F-15Jは、現在の航空自衛隊の主力戦闘機です。本家米国のF-15Cをベースにして1977年にライセンス生産を開始し、近代化改修しながら現役運用されており、いわゆる4.5世代機というものになります。
徐々に第5世代機のF-35への入替が始まっていますが、まだまだ第一線で現役使用されるでしょうし、「専守防衛」という日本の立場を考えると制空戦闘機という役割はこれからも続くでしょう。
このキットは、近代改修型の形態Ⅰ型とⅡ型を選択できます。
作例は形態Ⅱ型になりますが、外見での見分け方は、エアインテーク側面のIEWS(統合電子戦システム)関連のECM(電子妨害)アンテナフェアリング、尾部左側アウトリガーにもIEWS関連のアンテナフェアリングが装備されているところです。(右側アウトリガーには、同じ形状の後方警戒装置のアンテナフェアリングがあります。)
電子戦は、湾岸戦争を契機に発展していきますが、現在ではサイバー空間も実空間も、いかに相手よりもイニシアティブが取れるかによって、勝敗が決まる重要な要素となりました。
兵装は、90式空対空誘導弾(AAM-3(短距離空対空ミサイル))と04式空対空誘導弾(AAM-5(短距離空対空ミサイル))、99式空対空誘導弾(AAM-4(中距離空対空ミサイル))が搭載可能です。
因みに、AAM-3はAIM-9の国産後継モデル、AAM-4はAIM-120の国産後継モデル、AAM-5はAAM-3の後継モデルになります。
今後の日本を考えると、米国武器のライセンス生産品だけでなく、兵器の純国産化への取り組みが重要かなと。国内産業の技術向上と非軍事品への技術転用(GPSなんか典型的な例ですが)に繋がります。
そして今回のウクライナのように、武器供与が援助国のトップや議会、民意により、変わったり、止まったり、遅れたりするのを目の当たりにすると、他力本願では済まされないなと。
ただ、これ以上のことを書くと、めんどくさい多様なお考えの方々から、クレームお叱りを受けて、ブログが炎上するのがイヤなので、割愛させていただきますが、綺麗ごとだけでは済まされないのが、世界の現実です。
さてこのキットについて、部品精度はかなり高く、パテ埋め等の補正が必要ないため、非常に組み立てやすいです。
そして何と言っても、アイリスカバーを外したエンジンノズルが精密に再現されているところが、◎です。
難点といえば、このキットだけではなく1/72全般に言えますが、コーションデカールが小さすぎて老眼の私には拷問以外なんでもないということです。(笑)
余談ですが、私はこのアングルのAB(アフターバーナー)大好きです。(笑)