しかしうーさんの水着が見れない設定なのは作者も惜しいことしたよなあ…と思っております。
彼女は水着売り場についただけで目がチカチカするんだ、きっと。(作者か)
作者も一生水着なんて着ないー。って言っておりますが(何アピール)
あ、アホなおまけ漫画描いてる間に行く時間だ!大変!

お互いにセクハラだと言い合っております(笑)ある意味いい男女の姿では。。
うーさんと海
また次の演目の間に時間があるので基礎練だけやって漫談部のような状況になっている演劇サークルである。適当に雑談モードではい、解散。となった時にシロはうーさんに話しかけた。
「うーさん、海行かない?」
「え?私は水着は一生着ないってーーー言いません、でしたっけ」
そう、うーさんは小学生の頃、近所の子供に夏の間毎日プールに連れ回されてしまってまた親が子供はプールが好きと思っているものだから嫌がってるのに嫌だと言えず猫の事故まで起こしてしまった経験があり、水着は一生着ない、を公言していたのである。シロは意外ににっこりと笑って言った。
「この時期の海だってば。別に浸からなくてよろしい」
四月の終わりの海にはなかなか浸かる人はいなさそうだ。確かに。
「でも、…何しに?どこまで?」
「散歩。遠くじゃなくてすぐそこの、よければ今日でも」
「すぐそこのって…すぐそこのは工業地帯で入れる海じゃないじゃないですか」
「だから海には入らないんだってば。君もわかんないやつだなあ」
工業地帯の入れないような海に彼女を誘う方がよっぽどわけわかんないと思います、とうーさんは言葉を飲み込んだ。
まあ、この人のやることだしそれなりに理由がある…の、かなあ。
そう思ってたら時々わからない行動に出たりするから。いきなり噛んだり。
「ま、いいから。いこ。」
と強引に手を繋がれて、海古は海に連れていかれることになったのであった。
工業地帯。そびえ立つ工場。煙突。すぐ下に広がる海。海は工業地帯だからてっきり見れないような色かと思いきや緑に近い静謐な色で夕陽を反射している。遠くのぼんやりとした船の汽笛にぼんやりと意識を持っていかれるようなーーー。
しばし無言で立ち尽くす二人。
「意外と、広い…ですね。この海」
「うん、意外といいだろ」
何よりも普通の海と違って全然人気がない割には人の気配で動いてる工場が近くにあるのである。この矛盾感。近くには白い灯台も見える。
「まあ入れる海じゃないけどな。まあ水着着ないんだったら散歩でいいわけだし、これでもいいかと思って」
水着見れないの残念だけどなー。とブツブツと言いながらシロ。
「でも見るだけでももっときれいな海の方がいいんだろけど」
あいにく近場はこんなんばっかだしなー。さらにブツブツいうシロにうーさんは笑った。
「案外水辺って気持ちいいですね。風も爽やかで」
「あ…うん。気に入った?」
「はい。いいと思います」
そっか、と言いながらシロはうーさんの頭を撫でた。
「じゃあもうちょっと散歩して帰ろう」
「別に海、入らなくてもいいですよね…」
「そうだな、海としては価値変わらないんじゃないかな」
なんて話しながら、二人はその辺をぐるぐると回って灯台の前で手を繋いだ。
そんな、海と放課後。