5年前にネット上の機械屋さんでPSF550-VDという名前のフライス盤を購入しました、X3という名前で販売しているところもあるようです
もともと中国製ですから輸入販売する会社ごとに好きな名前を付けているものと思われます
重量160kg越えの小型フライス盤です
かなり安いものでしたが、仕上がりもそれなりでした
特にひどいのが台形ネジの研磨が荒いという問題でした
真鍮の台形ナットが摩耗により2か月でだめになりました
事情を伝えると部品はただでもらえましたが、すぐにだめになるのは目に見えております
ネジを外し、旋盤に取り付けて回転させながら、細かいサンドペーパーをネジの溝に当てて根気よく研磨し、仕上げに研磨剤を含ませた布を押しつけてさらに研磨しました
結果5年ほど使えましたが、バックラッシュが調節範囲を超えてきましたので、ネジをボールねじに変更することにしました
テーブルの上は、取り外した台形ネジとX軸のENDホルダーです
X軸とY軸だけを交換することにしました、これは理由があって、ヘッドが50kgほどありそうなものですからボールねじにすると、常にハンドルを支えていないと自重で落下してくることが予想されるためです
ボールねじはリードが5mmですから現状の2mmから大きく変化することになります
実際交換してみるとむしろ使い勝手が良いことに気が付きます
長い距離を移動するときのイライラ感がほとんどありません。バックラッシュもありませんから切削方向による食い込みも起こりません
こうなるとCNC化も併せて行うのが当然のように思われてなりません
というわけでCNC化決定
以下はaliexpressからすべて購入
ステッピングモータ 56.4角76mm長 3台
ドライバ tb6600 3台
mach3 4軸usbコントローラ 1台
実際には4軸セットパワーサプライ付きを224ドルで購入しました
ボールねじセット リード5 L300 1台 54ドル
ボールねじセット リード5 L600 1台 63ドル
カップリングやサポートなどすべてついています
後はケーブルやマイクロスイッチなどお安いものばかり、モノタロウで購入しました
それにしても中国製は安い・・・うむ、痛しかゆしですな、潤沢な金があれば日本製を使いたいのはやまやまだが
それはさておきボールねじに変更です
ボールナットのフランジをカットしないと収まらないため切断しました
かなり硬度の高い材質のため切断に苦労しました、結論から言うとグラインダーによる切削です
それ以外のパーツはエンドミルで切削可能です
最初にナットを加工して固定し、それに合わせてサポートなどの高さと位置を決定していくとよろしいようです
Y軸はストロークを無駄にしないようにスペーサを兼ねたアルミブロックを挟みます
モーターとボールねじの連結はカップリングかベルトによって軸のずれを回避します
結果、X軸は420mm Y軸は140mmの加工エリアを確保しました
さらにハンドルはCNC化による使用感の悪化は全くありません、めでたしめでたし
原点センサーはマイクロスイッチを使用しましたが取付穴が2mmであるため直接取り付けるのは困難です
これまた中国製の3Dプリンターでホルダーと突起パーツを作り3mmのネジで固定しました
Z軸は手作りプローブです、これをZ軸原点として使います
Z軸のCNC化には苦慮しました
ハンドル軸とZ軸は90度の角度で連結しております
コラムの付け根で2対1の笠歯で減速してあります
リード2mmですがハンドル1回転で1mm移動します。もしボールねじを直接回転する場合コラムのてっぺんにモータを取り付けるような構造になり、ハンドルは2倍速で回ることになります
なんだか逆のような気がするので、これはやめときましょう
ハンドルシャフトにベルトをかけて回そうと思いましたがモーターの取り付け場所が問題です
ベースの下に空間はありますが、160kgを吊り上げたり倒したりする設備も元気もありません
仕方が無いのでハンドルシャフトの右側に穴をあけてベルトを通してそこにモーターを取り付けることにしました
ハンドルシャフトを抜くことができなかったので、長めのタイミングプーリーをシャフトに通し、引き出せるギリギリのところで固定しました
だいぶやっつけの感じですが動作上は特に問題ありません。減速構造ですからトルクの問題も軽減しているはずです
防塵対策が完了したら試運転の予定です
原点復帰動作は完璧です。ジョグ運転もスムーズで脱調も全く起こりません
ここまでは大成功です
mach3をインストールしたのはDELLにVistaが走るノートを中古で購入しました。当然パラレルなどありません
mach3はノートはお薦めできないと書いてありますが、今のところ問題を感じません
JwCADとNCVCでデータを作ります
何か切削したらまた書きます
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