Menton Capital's office

政府、中央銀行、そしてメディアによる我々への欺瞞

そして来る未曾有の世界規模とされる大恐慌への処方箋として

全てが一体となったマーケット

2010年11月17日 | Weblog
 米ドルが強含みしてきたことにより、商品に対しても調整は免れないだろう。金や銀にはそういった動きが見え始めている。銀におけるパフォーマンスは異常であっただけに、下落局面における下がりかたも半端ないものとなることが予想される。
そして原油は遅れて上昇しただけに、未だ調整局面に差し掛かっていない。次なる信用収縮局面では原油も20ドルを切るまで下落するだろう。また米国内における原油の在庫は最高水準にあることも今後の下落を後押しするのではないだろうか。今年9月には過去最高にまで進んだ在庫の状態が今も続いている。おそらく原油も一度下落すると、そのテンポは非常に速いことが予想される。
そして注目すべきは異常気象とドル安により持ち上げられた穀物といったソフト類である。チャートを見てもらえればわかると思うが、これらの上昇率は株式や債券市場とは比べ物にならないほどであった。それゆえにトレンド転換後は非常に見ものであるのだ。
 
さて上記でも述べたように今日の金融市場において、5月の欧州信用不安時には安全資産として買われた米国債等の先進国国債が今日売られ始めている、つまり利回りは上昇している、ことに我々は注意すべきだろう。それはまるで全てが1つの方向に向いて動き出したようにも感じられる。直近の例ではリーマンショック時の悲惨な出来事だろうか。
新聞1面を飾った株式、債券、そして商品の3大安は記憶に新しい。そして今日それが再び起きようとしているのだから。そういう意味でも今秋の株の上昇は、段階的に必要であったのかもしれない。しかしそれはあまりにも一方的な買いにコトが進んでしまった。その調整を現在迎えようとしているわけだ。「全てが一体となったマーケット」にて。

日に日に、市場のセンチメントがベア派に傾き始めているように感じるのは筆者だけだろうか。米ドルの動きは完全にトレンド転換したのでは?DXのチャートを見れば、そのように実感できるし、対ユーロやポンドにしてもそれは明らか。
9月の中旬以降、加速した米ドル安が金融市場にとって特需となり、それは買われすぎの状態から、更に危険な水準にまで持ち上げられてしまった。そして今日、その調整が今に始まろうとしている。もはやソフトランディングは不可能の域だろう。出遅れ感が強かっただけに日経平均はこれから円安により上昇するといった、訳のわからない情報に流されないように。


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