横浜ゴムは約30億円をかけ、尾道工場(広島県尾道市)の19万4000平方メートルの敷地内に大型タイヤ専用工場を建設する。鉱山開発が世界的に活発となり需要が急拡大している。昨年稼働した中型タイヤの新工場に続く拡張となり、同社の建設車両用タイヤの輸出拠点としての重要性が一段と高まってきた。
早ければ今夏にも着工する。製造するのはタイヤの内径が49インチ(1インチは2.54センチメートル)のラジアルタイヤ。直径は3メートル程度で、積載量100トン級のダンプトラックなどを支える。大型タイヤは自動車タイヤより高い技術力が必要とされる。製造にメドがついたことで、当初計画を前倒しして量産に踏み切る。
尾道工場では昨年から工場創業(1974年)以来初となる能力増強が続く。約35億円を投じ、内径35インチを最大とする中型の生産を増やしており、2009年には能力を5割増やし月産1620トンとする予定だ。今回の追加投資で大型が生産品目に加わることで生産能力は月約400トン増える見込みだ。
(NIKKEI NET 2007/05/30)