倍ってどっちつかず?

歯と両刀使いを語る

伝統を言い訳にしても難しい

2005年11月04日 02時03分11秒 | ニュース
みっちです。

説得応じ大峰登山中止 性同一性障害の男女ら

私的には大峰山にクレーム

世界遺産に認定されている以上、性差別や人権侵害(あまり使いたくない言葉だが)を見過ごすほど世界は甘くない。いつか国際社会からの非難が来る可能性がある。

『女人禁制』を世界基準で通用するのか考えてもらいたい。

伝統と言われても仏教の女性不浄論はかなり怪しい。
日本の最初の出家者が尼僧であるし、
元来仏教は徹底した平等主義。女性不浄論はインド→中国→日本と仏教伝達の過程での変化、堕落から生まれたと解釈した方がいい。

断言していい。日本の仏教は信仰に値するモノじゃない


そう考えると「伝統」を引っ張り出して女人禁制を主張するのは分が悪い。
そこで女人禁制の言い訳に女性は霊に取り付かれる可能性が高いから入山しない方がいいですよと勧告する方がベターだと思う。

巫女やイタコが女性であることを例に出し、入山しても責任を負いかねます、自己責任で入山してくださいねと言えばいい。
性同一性障害の方でも肉体に憑依したり、心に憑依する可能性があると大真面目に勧告したらいい。

霊の存在を否定する人はバカバカしいと笑うでしょう。それでOKなんですよ。
もはや信仰していない男性でも入山を許している以上、これ以上『伝統』で女人禁制を盾にするのは厳しい。

どうする大峰山


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5 コメント

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Unknown (宗田威)
2005-11-06 18:11:52
>元来仏教は徹底した平等主義。女性不浄論はインド→中国→日本と仏教伝達の過程での変化、堕落から生まれたと解釈した方がいい。



不浄論に関しては日本の伝統に基づく考え方が大きいと思われますが、経典にまったく女性救済について言及されていないように仏教はそもそも女性を悟りに至る人間と認めていませんでしたので、徹底した平等主義というのは間違いです。

そもそも、仏になるという事は輪廻から解脱する事なので、輪廻の中にあるものと解脱してものを完全に差別するものであるため平等主義とは程遠いものでしょう。

仏教の変質を堕落と言うのは簡単ですが、その変質し神道と習合した仏教がわが国の精神文化を形成してきた事から目をそらしてはいけません。
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世界基準と伝統のせめぎ合い (みっち)
2005-11-06 22:20:30
宗田様コメントありがとうございます。



釈迦が仏教を開祖したということになってるけど、

釈迦が悟りを開く前から、なんらかの仏教の法や律が存在していて、

それをクリアできたから釈迦が悟りを開けたんでしょ?



つまり釈迦の存在以前から法や律が誰にでも平等に存在していたんじゃないですか?



平等に与えられた課題。それをクリアできたのは釈迦だけ。



私は悟りを開くまでの過程は誰もが平等である、それが本来仏教の基本だと思うので、女人禁制は霊的感受性が女性の方が強いからという性配慮だったんじゃないでしょうか?



ちょっと推測も入っちゃいましたが、

もっと重要なのは世界遺産であるということ。



世界遺産である以上、世界基準との兼ね合いがこれから問題になってくるんじゃないですかね。



世界遺産めぐりをする世界中の女性バックパッカーを大峰山はこれからも立ち入り拒否するつもりなんでしょうか?

これって世界的非難の対象になりませんかね?



伝統として守りたいのなら何故世界に開かれた遺産へと申請したのか?

男女平等が世界基準である以上いつか問題になるんじゃないですかね。



今回の問題でネット上ではきな臭いフェミニン活動家だったから彼らの行動を否定的だけど(私も好意的に見ない)

外国からの非難だったらどうするつもりなんだろうと想像するんですどね。



だからこそ女性はあまり登らない方がいいですよと『女人勧告』に改めた方がいいんじゃないかと思うのですが。

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Unknown (とおりすがり)
2005-11-07 10:59:24
あの山は寺の私有地であり、修行僧が性欲を断ち切ってこもるための山だと聞きましたが、それでも女性を入れるべきだというのですか?

女子トイレに男を入れろというに等しいように聞こえるのですが。

もし女性差別だというのであれば、逆の、女性の修行尼僧が性欲を断ち切ってこもるための男子禁制の山を作るというのが筋だと思う。
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Unknown (みっち)
2005-11-08 01:46:43
とおりすがり様コメントありがとうございます。



>>女子トイレに男を入れろというに等しいように聞こえるのですが



えーと「アニーmyラブ」の中で主人公の職場はトイレも男女共用です。

アメリカの男女平等はこういう解釈みたいです。



私だって京都駅で間違って女子トイレに入ってびっくりした経験があるので、アメリカ主導のジェンダーフリー観は抵抗があります。



私が言っている女性差別に対して「男女を均等に扱え」とは一言も言ってません。「性配慮を考えたら」を考えたらと言ってるんです。



私が示した妥協案である「女人勧告」に対する批判が無いということは、反論を下さった方との見解の相違があったということでしょう。







でもっとぶっちゃけて言うと

バイセクシャルである私の立ち位置から考えたら女人禁制で『伝統』が守られているなんて解釈はナンセンス。

かつて修行僧の中にゲイやバイがいなかったのかと・・・本当に女性がいないから修行の妨げがないというのは全て憶測。もちろん修行僧同士できちゃったなんてのも憶測だけどね。



多様性の中で生きている人間にとって今回の騒動は小さなものだし、実は参加した性同一性障害の人も心の底で笑いながらバカ騒ぎしたのかもよ。

山登ったぐらいで差別が無くなるわけないしね。

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Unknown (Stefan)
2005-11-09 16:44:50
>伝統として守りたいのなら何故世界に開かれた遺産へと申請したのか?

だれもそんな申請はしていません。



・世界遺産登録は「人類が共有すべき普遍的な価値を持つもの」の「保存」を目的とする事業。

・遺産登録条約上に「一般公開」や「性差別の禁止」等を義務付ける条文は無い。

・現に、大峰山と同じく「女人結界」とされてきたギリシャのアトス山も遺産登録されている。

・信徒たちは申請にあたり、以下の旨を申し合わせていた。

「女性調査員の入山や戒律の否定が登録手続上の条件となる場合は、世界遺産登録を見送ることもやむを得ない」



「認められたが最後、有無を言わせず世間様に向けてがっぱりご開帳」

というものじゃありませんので、世界遺産登録は。



>外国からの非難だったらどうするつもりなんだろうと想像するんですどね。

文化や歴史についての無知から来る内政干渉に過ぎません。

毅然として、あるいは失笑を堪えつつ、きっぱり突っ撥ねれば良い話です。



>『女人勧告』に改めた方がいいんじゃないかと思うのですが。

あなたの言う「世界」「国際社会」「外国」がどこのものかよく解りませんが、そういったものの非難をかわすために改める必要は皆無です。



>多様性の中で生きている人間にとって

またご冗談を。

「多様性の中」ではなく「大雑把」とか「得手勝手」でしょう。



>今回の騒動は小さなものだし、実は参加した性同一性障害の人も心の底で笑いながらバカ騒ぎしたのかもよ。

参加者の報告を読みましたが、女人結界を破らないよう、涙ながらに訴える女性の信徒の方がいらしたそうです。

「小さなもの」「バカ騒ぎ」が人の心を傷つけることに考えが及ばないなら、あなたの居る「多様性」など犬にでも食われてしまえば良いと思います。



>山登ったぐらいで差別が無くなるわけないしね。

この点は全面的に同意します。

この一件で「ますます異端視」されることを懸念される「性のマイノリティ」の方もいらっしゃるようですし。
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