MEMOONO

Experiment Evolution

ライフテロリズム

2012-02-05 15:55:33 | Weblog
黄色い檸檬を爆弾に見立て、手にいれたのは、梶井基次郎だった。

私の手には、今みどりの卵、爆弾がある。
梶井が丸善でテロルの戦慄を味わったのなら、私は今日、街で美術館で、テロリストの入門を始めた。
と言っても、卵を置いて撮ってるだけなんだけど、その怪しさは犯罪者に相応しい。

ミッドタウンの水たまりに沈めたら、鮮やかに濡れエメラルドに近づいた。
ガードマンがいるところでは、出来なかった。
ガードマンがいるほうが、興奮した。
すずめ達には、感づかれて逃げられた。

飛べない鳥が産み落とした生命。空に投げて太陽が生まれた伝説、本当なのか。
トートバックに入れて移動するだけで、守らなきゃ絶対って気持ちになる。
はじめて妊婦の思いを想像した。


配置の転移。新しい景色を見つけること。それが誰にでも実は実現可能であること。
私を変える。
梶井が肺病のなか見つけたきらめきの方法、徐々にトレースされる。





ポケットからあふれ出た「夢」、の文字

2011-02-01 08:41:23 | Weblog
中平卓馬の新作写真展

ざらっとした気持ちになりたくて、見に行ったらZARAの上だった。
感想は、云えないけれど、海月や百合が頭に残った。

学生のころは、白いスニーカーのつま先に 中平、卓馬とペンで書いていた。当時友人との会話は中平の写真についてばかりだった。

マジックペンで書いたあこがれの文字は次第に消えたけど、後日古本屋で手に入れた『刷新たる撮影起結』とタイトルされた写真はいつまでもかっこいい。

それを掲載したアサヒカメラ(1993.9)には「自己変革した蛇のおじちゃん」というタイトルの文章もあり、当時の中平が復活した様子が透けてみえ本当に熱くなれる。


漂う言葉は、売りやすかったり買いやすかったりして安心を流通してる。

でももう少し、写真だけで不安になりたいし、中平卓馬にはその魅力が溢れている。

たかが写真だけど、人が死んだり生きたりしてる。 一瞬の余暇を与えるためにやってもむなしくなる。