まずは生理から
実習題目
運動負荷心電図検査
実習目的
マスターの負荷心電図検査を行い、正常波形と比較して検査の意義を学ぶ
1.マスターの2階段運動負荷試験
1段の高さ9インチ(約23cm)、奥行き10インチ(25cm)、幅約24インチ(61cm)の2階段を、年齢
性別、体重で決められた回数だけ1分半で昇降するのがシングル・マスター負荷試験である。
3分間に2倍の昇降運動を行うダブル・マスター負荷試験、4分半で3倍の昇降運動を行うトリプル・マスター負荷試験があり、本実習ではトリプル・マスター負荷試験を行った。
方法
①予め被験者の正常心電図を記録した。
②階段を2段昇り、2段降りて、ターンするまでの5歩を1回と数え、被験者の年齢・性別・体重から
負荷に必要な回数を計算した。
③メトロノームのテンポに合わせて、階段を昇降させた。この際、眩暈を起こさせないように、顔を一定の視点にあわせ、なるべく頭を動かさないようにターンさせた。
④規定回数に達したら、直ちに被験者を仰臥位にし、運動直後・3分後・5分後・7分後・10分後に
被験者の状態を確認しながら、心電図を記録した。
2.階段昇降試験
方法
①予め被験者の正常心電図を記録した
②被験者に学校の階段1~4階を負荷が掛かるように4分半昇降させた。
③終了後、直ちに被験者を仰臥位にし、運動直後・3分後・5分後・7分後・10分後に被験者の
状態を確認しながら、心電図を記録した。
課題
1.運動負荷心電図検査の目的
負荷試験は虚血性心疾患診断のほか、心疾患における運動耐容能測定、運動により誘発される不整脈の検出などを目的として行われる。
2.運動負荷心電図の種類とその方法および診断法
Ⅰ.マスターの2階段運動負荷試験
1段の高さ9インチ(約23cm)、奥行き10インチ(25cm)、幅約24インチ(61cm)の2階段を、年齢
性別、体重で決められた回数だけ1分半で昇降するのがシングル・マスター負荷試験である。
3分間に2倍の昇降運動を行うダブル・マスター負荷試験、4分半で3倍の昇降運動を行うトリプル・マスター負荷試験がある。
診断法
①0.05mv以上の水平型・下降型ST低下、またはSTの形に関わらず、0.2mv以上のST低下
②ST上昇
③T波陰性化・陽性化・二相性化
④陰性U波出現
⑤左脚ブロック出現
⑥重症不整脈出現
Ⅱ.トレッドミル法
動くベルトの上を逆方向に歩行させ運動負荷を与える試験。ベルトの速さと傾斜を変えて運動量を設定し、段階的に運動量を増やすことが出来る。
診断法
STの水平または右下がり下降が0.1mv以上
傾きが1mv/秒以上の右上がりST低下
J点から0.06秒ないし0.08秒後、0.1mv以上低下
異常Qの無い誘導でSTが0.1mv以上上昇
陰性U波出現
Ⅲ.エルゴメーター法
自転車のペダルを漕ぐ形で運動負荷を与える試験。運動量は制動器によって設定される。通常25ワット(W)ないし50Wから開始し、3分毎に25Wずつ段階的に増加する方法と、10~20W/分のペースでなだらかに増加する方法がある。
診断法
トレッドミル法に準ずる。
3.運動負荷心電図検査実施時の注意点
被験者を危険に陥れることがあるので、医師が対応できる体制で慎重に行う。不安定狭心症、心筋梗塞急性期、重症大動脈弁疾患、急性熱性疾患などの病的変化に注意して、危険をさけねばならない。
4.運動負荷前後の違い及び時間の経過における心電図の変化について
運動終了直後
激しい呼吸によって全誘導において大きなドリフトが見られた。またR-R間隔は短縮している。
3分後
Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・AVF・AVR・AVLには基線の乱れが見られ、V1~6には大きなドリフトが見られた。
5分後
ドリフトは小さくなったが、基線の乱れは引き続き見られた。
7分後
ドリフトは殆ど消失した。
10分後
正常心電図とほぼ同じ波形になった。
5.運動負荷およびマスタートリプル試験と正常心電図で変化した箇所
・激しい呼吸による基線の歪み
・心拍数増加によるR-R間隔短縮
・大きなドリフト出現
6.心筋梗塞の時間経過による心電図変化
発作数分後→T波増加、尖鋭化
2~3時間後→ST上昇
24時間以内→Q波出現
数日後→深いQ波
1週間後→ST上昇の減少、T波陰性化
数週間後→STは基線に戻る 冠性T
2~3ヶ月後→T波陽性化
7.ホルター心電図の目的および誘導法
目的
収録器と再生器で構成されており、被験者が収録器を携帯し、日常生活あるいは労作中の心電図を24時間以上に渡って記録することが目的である。
誘導法
+電極 -電極 アース
NASA 肋骨下端 肋骨下端 右胸部肋骨下
CC5 V5肋骨上 V5R肋骨上 右胸部肋骨下
CM4 V5肋骨上 肋骨柄 右胸部肋骨下
実習題目
運動負荷心電図検査
実習目的
マスターの負荷心電図検査を行い、正常波形と比較して検査の意義を学ぶ
1.マスターの2階段運動負荷試験
1段の高さ9インチ(約23cm)、奥行き10インチ(25cm)、幅約24インチ(61cm)の2階段を、年齢
性別、体重で決められた回数だけ1分半で昇降するのがシングル・マスター負荷試験である。
3分間に2倍の昇降運動を行うダブル・マスター負荷試験、4分半で3倍の昇降運動を行うトリプル・マスター負荷試験があり、本実習ではトリプル・マスター負荷試験を行った。
方法
①予め被験者の正常心電図を記録した。
②階段を2段昇り、2段降りて、ターンするまでの5歩を1回と数え、被験者の年齢・性別・体重から
負荷に必要な回数を計算した。
③メトロノームのテンポに合わせて、階段を昇降させた。この際、眩暈を起こさせないように、顔を一定の視点にあわせ、なるべく頭を動かさないようにターンさせた。
④規定回数に達したら、直ちに被験者を仰臥位にし、運動直後・3分後・5分後・7分後・10分後に
被験者の状態を確認しながら、心電図を記録した。
2.階段昇降試験
方法
①予め被験者の正常心電図を記録した
②被験者に学校の階段1~4階を負荷が掛かるように4分半昇降させた。
③終了後、直ちに被験者を仰臥位にし、運動直後・3分後・5分後・7分後・10分後に被験者の
状態を確認しながら、心電図を記録した。
課題
1.運動負荷心電図検査の目的
負荷試験は虚血性心疾患診断のほか、心疾患における運動耐容能測定、運動により誘発される不整脈の検出などを目的として行われる。
2.運動負荷心電図の種類とその方法および診断法
Ⅰ.マスターの2階段運動負荷試験
1段の高さ9インチ(約23cm)、奥行き10インチ(25cm)、幅約24インチ(61cm)の2階段を、年齢
性別、体重で決められた回数だけ1分半で昇降するのがシングル・マスター負荷試験である。
3分間に2倍の昇降運動を行うダブル・マスター負荷試験、4分半で3倍の昇降運動を行うトリプル・マスター負荷試験がある。
診断法
①0.05mv以上の水平型・下降型ST低下、またはSTの形に関わらず、0.2mv以上のST低下
②ST上昇
③T波陰性化・陽性化・二相性化
④陰性U波出現
⑤左脚ブロック出現
⑥重症不整脈出現
Ⅱ.トレッドミル法
動くベルトの上を逆方向に歩行させ運動負荷を与える試験。ベルトの速さと傾斜を変えて運動量を設定し、段階的に運動量を増やすことが出来る。
診断法
STの水平または右下がり下降が0.1mv以上
傾きが1mv/秒以上の右上がりST低下
J点から0.06秒ないし0.08秒後、0.1mv以上低下
異常Qの無い誘導でSTが0.1mv以上上昇
陰性U波出現
Ⅲ.エルゴメーター法
自転車のペダルを漕ぐ形で運動負荷を与える試験。運動量は制動器によって設定される。通常25ワット(W)ないし50Wから開始し、3分毎に25Wずつ段階的に増加する方法と、10~20W/分のペースでなだらかに増加する方法がある。
診断法
トレッドミル法に準ずる。
3.運動負荷心電図検査実施時の注意点
被験者を危険に陥れることがあるので、医師が対応できる体制で慎重に行う。不安定狭心症、心筋梗塞急性期、重症大動脈弁疾患、急性熱性疾患などの病的変化に注意して、危険をさけねばならない。
4.運動負荷前後の違い及び時間の経過における心電図の変化について
運動終了直後
激しい呼吸によって全誘導において大きなドリフトが見られた。またR-R間隔は短縮している。
3分後
Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・AVF・AVR・AVLには基線の乱れが見られ、V1~6には大きなドリフトが見られた。
5分後
ドリフトは小さくなったが、基線の乱れは引き続き見られた。
7分後
ドリフトは殆ど消失した。
10分後
正常心電図とほぼ同じ波形になった。
5.運動負荷およびマスタートリプル試験と正常心電図で変化した箇所
・激しい呼吸による基線の歪み
・心拍数増加によるR-R間隔短縮
・大きなドリフト出現
6.心筋梗塞の時間経過による心電図変化
発作数分後→T波増加、尖鋭化
2~3時間後→ST上昇
24時間以内→Q波出現
数日後→深いQ波
1週間後→ST上昇の減少、T波陰性化
数週間後→STは基線に戻る 冠性T
2~3ヶ月後→T波陽性化
7.ホルター心電図の目的および誘導法
目的
収録器と再生器で構成されており、被験者が収録器を携帯し、日常生活あるいは労作中の心電図を24時間以上に渡って記録することが目的である。
誘導法
+電極 -電極 アース
NASA 肋骨下端 肋骨下端 右胸部肋骨下
CC5 V5肋骨上 V5R肋骨上 右胸部肋骨下
CM4 V5肋骨上 肋骨柄 右胸部肋骨下