人間賛歌・もっちゃん4649

激動の35年は (追憶の日々)


中2のKちゃんは、私のことを「モンタヒヨコ先生」と呼んでいました

時々 ヒヨコとふざけて言って 逃げ回ったりします


九州のおばあちゃんの家のお土産に「ひよこ饅頭」が多いからかもしれません


モリタ先生という言い方が Kちゃんにはモンタと聞こえるのでしょう


でも 発音がちょっとヘンでも 後の友達はKちゃんの言ってることを

正しく聞き取ってくれます


いっしょに生活しているって スゴイことだと思います


人は皆 顔かたちが違うように 人それぞれ豊かな個性があります


Kちゃんは平衡感覚にすぐれ 身軽なので自転車にも乗れるし

一人で中学一年の二学期から 自転車通学が出来るようになりました


一学期の間はお母さんが付き添って 安全指導を行い

もう大丈夫ということで 単独登校できるようになり 現在に至っています


雨や風の強い日は お母さんの連絡ノートにはその事ばかり!!


小さな小柄なKちゃんは 大きな愛に包まれて

「登下校を安全に」という目標で 地域の中学校に来ています


卒業後も 大人になっても地域で生きていくKちゃんには

「一人でも多くの友がいてほしい」という お家の人の願いなのです


今現在 高等養護学校を卒業して 作業所に通っています


19歳になって背丈も伸びて 大人びてきていますが

笑顔はそのまま人懐っこさを漂わせています


退職する時に中2でしたから 後ろ髪を引かれる思いの別れだったのですが

今度 奈良に帰ったらいつでも会いたい時に会えます


10年間で出会えた生徒数は13人


仕事場所が作業室と作業所と2箇所あるので ボランティアの曜日を変えれば

7人には会えます


奈良に帰ったときのライフワークだと楽しみにしています


後の6人は就職できて 電車通勤しているはず


友達の一人として 大事に仲間に入れてくれていますから

とっても居心地の良い陽だまりを 私はもらえているのです


同級生のTちゃんとMちゃんは キーボードを打てるようになりましたから

これからもずっとメルトモで過ごせます


上級生のMちゃんとFちゃんも 携帯電話からのメールができて

近況報告をしてくれています


Mちゃんが私のメールアドレスを打ち込み メールを送ってくれた時は

本当に感動ものでした


よくここまで成長したなあと うれしくなりました


その1年前の春から ワープロ・ノートパソコン・デスクトップパソコンの古いのを

家から学級へもってきて 自由に休み時間でも使える環境を作ってみたのです


キーボードに慣れて パソコンのゲームを 自分で電源を入れて楽しみ親しむように

なってほしいと願いました


週1時間ずつ時間割の中に パソコンの時間を組み込み 個別指導を行ってきました


家に帰って お父さんのを触らせてもらえるMちゃんは どんどん上達していきます


週1回のパソコンの時間を とても楽しみにするようになってきていました


興味のあることにちょっと手助けし 力を貸してあげると 

目をみはるほどに上達します


まだメールの世界までは進んでいなかったけど HPを開いたのを機に

先生のことをパソコンで見たいという気持ちが出てきたのか

「みどりノートにアドレスを書いてください」と言いにきました


習うより慣れろで 興味を示した生徒が9人中6人いました~


もっぱらMちゃんはゲームソフトを使って 魚釣り・トランプ・ボーリングなどを楽しみ

お絵描きをしたり色塗りをしたりするのが好きだったのだけど

とうとうMちゃんは 私のパソコンの中に 自分の存在を入力できたのです


1度つながると あとは卒業して大人になっても Mちゃんとの関係は強い糸で

結ばれることになります


Mデース
時間はかかるけど
自分でやりました

カレーよろしくね!!


カレーと言うのは 3年間同じメニューで調理実習をし 家人がいなくても

カレーなら作れると言う 自信をつける授業が毎週木曜日に 2時間あります


9人はみんなカレーが大好きです

学習したことが 即おいしいものとして目前に現れるから たまらなく楽しい時間なのです


翌日のお母さんからの連絡帳に

「先生とメル友になれたとは、なんて素敵なことでしょう!
ありがとうございます!!」

とありました


とてもうれしい瞬間でした


Mちゃんは現在電車に乗ってお仕事です


デイサービスに行って お年寄りのお気に入りになって お手伝いが出来ています


いつも優しい微笑を浮かべ 綺麗な素肌の持ち主なので

頬擦りしたくなる 花の19歳に育っています~


退職する3年ほど前からの日々は 私の35年の総括の日々で

人間って素晴らしい~と言う感動の毎日でした


こんな安らぎの毎日でいいものなのかと ふと立ち止まることもあったほどです


この子らを光にしながら 明るく輝く毎日を与えてもらっていました


男女平等の責任のある職場で 斬るか斬られるかの真剣勝負の中を

全力で走りぬけた25年


13人の宝物を 光にするのだと 周りを育てようと努めた10年


激動の35年は愛しい35年であり まじめに生きた私の証しだと喜んでいます


終わりよければすべて良し


ひとまずここで完結とさせていただきますね~


お聞き苦しい話の連続ではなかったかと自問自答の毎日でしたが

長い間 訪問くださった皆様に深く感謝しながら 追憶の日々の幕を下ろします


ありがとうございました




椿・雅です








PS

『現在、コメントを受け取らない設定にしています。』


楽しいお喋りサロンとして、既存の(画像)掲示板を活用したいと思っています。

入口はブックマークにあります。

皆様のお越しを楽しみにお待ちしています(*^_^*)






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