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いまそこにあるにっき

いつもノーテンホウラ女子大生の精一杯の日記

対称性の文学

2004年12月28日 | Weblog
くさぐさのジャンルがある文学において、
わたくしが対称性の文学と呼ぶところのものはそう多くない
文学は一般的に非対称な題材を扱っている

対称、非対称とは何をさすのか?
簡単に言ってしまえば、主人公とその相手(恋人など主要な人物)が
同一の状況にあるかいなか、である
もっと噛み砕いて言うなら、例えば、
王子とこじきのような身分の違い、美女と野獣など容姿の違いである
たいていの文学は、こういった意味での非対称性に属する
オタクの小説や漫画、ゲームなども概観してそうだといえる

では、対称性とは何か?
非対称から対称性が規定されるが、その純粋な形式は双子である
(『双恋』というオタクのカルチャーもあるにはある)
双子は奇妙な存在である
二卵性ではなく、一卵性双生児は、遺伝子構造で言えば全くの同一だからである

双子を扱った文学は少ないながらもある
中でも『古都』は双子が別々の生を行き、終局において
ひとつに重なるかのような妖艶な文学である
わたくしたちは自分の理解者を求めてやまない
しかし、双子というのは性質からして根本的に特殊であり、
生物学的な根拠を得て、合一できる資格があると思う
そして、それこそが、わたくしたちの究極のあり方なのではないだろうか・・・

実際、高校時代、双子の片方がクラスにいた
もう一人の子は別の学校に行っていた
双子は、けれど、合一を目指しているのではないのである
お互いを対象化してあえて別々の道を行こうとしている
体のサイズが同じであるからといって、
服を着まわすこともないらしい

結局、わたくしたちはどこまでいっても孤独なんだろうか・・・・・・