日本は食料の大半を輸入に頼っている。2022年度の食料自給率はカロリーベースで38％だったそうである。以前から何を分母に使っているのか気になっていたが、生産・輸入された食品を熱量換算したものらしい。昨年度は2259kcal/人・日で、老若男女で均せばそんなものかなと思われるが、牛丼特盛が約1200kcalなので、個人的には実感にそぐわない。カロリーベースにする事によって輸入に依存する畜肉や油脂等の比重が高まって、自給率が高い米や野菜・果実の貢献が帳消しになってしまっているのが少々残念である。じゃあ牛丼の無い世界に戻れるかと言えば無理に決まっている。1965年の食料自給率はカロリーベースで73％だったらしいが、外食がご馳走だった当時の食習慣から考えれば比較するのは妥当ではない。食糧安保の観点からは日の丸弁当が望ましいのは理解するが、国民の支持は得られまい。牛丼特盛を普通に食べられる社会を維持する努力は、決して欠かしてはならないのである。
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