新規陽性者数が2万人になりました。だから第一段階の移動制限を解除します。フランスでのお話である。この事から、人の判断は実際の値よりも微分値に左右されがちと云う仮説が立てられるかも知れない。いずれ日本も知り合いの知り合いまで辿れば誰かが死んでいると云う状況になるのかは分からないが、それが日常化してしまえば適応してしまうのが人間のいい加減さである。震度3程度の地震であれば、何事も無かったかの様に平常に戻る国に住んでいるからそう思ってしまうのかも知れないが、欧米各国の人の動きを見る限り、正常性バイアスは普遍的なものに思える。「気の緩み」と表現しても良いのだが、いずれ来る事が分かっている首都直下型地震に万全の備えをしている人は少数派だろう。あらゆる可能性に対策を立てていたら体が持たない。ゼロリスク至上主義はそれはそれで高邁な理想ではあるが、それに拘り過ぎれば現実的な落し所を見失い兼ねないのである。
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