「だまされたナ、新聞の映画評………俳優亀岡拓次」
映画のインサイドというかメーキングというか、一つの表現手法があります。
邦画の傑作が「蒲田行進曲」。深作欣二監督、1982年作。大部屋俳優役の平田満が二枚目役の風間杜夫を完全に喰ってしまっていました。
この流れの作品だと激賞した新聞評に、ひさしぶりの邦画鑑賞に出かけ………なんだこれは?...
原作があるようだが、脚本が駄目、監督がヘタ、編集も無能、と、まるでストーリーのない映像の断片ばかり。
素晴らしいのは、全力で役どころに食いつき演技する俳優の姿だけでした。まさかこんな仕上がりとは知らずに……
よくぞこんな映画をつくり公開したものだ、と。それを持ち上げて新聞評にした厚顔無恥にも驚き落胆しました。