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Tシャツとサンダルの候

斜陽館~龍飛崎


10月3日


13年前の車旅の記憶を辿りながら、敢えて、同じ場所を同じルートで辿りたい。

その理由は、あの時出来なかった事があるからだ。

やり残した事を、今回こそやり遂げたい。



まず最初は、太宰治の生家斜陽館。

残念ながら外装の修繕が行われていた。



生家の津島家は、この辺りの大地主。

大勢の小作人がいたんだとか。

稲刈りが過ぎれば、この土間には、沢山の米俵が積み上げられた。






太宰治が生まれた部屋。




父親は銀行も経営していた。

ここがその帳場である。



太宰は和洋折衷のこの家を、

『風情も何もない、ただ大きいだけ・・・』

と、吐き捨てるように言ったらしい。



応接室




母親の部屋だが、実際は子供達の勉強部屋として使っていた由。

左から2番目の漢詩の最後に『斜陽』の文字が見える。


次の場所には、歩いて行きたい。



幼き日の太宰は、この道を歩いて、明治高等小学校に通学していた。




津軽鉄道芦野公園駅。

前回、赤い屋根の建物があるのに気づき、何だろうと思いながらも、通り過ぎてしまった。

今回こそ立ち寄りたい。



本物の駅舎の隣に、赤い屋根の建物がある。

その名も『赤い屋根の喫茶店 駅舎』

旧駅舎らしい。

着いたときは開店5分前。

外観をパシャパシャしていると、



オレンジ色の車両『走れメロス号』がホームに停車。

丁度10時だ。

開店である。


「ごめん下さーい。」

「いらっしゃいませー。」


旅で高揚すると、普段食べつけないものを、ついつい注文してしまう私。



ケーキセットなんぞを注文する始末。



龍飛へ移動。



間違いない。

確かに、ここへは来ている。

ところが、入った記憶が無い。

どうにも定かでは無いが、休館日だったのかも知れない。

青函トンネル記念館とは、どのようなものなのか。

その前に、レストランで腹ごしらえだ。



ホタテ&イクラ丼


美味しゅうございます。

食べ終えて、支払いをしようとレジに行くと、


「お客さん、急がないとケーブルカー発車しますよ。乗りますか?」

「え、何それ?坑道に行く?え、1500円払えって?それでイクラ丼はいくら? あ、シャレじゃないよ。」



何が何やら分らぬままに、ケーブルカーに乗ることに。




ケーブルカーは奈落の底に落ちていく。




そこは、海面下150mの世界。



.
この坑道は、本坑を掘るための作業坑らしい。

分ったようで、良く分らない。



このフェンスの奥にある扉の向こうを、新幹線が走っているとの事。


移動



龍飛灯台。

灯台から少し下りると、



有名な階段国道がある。

13年前は、何しろ風が猛烈で、モコがグズった事もあり、途中で引き返してしまったのだ。



要するに、

国道339号の上と下とを繫いでいるのが、この階段国道である。

今回こそ、最後まで歩いてみよう。



これが国道なのだ。




つづらに折れながら国道は続く。

龍飛漁港が見えてきた。



階段が終わると、民家を回り込むように国道は続く。

用地買収の際、

「ほんの1m半の幅でいいてす。分けて貰えませんか。」

とか何とか言って、交渉したのだろうか?



天下の国道を行くのに、

「すいません。ちょいとお邪魔しますよ」

と言いたくなる。


やがて階段国道339号は、下段の国道339号と合流する。

これで階段国道の、13年目の帳面消しが終わった。

そして、


下りたら登らないといけない訳で・・・

やれやれ。



温泉も宿泊地も前日に同じ。

走行距離149km 累積走行距離1878km

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