「おれの傾斜の上におれはひとりで
垂直に立つ」*と聡明な詩人が書いた
「樹木が軟らかに呼吸する」その夕暮れには
ちいさな森をもつ地平線もかすかに傾斜していくのである
垂直に立つためには
目眩さえ感じるかもしれないが
植えられたパセリのように静かに夜をまたなければならない
若い闇の中で突然と香りだす
女の呼吸
ことばを失った女はすばらしい
垂直に立つために
男は傾斜をつづける闇のなかで
新しい言葉をうみつづけなければならない
*西脇順三郎
「内面的に深き日記」より
詩作品に関してはその権利を放棄するものではありません。
Hajime Tanakaにそのすべてが帰属します。
垂直に立つ」*と聡明な詩人が書いた
「樹木が軟らかに呼吸する」その夕暮れには
ちいさな森をもつ地平線もかすかに傾斜していくのである
垂直に立つためには
目眩さえ感じるかもしれないが
植えられたパセリのように静かに夜をまたなければならない
若い闇の中で突然と香りだす
女の呼吸
ことばを失った女はすばらしい
垂直に立つために
男は傾斜をつづける闇のなかで
新しい言葉をうみつづけなければならない
*西脇順三郎
「内面的に深き日記」より
詩作品に関してはその権利を放棄するものではありません。
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