暮らしの中のちょこっとアート

イラストレーター。紙で雑貨も作ります。
手軽に描けるペン、水彩、色鉛筆、パステルなどを使います。

Macユーザーの心は揺れる・・・。

2012年12月11日 | 日記
デザイン業界には長く、日本にMacが入る前からこの業界で仕事をしてきた。
紙媒体のデザインが主で、専門分野が存在していた。
文字関係をデザインする写真植字(いわゆる写植)、手動機と電算写植
写真担当のフォトグラファーに写真スタジオ、
罫線を0.1mm、0.2mm、・・・、1mmと、太さ・長さを自在に操り、美しい線を引く専門の人もいた。
それを版下にレイアウトしていく人もいた。いわゆるグラフィックデザイナー。
その頃、出版関係のパーティーでは、コピーライターという肩書きの名刺を携えたお洒落な人たちも数多くいた。
私は、その中にいて、電算写植担当で、地味で嫌な肩書きだった。
せめて、タイポグラファーなんて肩書きを名乗り、少しは格好付けたかった。

それから長くせず、結婚と同時に地方に住み、もうデザインの仕事なんか出来ないと思っていた。
ところが、時代の流れで、Macでのグラフィックデザインが主流になってきた。
まだ、パソコン通信とかインターネットとかいう言葉もない頃で、
その頃から、SOHOという形式で仕事をしてきた。
ただ、データを送る手段はクロネコの宅急便か、郵送か、
急ぎの時は、電車で近くの駅まで出向き、構内で受け渡しなんてことも。

阪神大震災を機に、世の中に一気にパソコンが普及し、私の仕事にも大きく影響していった。
便利になるに従って、分業だったデザインの仕事も、デザインから版下制作まで一貫して一人でこなすこととなる。
今にして思えば、同期の人が格好良くコピーライターを名乗る横で、地味に電算写植をしていたお蔭で、デザイン・版下の全ての流れが分かるようになり、Macに移行した今もデザイン業界で仕事が出来ているのだ。

何が幸いするのか、その時には分からなかった。
ただ、頑張ってきたので、今の私が存在するのである。

初めて手にしたMacは、Macintosh LC 630。フロッピーディスクで書き込むものだった。
それから、少し後にMOにも書き込める Power Macintosh、
タワー型の Power Mac G4と、私のMac環境も進化していった。
この頃には、フロッピーディスクではなく、記憶容量の多いMOとCDに書き込みをしていた。
ポリカーボネート製の半透明筐体で、FireWire、USB、ATA-4など、当時の規格が初めて採用されたPower Macintoshだった。

デザイン関係の人と音楽業界の人が主に使っていたデザイナーズMacの時代は終わり、 iPodなど一般ユーザーも増え、いよいよというか、ついにMacにも、Intelチップを搭載したノートPCが出てきたのである。
今の私は、とても小さいMacBookで、ソフト(Illustrator、Photoshop、Indesignなど)を自在に使いこなし、たいがいの要望には応えている。

ところが、ずっとMacユーザーを通してきたのに、ついに私もWindowsで、グラフィックの仕事をしようかというところまできたのである。

昨日、Adobe CS6 Disign Standardを入れました。
使ってみるのは、これからですが・・・。