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自分より もっと大変ななかで 頑張っている人もいる

2010年04月15日 21時14分19秒 | 日記



木曜日


名字の言
4月15日
 日本人の半数が、がんに罹ると言われる時代――。今、患者の闘病体験を映像と音声で伝えるデータベース化が注目されている

▼「健康と病いの語りデータベース事務局」の佐藤りか氏によれば、「患者側に治療に関する決定権がシフトし始める中で、患者はこれまで以上に情報を必要としている」と。だが、インターネットや医学書から情報を集めても、医学用語の理解は難しく、信頼できる情報なのかどうかもはっきりしない(『情報管理』2008年8月号)

▼納得できる治療に巡り合えず、困惑している患者の話をよく聞く。不安は、病と闘う生命力そのものを奪い取っていく。その不安を取り除く努力なくして、医療技術の向上も、その成果を十二分に発揮できるとは言い難い

▼本紙の体験のページでは、病と懸命に闘う同志のドラマを紹介してきた。がんと知った時の衝撃からどう立ち上がったのか、告知の問題に家族はどう向き合ったのか等々――共通するのは、家族や同志、師の激励に、感謝の心、挑戦の心を燃やし立ち向かう姿だ

▼「生命からほとばしる思いで、真剣勝負の“蘇生の励まし”を送るのが仏法者」と池田名誉会長。病をはじめ、苦難と格闘する友を真剣な祈りと励ましで支え抜きたい。(葉)


小説「新・人間革命」
4月15日
 二部学内の先輩の激励は、剛速球のような指導であった。真剣であった。厳しさのなかに、誠実さ、思いやりがにじんでいた。

 田島尚男は、その指導を、すべて真正面から受け止めた。

 学会活動に取り組むようになると、二部学生の多くが、どれほど苦労しているか、身に染みてわかった。実家に仕送りをしているという人もいた。給料から家賃や学費を払うと満足な食事もとれず、即席ラーメンや、パンの耳が日々の食事だというのだ。生活に疲れ果てて、大学をやめていく学友もいた。

 田島は、活動の帰途、月天子を仰ぎ見ながら、しみじみと思った。
 “厳しい生活闘争をしている人が多いなかで、ぼくは、実家に住み、食事に困ることもない。なんと幸せなんだろう”

 日蓮大聖人は「ひだるし(空腹)とをもわば餓鬼道ををしへよ、さむしといわば八かん(寒)地獄ををしへよ、をそろししと・いわばたか(鷹)にあへるきじ(雉)ねこ(猫)にあえるねずみ(鼠)を他人とをもう事なかれ」(御書一一九一ページ)と仰せである。

 人間は、孤独に陥り、自分ばかりが大変なのだと思うと、悲観的になり、心も弱くなってしまうものだ。

 しかし、自分より、もっと大変ななかで頑張っている人もいる。それを知れば、勇気がわく。そして、悶々と悩む自分を見下ろしながら、むしろ、試練と戦う友を励ませる自分に成長できる。苦難の時こそ、勇気ある信心を奮い起こし、生命の苦悩の流転を断ち切り、境涯を開いていくチャンスなのだ。
 田島が学内で、何人かの部員の責任をもつようになった時、先輩は言った。

 「二部学生の多くは、ともすれば、経済的、精神的なプレッシャーに押しつぶされかねない状況にある。組織のリーダーとして大事なことは、退学していったり、挫折していく同志を一人も出さないことだよ。
 それには、まず、誰が学校に来ていないのか、わかっていなければならない」


立正安国論
汝早く
信仰の寸心を改めて
速に実乗の一善に帰せよ
然れば則ち三界は皆仏国なり
32p

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