【人の本質を見抜く】By 佐藤康行
私たちは子供の頃から、人の話をよく聞きなさいと教えられてきました。
確かに、人の話を聞くことは大切なことです。
しかし、それ以上に、話す人の心のうちを見抜くことが大切です。
何を言っているかではなく、何を思っているかを読み取ることです。
ある感動的な体験談を語る場合、どんな話上手な人も、実際に体験した人ほどには、多くの人に大きな感動を与えることはできません。
体験者の話には心の伝達があります。
心が伝わるという点に目を向けるのです。
日常生活の中では、うわべの部分だけで、人や物事の全てを把握した気になりがちです。
それがトラブルの原因になります。
逆に「話の奥にある心」を読み取るようにすれば、誤解も生まれにくいですし、話す人の本質的な部分がわかります。
人を判断する時は、その人の心に加えて、実際の行動をみるべきです。
その人が知っていることではなく、していることから判断するのです。
前向きの考え方を教わった時「そんなことは知っている」というような人が、現実の行動は、その考え方からはほど遠いことはよくあります。
行動が伴わなければ、素晴らしい考えもまるで知らないのと同じです。
会話の中で「分かりました」という言葉をよく耳にします。
しかし、本当にわかったとは、その瞬間、行動を変えるということです。
その人が、「何を言っているのか」ではなく「何を思っているか」を読み取ること、「何を知っているか」ではなく「何をしているか」を見つめることです。
心と行動がその人の本質です。