例年は“一発肥”といって、田植えの前に一度撒くとあとは肥料が必要ないというのを撒くのだが、日当たりのあまり良くない田んぼでは、これがちょうどいい時期に効いてくれない。世話が少なくていいのだが、稲刈り時期になっても田んぼの一部だけ実が青かったりして、何かうまい方法はないものかと思っていた。どうやらこれはチッソ肥料の扱いが関係しているようなのだ。で、今年は、農協が示すサンプルの、チッソ肥料が過重にならないのを選んでやってみることにした。
昨日撒いたのはリン酸。追肥をするのは初めてなので、これでいいものかどうかわからずに撒いていたのだが、隣の畑のオジサンが声をかけてくれた。この人、マエダさんといって大きな農家のご出身。私の父親より10歳ぐらい年下だと思うのだが、父親が健在のころに父親と仲良くしてくださっていた。父親が亡くなってから農作業をしている私に何かとアドバイスをしてくださる、とっても優しい、ホンマに田舎のオジサン、という人。我が家では“マエダのおっちゃん”と敬愛を込めて呼んでいる。
マエダのおっちゃんによると、リン酸は稲の茎を太くする肥料らしく、この時期に撒くといいのだそうだ(やっぱり農協は確かだ(笑))。「けど、おまはん(←あなた、の意)とこの苗、こんだけ黒かったら(←肥料の行き届いたいい色をしている、の意)、肥料の気遣いないで。今撒いてるくらいの量やったらやりすぎのことはないやろけどな。肥料やりすぎて、稲、倒れたらアカンで。気ィつけや~」とのこと。
おおきに、マエダさん、勉強になります。

で、肥料を撒き終えてから、田の草が気になったのでそれを取り除いていたら、マエダのおっちゃんがまた声をかけてくれた。何かと思ったら、スイカをくださるとのこと。見ると、縞のない黒っぽいスイカ。

ありがたくいただいて、半分に切って冷蔵庫で冷やしておいたのを、今日のお昼に食べた。

よく熟した、種なしのスイカだった。甘さはさっぱりとして、シャクシャクと食べると甘~い水を飲むホタルの心境になった(笑)。草刈り作業のあとのお昼ご飯のデザートに食べたのだが、ホントに甘さがしみわたってくるようだった。
こういう人々に囲まれて、ありがたくも生きています。感謝感謝
