マミーこと、ランディー由紀子さん"子育ての魔法の杖”がようやく昨日届き
先ほど読み終えました。
私が読んでいると、娘がトコトコやってきて興味を示し表紙をみて
「なに~これ、魔法使ってるの?この子たちかわいい。この子口がないね。
なんでだろうね~」
と、いつもながら思いもよらない細かい指摘をしてくれました。
ほんとだ、たしかにこの子だけなんで口がないんだろう???
まさか。。。。。。口を書き忘れちゃった?
んなわけはないでしょう。
口のある子は、既に子育ての魔法の杖が振られてノビノビと動きまわっていて
「口のない子は僕にも振ってよ」と一生懸命訴えている
子どもは何も言わないけれど、お母さんに一生懸命「ボクに魔法の杖を
振ってよ~」と身体全体で表している。
私の妄想があっているかはわかりませんが、きっと挿絵一つにも
何かのメッセージが込められているのだと思います。
とっても綺麗な色の表紙でオシャレでいいなと思いました。
早く中味にいきなさいって感じですが、内容はチルドレン大学に入学された方は
特に目新しいことはなかったかと思います。
私はチルドレン大学のコンテンツ、ブログを何百回とよみましたので
(ほんまかいな)←このようなボケと突っ込みが盛りだくさんの内容になっています。
初めて読む人は、少々ぶっとんでしまうかもしれませんが
内容はいたって真面目で子育てにとどまらずとても深い内容になっていると思います。
読みすすめていくうちに不覚にも涙が出そうになった箇所がありました。
”人間として生きている”の節の馬のサニーと犬のマーヤの話しのところです。
「生きようと」いう気持ちがあれば、動物でさえも道が開けていくという
動物たちの真髄な生きざまが目に浮かぶようで、何かジーンときてしまったのです。
これ何かわかります?蓮の花托です。ふしぎですよね。。。ハスの花って
さて、この本にも書いてあるチルドレン大学においての
子どもを育てるビジョンについては、私は若干違うビジョンを持っています。
”社会に貢献する子どもを育てよう”という言葉にいつも私は
違和感を感じてしまうわけです。
これは、きっと私の感性の問題なのだと思います。
生命科学者の柳澤桂子さんの「生命の秘密」の本を読んでいたときにこういうことか
と腑に落ちたことがありました。この本のいかに生きるべきかという章で
橋本 凝胤「人間の生きがいとは何か」の引用がされています。
橋本 凝胤は、法相宗の僧侶で仏教学者で「20世紀最後の怪僧」「昭和の怪僧」など
の異名を持つ方らしく相当変わった方のようです。
「人間性とはいかなるものであるか。われわれは人のために生きているのではない。
社会のためにでも世界のためにでも、世界人類のためにいきているわけでもない。
それを世界人類のために生きているような考え方をもたなければならぬように訓練されていきている
わけです。よく人道主義、ヒューマニズムということをいいます。これは人間と共に暮らすときの人間の道を
説いているのです。つまり、人間生活のひとつのルールを考えるのが人道主義です。
しかしこういうものに、われわれは左右されてはいけないのです。
いつでも一人のときに、一人の生活の中に、未知というものが毅然となければならないのです」
「最高価値の生活、つまりモスト・バリアブルな生活ということです。もっとも価値ある生活
をする。このもっとも価値ある生活を涅槃といい、静寂といいます」
彼女は、これらの様々な文献から照らしあわせて、生きがいに対し
「生きがいなどというのはまだ世俗に未練のある人が求めるものであって、
成熟しきった人はそのようなものは求めない。野に咲く一輪の花のように静かである。
野の花のように無心にいきられること、生きがいなどという欲にとらわれず、自分を持していくこと
が私の望みであるが、大変むずかしいことであると思っている、と締めくくっています。
私にとっては「社会に貢献する子を育てる」というのはこの”生きがい”を語るときの違和感と
同質のものです。「社会に貢献する子を育てる」
ということは、論理的にはいえば社会に貢献をしない人がいるという
ことが前提なわけですよね。でも、私は
「社会に貢献していない人は一人としていない」と思うわけです。
身体の機能に一つとして無駄がないように、宇宙規模で考えるとどのようなかたちであれ
必然性があってそこにいたっているなどと考えてみるわけです。
ただ、多くの人が団結していくためには皆が理解しやすいスローガンが
必要であるのも頷けますし、バスや電車の中でお年寄りが立っていても澄ました顔で
座っている若者や、自分のことしか考えていない人をみると蹴飛ばしたくもなります。
利己的な人間に至らず広い視点にたって子育てをするという意味においては
このスローガンは武道でいう”型”のようなもので子育てをするうえでは
とても意味のあるものなのかもしれません。
こんなふうに、まったく天邪鬼としかいいようのないことを
並べたててしまいましたが、
何事も鵜呑みにせず自分の頭で思考するクリティカルシンキングについてなど、
ママが発想のパラダイムシフトするきっかけとして、読み応えのある一冊になるでのは
ないかと思います。
キャンペーンも始まっているようです。
http://www.eigobon.com/childrensuniversity/20110701kinen.html