1月5日に掲載された記事を紹介いたします。
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熊谷妻沼の聖天山本殿で年4月1日、同市出身の演奏家によるリサイタル「音楽のしらべ」が開催される。
1179年に開山された妻沼聖天山歓喜院。本殿・歓喜院聖天堂は国宝に指定され日本三大聖天の一つとして知られる。幅広い活動を受け入れ、舞踏や演奏などさまざまな奉納が行われている。
リサイタルを企画するのは「幼い頃から境内で遊んでいた」と話す同聖天堂宮大工棟梁の林兵庫正清を先祖に持つピアニストの林恭子さんと、国内外で活躍する声楽家の萩原みかさん。今回、ふだん祈祷に使用する本殿を会場に音楽を捧げる。
「建築や造形に興味を持って来てくださる方や、クラシックは敷居が高いと感じている方にも楽しめるプログラムにした」と萩原さん。ショパンの「ノクターン遺作」やドボルジャークの「ルサルカ」、日本の曲や童謡など、どこかで聞いた事がある「耳なじみのいい曲」を選曲。曲の合間には奥絵師「加納大蔵卿方院祐清藤原英信」が描いた本殿の天井絵など見どころ紹介も行われる。
萩原さんは「聖天様は『縁結びの神さま』として知られている。いつもお参りに来てくださる方はもちろん、地元でもあまり来る機会のないの方、小さなお子さんからご高齢の方まで、音楽を縁に繋がっていければ」と話す。「桜の咲く頃、夜行われる演奏会は、日中とはまた違った雰囲気で演奏できるので楽しみ」とも。
林さんは「萩原さんは同じ地元出身で活躍され、ずっと憧れの存在だった。今回の御縁で一緒に演奏できることがうれしい。先祖が活躍したこの場所で演奏することで、この場所を広く知ってもらうきっかになれば」と話す。「境内は通常16時まで地域のガイドが案内しているが、当日は17時まで案内するので気軽に利用してほしい」とも。
18時開演。チケット=2,000円。チケットは藤川屋青春館、谷田楽器店で購入できる。
