毛津有人の世界

毛津有人です。日々雑感、詩、小説、絵画など始めたいと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。

小磯良平作品模写

2025-01-29 16:16:20 | 一日一絵 (自選絵画100選)

油彩 54x38cm 2016

よくよく考えれば僕は30年前に日本脱出をしてから絵画を始めたので、外国の画家のものはもう千点近く模写をして修練を積んだのだけど、日本の作家のものは全く不勉強だったことにはたと気が付いた。あと1,2の日本人画家のものを模写したかもしれないが、本当に不勉強だったので、これから集中的に勉強したいと思っている。しかし、もう老齢で残り時間が少なくなっているから今までのようにたっぷりと時間をかけてはいられない。それでそれぞれの画家の代表作を3時間あて勉強しようと決心した。もちろん3時間では不十分なこと重々承知の上であるが、何事も、better than nothingと思っているから多めに見ていただきたい。

というわけで安井曾太郎と岸田劉生に挑戦した。まだそれぞれ1時間しか消費していないのだけど今日は途中でリンシードオイルが切れてしまってバスと電車を乗り継いで買いに走り、大枚4千円の大出費におどろき、帰りにカレーの材料を買い求め、帰宅すればカレーシチュウと味噌汁の仕込み、アパートの管理費をフロアー長の部屋まで届けに行き、遅い昼食を頂戴しということで非常に忙しくすごした。一日に2枚の新作を描き始めるなんて後期高齢者にとっては重労働である。今日は早く床に就きたい。皆様におかれましてはごきげんよう。

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メドゥーサの首

2025-01-26 08:24:29 | 一日一絵 (自選絵画100選)

 portrait of Medousa

oil 54x38cm 2015

いま老人施設に入ってますます元気な我が96歳になる母があるとき若い自分にこういったことがある。「この世で本当に怖いのは女やで」と。しかし女性との関係で散々な目を体験してからもやはり自分は女性の存在には感謝している。この世に女性がいなければ自分が生まれてくることもなかったし、生まれる理由もなかった、生まれてみても生きる意味を少しも見出せなかったと確信している。さほどに自分にとって女性の存在は大きい。だから一度や二度の失敗でもう異性への関心をなくしてしまっている人間を見ると哀れを感じてならない。反対に社会的身分もわきまえず現職の警官が盗撮に励んだり検察庁の職員が痴漢行為に走ったり権力をかさに着てセクハラを続けていたタレントの話などを聞くと無暗と腹が立ってならない。これらは本能のなせる業ではなく、全く変態のなせる業でしかないからだ。どうしてこんなにも美しい自分とは対照の生き物を素直に愛し崇拝できないのかが自分には今でも合点がいかない。自分は恋愛至上主義で一生をやってきた。巡り合った女性の数はものすごいものだ。今も毎日高峰秀子、佐藤愛子ご両人のご本で幸せを頂戴している。一日一時間の美人画製作もいとおしくある。イギリスにいて毎日Facebookで冗談を言い合っている絵仲間も年金受給者になっているが、恋しい間柄ではある。本当に僕などは無一文の老醜漂う孤独な日本人に過ぎないが、まだ少しも女性を賛美する心が衰えていないことを喜ぶばかりだ。

 
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今年の抱負 その2

2025-01-12 08:04:53 | 一日一絵 (自選絵画100選)

油彩 20x30cm 2017

僕の一生は親の家を18で飛び出してからは絵に描いたような貧乏の連続で、今ではすっかり貧乏が身に染みついていて貧乏を演じなければ自分ではないような気がするのである。貧乏である限りはすこぶる精神の安定を見るというもので、これはどう考えても世間の人たちとは趣を異にする生き方だとおもうので、今年一年かけて貧乏を学術的に研究して『貧乏の極み』という本を執筆したいと考えているのだ。どれほど貧乏が好きかと言えば、今日は朝6時過ぎに目覚めてPCをオンにすると気温2度と表示された。昨日はまさに0度だった。それでもこの冬はまだ一度もストーブを使っていないのである。上半身6枚も重ね着をし靴下は二枚重ね毛糸で編んだ帽子まで着用に及んでいるのだが、以前ポルトガルから帰国してからタクシー家業に戻ったものの2011年の東北大震災で上海へ避難を試みてからはそのタクシー家業もやめにして、超零細な年金生活をはじめたのであったが、そしてそれからの5年間は夏は手動の扇一つ冬は全くの火の気無しで過ごしたのだった。ところが不思議なことにそのころに比べて今同じように耐寒生活を始めてみたものの、昔ほど寒さを感じないのである。その理由を考えてみるに3年ほど前に新築のアパートに移っているので、そして今のアパートの造りが旧に比べてはるかに気密性が優れているので、自分の体温だけで室温が程よく保たれているかもしれないこと、それともう一つ考えられる理由は自分の肉体が加齢で退化していて、寒さを感じる神経も鈍化しているのかもしれないこと、なのである。いやはやそのように貧乏神にとりつかれた小生が5年間毎日愛用して履きつぶした靴が上の絵である。捨てるときには忍びないという情感がこみ上げてきて思わず絵にしたのである。

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ミロのヴィーナス

2025-01-10 06:59:34 | 一日一絵 (自選絵画100選)

Venus of Milo
oil 90x50cm 2014

西洋の美術館では美しい彫刻が見られ、僕などはそれをスケッチしたい衝動に何度もかられたのだけど、じっと我慢をしていた。後に何作か彫刻作品を描くことになるのだけどすべて写真を見ながら描いたものばかりだ。老後の楽しみとしてルーブル美術館で名作を前にして模写を楽しむということを考えているのだけど、これは実現するかどうか自信が持てない。というよりもすでにその老後に達しているのだから、実現させたいのならすぐにも準備に掛からなければならない時期に入っている。それを考えると気が急いてならない。

2007年リスボンの美術館にて

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portrait of Jose

2025-01-06 03:55:52 | 一日一絵 (自選絵画100選)

oil 26x36cm 2016

彼はポルトガルで僕が最も親しくお付き合いをさせてもらった画家であります。シントラという世界遺産の街に住んでいて、有名なパレスが真ん前に見えるに位置に豪華なアトリエ兼ギャラリーを構えています。当時彼は自作の絵の販売と13人の生徒にレッスンを施して生活を立てていました。知り合った当時は二人の子供を抱えてシングルの生活をしていましたが後に再婚をしました。もう二度と西洋夫人とは結婚しない、次は東洋の女性を妻にする、と口癖のように言っていました。そしてそれは現実になったのでした。

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