Tシャツとサンダルの候

ノカイドウ花咲くえびの高原&嘉例川駅へ

東京の娘が先月の26日から帰省している。

絶賛11連休中である。

毎日毎日、ソファーでダラダラ過ごさせる訳にも行くまい。

 

「ノカイドウば見に行くか?」

「ノカイドウって何?どこに行くと?」

ここだ。

えびの高原である。

ここなら令和で沸き立つ大型連休であろうと、そこまでの混雑はあるまい。

 

 

 

大間違いであった。

 

こんな山の中なのに、どこもかしこも、駐車場は満杯である。

沿道まで、車が溢れかえっている。

なんとか空きスペースを見つけ、車を駐車出来たのは幸いだった。

噴煙を吐く硫黄山。

 

実はこの日、大浪池のあの美しいブルーを娘と家内にも見せようと、それなりの準備はしてきていたのだ。

どうやら、その考えは大甘だったようだ。

この周辺に駐車している車の大半が登山客なのだ。

大浪池登山道の凄まじい混雑状況は、この時点で瞬時に理解できた。 

中止である。

 

とりあえずノカイドウである。

この日の主題のノカイドウだ。

世界中で、このえびの高原にだけ自生するバラ科の植物。

沿道沿いにポツンと立っているノカイドウを見上げていると、この希少な植物に詳しいらしいオバサンが近寄ってきた。

オバサンが言うには、

 

「去年と比べても少ないですね。ここら辺はもっと咲いてたのに、どんどん減ってきてる。」

 

らしい。

 

「あっちのフェンスの中は、ここよりもっと咲いてますよ。」

 

入ってみよう。

あった。

早速、ノカイドウだ。

この小川沿いに多く自生するという。 

以前は500株程が確認されていたが、現在は300株程まで減ってきているとの事。

 

そよ風に揺らぐ、白とピンクの色彩。

気品すら感じられる。 

ノカイドウの見ごろは、白い花とピンクの蕾が見られるこのような状態を言うようだ。

 

 

 

 

 

 この日、まさしく見頃であった。

 

 

 

 

 

青空に映えるピンクの蕾。

 

ノカイドウは鹿などの食害から護るため、フェンスで囲われている。

一層の保護活動に期待したい。 

キリシマミズキ

 

ナガバモミジイチゴ 

 

もこが何者かに興味津々だ。

その目線の先にあるのは・・・ 

も、もこ!

離れなさい!!

そのお方とは、きっとお友達になれないぞ。 

ノカイドウ自生地は、広大な公園の中にある。

 

日当たりのいい芝地には、 

ハルリンドウとミツバツチグリがビッシリだ。

 

右横のモフモフは、もこの足である。 

踏むんじゃないぞ、もこ。

 

 

ノカイドウを堪能し、湯けむり煙る霧島温泉郷まで降りて来た。

この温泉郷も観光客でごった返している。

霧島国民休養地で、弁当でも食べようと立ち寄った。

芝に令和の文字が見えるのが、お解りだろうか。

 

背後には大浪池の山塊と、その間からちょこんと頭を出す韓国岳がみえる。 

噴煙が上がっているのは新燃岳。

 

メインのキャンプサイトには数百組のキャンパーが。

ここのキャンプ場は、過去に何度も利用した事があるが、こんな光景は初めてである。

キャンプ場の係員のオジサンも、

 

「こげなんは初めて。200組ちは言わんじゃろ。数えきらんです。」

 

目を白黒させていた。

どうやら、【令和】の経済効果は絶大であるようだ。

 

 

坂本龍馬とお龍ゆかりの温泉、塩浸温泉に立ち寄ろうとするも、ここでも駐車場満杯の壁に阻まれる。

げにも令和とは凄まじい。

 

嘉例川に進路を取る。

肥薩線嘉例川駅。

100年以上前に建てられた木造駅舎だ。

登録有形文化財。

 

駅から少し離れた場所に、観光客用の広々とした駐車場がある。

この日初めて、余裕で駐車ができた事を、神にも仏にも背後霊にも、感謝すべきであろう。

なんで、この古い駅舎にやってきたと言うと、

 

にゃん太郎と言う、どうにも平凡過ぎる名を持つ、猫駅長に会いにきたのだ。

が、

・・・どうやらご不在のようだ。

 

残念! 

 

 

人ごみの中から、観光列車【はやとの風】が、もうすぐ到着するという声が聞こえた。

ホームで待っていると、程なく、車体を黒く塗られた列車が滑り込んできた。

この嘉例川駅は、全国でも珍しい、特急列車が停車する無人駅なのだ。

数分間の停車の後、列車に乗り込む運転手。

出発進行! 

駅近くの売店では、にゃん太郎グッズの販売も。

 

「にゃん太郎、居なかったよ。」(私)

「今日は晴れとるけんね。パトロールに行っとるとかな。昨日は雨だったけん、ずっと駅におったですよ。」(売店のオバサン)

 

猫駅長に会いたいなら、雨の日が狙い目らしい。

 

 

 

因みに、家内は猫グッズコレクターである。

こっそり、にゃん太郎人形を買っていたのは言うまでもない。

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