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ワイダ監督作「ワレサ」とローマ教皇ヨハネ・パウロ二世の、なぜ?

2014-05-05 09:29:53 | インポート
ヨーロッパの歴史で、常に発火点といわれたポーランドについては、激しい民主化闘争(1980 年代末)を主導した自主管理労組「連帯」と、代表ワレサが掲げた非暴力改革を記憶する程度の知識でした。
不明を拓いてくれたのが松本佐保著「バチカン近現代史」。しかも驚いたことに、民主化に点火し、テロに襲われながらも支援の先頭に立ったのがバチカンの教皇で初のポーランド出身ヨハネ・パウロ二世。79年のポーランド初訪問時、空港の滑走路でひざまずき大地に口づけしたシーンは世界に報道され、感銘を与えました。
いっぽう映画「ワレサ」が封切られ、闘う監督アンジェ・ワイダが、民主化動乱のポーランドと連帯ワレサをいかに描くか、大きな期待でした。ニュース映像と再現映像のジョイントは見事だし、大半を占めるストライキシーン、体制側の暴力シーン、ソ連の介入のショットなど迫力はさすが。
ところが、歴史的に重要なバチカンとのかかわりの解説も映像もない。わずかに数秒、教皇の訪問映像が挿入されているだけでした。
ヨハネ・パウロ二世と、アンジェ・ワイダ監督の間に何があるのか、あったのか?これはぜひ、松本佐保教授に「バチカン近現代史インサイド」として上梓いただきたいですね。佐保さんは当fbグループの一人Saho Matsumotoさんで、5月25日関西で初の公開講座があります。詳細は彼女のラインをご覧ください。
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端午の節句

2014-05-02 12:23:19 | インポート
『やあやあ遠からん者は音に聴け!……武者殿、当家ご到着後、すでに50有余年なり』

男子初孫の初節句に、奥方の父上が持ち込みいそいそ飾り付けた武者飾りを、今年も出しました。
だから祝われた孫殿はすでに50数歳のおっさんとなり、祖父はみまかり、彼は早くに父親の背中を乗り越えた仕事人となりました。
いっぽう武者殿は、歳月の流れに動ぜず毅然と輝きを失いません。人びとに歴史あるがごとく、細工物も歴史の重みに味わいを深くします。
「……近くば寄って目にも見よ!」
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神戸港ポートターミナル

2014-05-02 12:11:22 | インポート

『どこの客船?……いまどき目立つ船腹』

ボートターミナルに久しぶりの客船。船名はえらく気張ってるがなんとなく鉄の箱イメージで、船尾の国旗も見覚えない色柄です。船腹の救命ボートがやたら目立つのは韓国の事故の印象でしょうか。人影が全く見えないのは乗船待ちか、乗客全員が神戸観光に上陸中なのか……人気のない客船はなんとなくうら寂しい眺めです。
韓国の沈没騒ぎでニュースが消し飛んだが、マレーシア航空不明事件は、どうなったのだろうか?日本の支援航空隊も引き上げたようだが。
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旨い喰い物考

2014-04-25 11:05:27 | インポート
『旨い外食の評価の前提は、まず、平均所得者が払えること……図星だろうぜ!』

パリのポンピドーセンターが完成したころの冬(1977年)。ピエ・ド・コション(直訳=豚の鼻)という有名なカフェを、恐る恐る覗きました。
なんと言うこともない小汚い(僕の眼からは)カフェのカウンター。有名だという「オニオングラタン」をシル・ヴ・プレしました。
でかいツボの口に焼きたてパンの蓋。スプーンでつついてスープの中に落とし込み、ふうふうしながらいただく。ま、味は大味だが、ドカッと入ったチーズが凄い量。腹いっぱいになりました。
落ち着いた気分で店内を見ると、ちびたジタン(タバコ)を唇にひっかけたJ・ギャバンにソックリのブルーカラーと、オペラ帰りのマダム・エ・ムッシュー、マドモアゼルが半々。全員がオニオングラタンと白ワインをかかえて嬉しげでした。これこそ「旨い喰い物」の極め付けだなと感動した記憶があります。星付きの鮨が数万円、僕の「旨い」に入りませんね。

ホテル川久に

2014-04-20 12:26:05 | インポート

Photo

『蔑視、栄光、敗北、そして歴史……頌歌か挽歌か、ホテル川久』

1990年、異形の姿を現した「建築」に、業界を問わず玄人も素人も仰天しました。後年、与えられた肩書きが「バブルの代表ホテル」。
開業数年で事業破綻。投下資金の1割以下で、売却されたとの噂。
ところが、1993年度の村野藤吾賞に輝きました。「年間で、最も感銘を与えた建築の設計者を称揚」村野賞の趣旨です……
北の城崎、中の有馬、南の白浜。関西3名湯の白浜温泉で、23年間の風雪に耐えて、「建築」は遺りました。
このあたりで、「建築」の呪縛から降ります。*外観写真は岩崎建築研究室のものを使用させていただきました。