goo blog サービス終了のお知らせ 

週刊 調査士日報

お時間のある方は『第1回 不動産表示登記ってなに?』からご覧ください。

第137回 古い建物の所在更正登記

2007-09-26 | 建物について

古い建物の登記を更新するための調査は、法務局・現地・役所のどこへ行っても手間がかかることが多いなと感じます。

今回の依頼者の女性は、自分の家が隣の土地の上に登記されていたことが隣家の建替えの調査で判明したらしく、隣の人からお宅の建物の所在を変更してほしいと言われ「50年以上住んでいたのに全然然知らなかった」と、ものすごくびっくりしていました。

あわてて法務局に相談に行ったところ、手続内容の複雑さと図面が必要になることから、土地家屋調査士に依頼するよう勧められたそうです。近場から5,6人リストアップしてもらった中に女性の名前があったから、この人に頼もうと決めたと言っておられました。「こんな仕事をしている女性を応援したいと思って」と声をかけてもらって、ほんとにありがたいですね。

さっそく昨日、現地調査に行きましたが、隣の建物との間がどちらも10~20センチしかなく文字通り軒を接している状態です。
外から測れるところを測ったら、家の中を通らせてもらって裏手と2階を測りました。しかし、古い上にあちこち増築や改築をして、非常に複雑な形です。しかも、現在の登記は『瓦葺平家建』なのに実際は『亜鉛メッキ鋼板・セメントかわらぶき2階建』で、所在だけでなくその他の変更についても変更登記をすることになりました。

依頼者は昭和30年に増築したときの確認書や、昭和63年に改築したときの図面と見積書など色々な資料を大事に保管しており、それを参考にしながら図面を作ることができ、登記申請にも詳しい資料を添付できるので、非常に助かります。

「これですっかりきれいになるんですよね!安心しました」と依頼者に言われて、仕事をさせてもらってなおかつ喜んでもらえるとは『調査士も意外にいい仕事かも…』とM君と話しながら帰りました。


2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
はじめまして、土地家屋調査士ていうキーワードで... (圭一)
2007-09-28 07:03:38
はじめまして、土地家屋調査士ていうキーワードで検索して調べているうちにこちらのホームページのブログにたどり着きました。土地家屋調査士のお仕事ってとってもみじかで活躍されてる仕事だったんですね。ブログとっても見やすく面白かったです。ところで一つ気になったのですが、壁が何の材料か調べる時、壁に壁紙が貼ってあったらどうやって調べる事になるのでしょうか?壁を叩いて音で見分けるのでしょうか?変な質問をしてしまってごめんなさい。でも気になってしまって。お仕事頑張ってください。
返信する
はじめまして。 (正木)
2007-10-03 15:04:05
はじめまして。

実は先週末から半分仕事半分プライベートで遠方へ出掛けていたので、コメントにたった今気がつきました。遅くなってすみません。

ところでおたずねの『壁の材料』というのは、もしかして構造材のことでしょうか?
建物の登記事項の『構造』の項目は、屋根材と主要な構造材と階層ですから、多分壁というより構造材のことだろうと思います。

新築建物の場合は建築会社で構造は大体わかりますし、建築確認書にも記載してあります。
古い建物では外から見ただけではわからないこともありますが、所有者に聞いたり市区町村の課税担当部署などへ行ってなんとか調べだします。

あまり自分の直感を信じないで、客観的な資料を探すことが大事ですね。、


返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。