外交ボイコットなあ。珍妙な案を捻り出したものである。彼の国の強権的な人権弾圧は看過出来ないが、かと言って大上段に事を構えるには厄介な相手だし、何より競技関係者からの支持を失い兼ねない。そんな国際政治のアンビバレンツが滲み出ており、大変味わい深い。女性の権利が著しく制限されている国から大量に石油を輸入している我が国がそこら辺の大義名分を振り回すのも、何となく気恥ずかしいものである。ただ外交には「オツキアイ」と云うのも必要らしいので、ボイコットかどうかは曖昧にして政府高官の代理に程々の人材（私に腹案が有る）を送り込むに留めれば宜しかろう。各国首脳級が集まれば色々と密な物事がやり易いには違いないが、五輪の政治利用はいかがなものかと云う大義名分を敢えて振り回してみたい。外交とスポーツは綺麗事の範囲で良いから切り離そうではないか。国家の威信と同じ位に、アスリートの人生設計も大切だと私は思うのである。
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