豊胸や脂肪吸引、二重まぶた成形などの美容整形を受ける18歳以下の未成年者が増えている。
USAトゥデイによると、米国美容外科学会（ASAPS）の発表によれば、2008年に美容整形を受けた18歳以下の人数は16万283人だった。2007年は20万5199人とさらに多く、08年に減少したのは不況が原因と見られている。2000年は14万5094人だった。
整形手術を受けるのは、口蓋裂や目立つ蒙古斑などを持つ未成年者ばかりではない。一重まぶたを二重にする、大きな鼻を小さくする、豊胸など、外見を良くしたいという願望を満たすためものが大半だ。
多くの親や美容整形外科医は、美容整形手術が子供たちに自尊心の向上など精神面でのメリットを与えると主張する。しかし、ニューヨークで開業するデビッド・スタフェンバーグ医師は、子供の美容整形の場合、「医学的に必要かどうか」はかなりあいまいだと指摘する。また、未成年者の美容整形はガイドラインがほとんどなく、調査データも少ない。
未成年者に対して行われる美容整形は、しわ取りの「ボトックス」注入からレーザー脱毛、豊胸、鼻形成まで幅広い。また、主にアジア人向けに行われる二重まぶた形成手術は昨年、369人の未成年が受けている。
美容整形を扱ったテレビのリアリティー番組や、美容整形を受けたことを認める芸能人の増加で、美容整形を悪とする考え方は薄れつつある。特に、ベビーブーマー世代を中心とした現代の親たちには、子供に美容整形を受けさせることに抵抗がない人も多いという。
未成年者を専門とする整形外科医は親に対し、整形が本当に子供本人の意思によるものであり、周囲からのプレッシャーや、憧れの芸能人のようになりたい願望など、あいまいな動機でないことをよく観察すべきと助言している。また、美容目的でのボトックス、脂肪吸引、レーザーによる肌の若返り、性別変更などの手術については、未成年者への施術を拒否する医師もいる。
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