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氷月神示 他の暗号解読編 395

クニノトコタチノカミより皆様へ

イブ=ミロク=メッテッヤの翠さんの、前世の後日談について
続き

さて、その後メッテッヤの父はどうしたか…
メッテッヤは父から勘当されていたので、本当なら、葬儀を行ってもらえる身分ではない
しかし、父はあえて簡単なバラモン的な葬儀を行った
メッテッヤの遺骨を布包みごと器に入れ、カッラージャ家の墓地とは全く離れた所に、埋めた
そこは一階の屋根ぐらいの高さがある、後方に向けてやや斜めに傾いて切り立った、全体に灰色と白の太い縦縞のある、 大きな板のような岩(小さな崖)の根元だった
ここなら、間違うことはない
岩が、墓標の代わりだった
そして、「我が息子に幸あれ、平安あれ」と祈った
それから、よろよろと家へ帰って行った…

メッテッヤの父は、メッテッヤが出家した直後に、予定通り再婚したと、前に言いました
後妻はやや若い、しっかりした女で、老後の彼の面倒を見る役目として、選ばれた
嫁いだものの、彼女には不満があった
夫は1人息子が家を出て行ったことが相当ショックだったらしく、しばらくは食欲がなく、手がかかった
妻は、彼が弱らないよう、懸命に世話をし、ようやく立ち直ったかに見えた…
ところが今回、息子の死を聞いて、再び彼に前より大きな老化が訪れた
夫は息子の葬儀を1人で内密に行ったが、妻にだけは明かさないわけには行かなかった
葬儀の後、身を清めたり、家の中に灯した火を入れ替える儀式をしたためだ…
お陰で妻の知る所となり、妻は夫が神官なのに禁忌を破り、勘当した息子の葬儀をしたことに、驚き呆れた
夫はその後部屋に1人座って息子を思い、滂沱 (ぼうだ) の涙を数日流したから、妻には、彼がボケ始めて、このような事をしたのだろう、とも思えた
夫は、次第に弱って行った……
そして数年後に亡くなった
後妻は、更に夫の身内の者と再婚した
…こうして、メッテッヤのことは、父の死と共に、故郷の皆から忘れ去られていった…

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