんが死んじゃうことを知っているという
構成なのね。
余計に泣けるわ。
同じような技法使った邦画に「TOMORROW 明日」がありまして、これもボロ泣きしたな。
これは昭和20年8月8日からその翌朝までの浦上の市井の人たちのささいな日常を
描いた話です。
当然観てる方は、この人達の運命は8月9日には終ることを知ってる訳で、
登場人物が幸せを感じれば感じるほど鬱になるという寸法です。
しかも映画、具体的にどう亡くなったとか一切語らずに終っちゃうんだ。
悲劇に関しては語らないことで語るよりも泣くことはあるんだな。

AIR (2)

角川書店

このアイテムの詳細を見る